は?神の王の才能があるって!?
本日2本目の投稿です
目を開けると、周りは一面真っ白の世界だった。
此処は何処だ?召喚に不具合が?などと考えていると…
「初めまして、ですね。鳳凰寺神莉様。」
透き通るような美しい声が聞こえ、反射的に振り向くと…
そこには、地球では見た事ないほどの美女が立っていました。
うん、なんで?
「び、美女ですか?…」
あれ、声に出して言ったか?もしかして心が読める…とか?
「まぁ、そんな感じですかね。」
「まじですか…なんか心の中を読まれるって不思議な気分ですね。」
それで、此処はどこなんだろう?テンプレ通りに行くと勇者召喚って王城に召喚とかだと思うんだけど…他のクラスメイトも見当たらないし…聞いてみるか。って、これも聞かれてるのか?
「はい、神莉様。誠に勝手ながら、貴方はクラスメイトとは違う場所に転移させて頂きました。此処は“神界”という場所です。」
え、何で俺だけ?やっぱりなんか転移に不具合でも起こったのか?俺だけ仲間はずれとか嫌だぞ?
「神莉様を此処にお呼びしたのには理由がございます、
それは、貴方に、“神王”という神の王の才能があるからです。」
…はい?どういう事ですか?俺、王様になるの?しかも神の?
「まだ才能、それも開花していない状態ですが、そのように捉えて貰って構いません。そして、あなたがこのまま勇者として召喚されてしまいますと、色々と面倒なことになってしまいます。」
それはステータス的にってことか?俺TUEE的なあれか?
「は、はぁ、では、どうすれば?」
「飲み込みが早くて助かります…そこで貴方には、とあるダンジョンをクリアしてもらいたいなと思っております。」
ダンジョン?それはまたどうしてでしょうか?
「まぁ、神になるための試練のようなものですかね」
「神になるための試練…か。それで、その試練とやらが終わったら、“神王”ってのにならないといけない、という事ですか?」
「いえ、神王になるのかを決めるのは神莉様です。神王になるのが嫌なのであれば、異世界で生活するというのも可能です。」
そこは自由なのね、まぁそれは後で考えるとして、俺はその試練をクリアするために何か貰えるんですかね?流石に生身で行ったら化け物には勝てませんよ。
「はい。貴方の世界で呼ばれているチートとやらも差し上げます」
それは嬉しい。俺TUEEルートかな?
「あの、内容を教えて貰ってもいいですか?」
一応聞いとかなきゃね?
「私からあげられるのは…経験値100倍、鑑定スキル、言語スキル、案内役に叡智のスキル、勇者と呼ばれる方達が召喚された際に持つ基本スキルに加えて、私達の加護…位ですかね。」
すごいチート感…ありがとうございます。
「そういえばその異世界って…魔法とかあるんですか?」
「はい、御座いますよ。私も色々と忙しいので、世界のことについては手短に説明させていただきます。まず、貴方が行く世界の名前は“メサイヤ”です。四大種族が存在し、人族、獣人族、亜人族、魔族がおります。あと、言い忘れていましたが、今から向かってもらうダンジョンは、前神王が作ったものなので、結構な難易度となっております。おそらく“メサイヤ”の中で最難関です。詳しくは叡智から聞いてください」
さ、最難関ですか…大丈夫なのかな…
「まぁ、神莉様なら大丈夫だと思います。」
適当すぎない?本当に大丈夫なの?
「神莉様なら余裕かと…あぁ、名残惜しいですがもうお時間のようです、では、また会いましょう。聞きたいことがあれば叡智にお頼りください」
もう終わりなの!?もうちょっと聞きたいこととかあったのに…あと、また会いましょう?
「えっ、ちょっと待って…」
返事をする暇も与えられず
「行ってらっしゃいませ、神莉様。」
女神様の笑顔と共に、俺の意識は暗闇の中に落ちて行ったのだった…
見てくださって有難う御座いました。