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それはお前の自業自得だろ・・・

王国から旅立ち、カルロとルシ。


そして、新しく加わったウォル。


二人と一匹は最初の町に辿り着いた。


町の名はニフル。


別名風の町。


ここは年中風が吹く町で、風車がたくさん立ち並ぶ。


また、その風車を利用して農業が盛んであり、秋になると町の景色は金色に染まる。


それを見るために観光で来る人も多い。




「お~ここがニフルか。綺麗な所だな」


「そうだな」


「ワオン」


日の光を浴びて金色に光る壮大な小麦畑が出迎える。


「しかも気持ちのいい風が吹いて。いい町だな」


「そうだな。ウォル。畑に入っては駄目だぞ」


「ワフン」


「早く町の中に入ろうぜ」


カルロは早足で向かった。


「まったく子供みたいだな」


その後をゆっくりと歩くルシとウォル。





「お~結構人がたくさんいるな!」


町に入ると路上で色々な商人が品を展示して商売をしており、人々は見たり買ったりして賑わっていた。


「ここは戦場区域から外れてるからな」


カルロに合流したルシはそう言った。


「いいな。皆活気があって平和そうで。それに中々綺麗な町だしたな」


「そうだな」


「折角だからちょっと観光していこうぜ」


「おい。私たちは遊び来ているのではないのだぞ」


「わーってるよ。だけど少しくらいいいだろ?王国出てからずっと野宿ばっかりで町に訪れてなかったんだから。なぁいいだろルシ」


「・・・わかった。では、後で酒場で合流しよう。酒場はそうだな・・・あそこにするか」


ルシは町入ってすぐの酒場を指差した。


「さすがルシ!話がわかるな」


「だが、あまり遠くまで・・・もういないな・・・。まったく、あいつは昔から変わらんな」


「ワン!」


「どうしたウォル?」


「ウ~・・・ワン!」


ウォルは尻尾を振っていた。


「お前も町を見たいのか?」


「ワオン!」


「・・・ッフ。わかった。では私と一緒に行こうか。ついでに体も綺麗にするか」


「ワオ~ン!」





「さて、どこから見に行くかな~」


カルロは出店が立ち並ぶ広場にいた。


ここには各地方から来た商人達が取り揃えてきた物がたくさん売られている。


食料・武器・防具・薬品・薬草・医療・骨董品・衣服。


様々な品がカルロを迎える。


―――ドン―――


「おっとすまないね。兄ちゃん」


―――パッパ―――


「いやいや、こっちこそ」


―――ドン―――


「あ、すみません」


―――パッパッパ―――


「いえいえ、怪我はないですか?」


―――ドン―――


「すまんすまん。荷物を持ってて気づかなかったわ。ハッハッハ」


「・・・ハッハッハ」


―――ドン―――


「そこで突っ立てたら邪魔だよ兄さん!」


「・・・・・・」


カルロは広場から逃げ出した。





一方ルシは。


「この干し肉を頂こうか」


「あいよ!」


ルシは鹿の干し肉を買っていた。


「さて、ウォルのご飯を買ったし風呂にでも行くか」


「ハッハッハ」


ウォルは舌を出してルシが買った干し肉を見ていた。


「待て待て、後でご飯はあげるから今は我慢をしてくれ」


「・・・ク~ン」


「そんな悲しい声をだすな。・・・仕方がない。少しだけだぞ」


「ワオ~ン!」


ルシは先ほど買った干し肉を少し切り取りウォルに食べさせた。


「姉ちゃん。そいつは狼かい?」


店の亭主が話しかけてきた。


「ああ、ここに来る前に森で出会ってな。怪我をしている所助けたんだ。そしたら懐かれてな」


「そうかい。それにしてもシルバーウルフとは珍しいな。まだこの辺りで生息していたんだな」


「珍しいのか?」


「それはもちろんだ!昔はたくさん生息していたんだがな。こいつの綺麗な毛並みは衣服や防具の装飾に使われるからな。それに高値で売れる。そのせいで数が激減してな。今では貴重な動物だよ」


「・・・そうだったのか」


ルシは干し肉をおいしそうに食べているウォルを見つめた。


「お前にもたくさん仲間いたんだな。すまないな。私たちの身勝手で仲間を殺してしまって・・・」


「・・・ワフ?」


「姉ちゃん。この狼大事にしてやるんだぞ」


「言われなくてもわかってるさ」


「ワンワン」


「ん?食べ終わったのか。では亭主、失礼する」


「気をつけてな!」


「ではウォル。次はその毛並みを綺麗にする為に風呂に行くぞ」


「ワン」


ルシとウォルは風呂に向かった。




「さっぱりしたな」


「ワン」


「ウォルも綺麗になって気持ちがよくなったか」


「ワンワン!」


「そろそろ日も暮れてきたことだし、酒場に行こうか」


「ワン!」


「それにしても、私達が出た後風呂の湯が赤く染まっていたが、ワイン酒でも入れたのか?もう少し入っとけばよかったな」


「ワン!」


「そうだな。カルロを待たせるのも悪いしな。少し急ごう」




「さて、あいつはどこにいるのか・・・あれか」


酒場に着くとたくさんの人が酒を飲むながら騒ぎ、歌い楽しんでいた。


そんな中、奥の席にカルロがいた。


「ちゃんと話を聞いていたな」


ルシはカルロの向かい側の席に座った。


「どうだ。観光は楽しんだか?」


「・・・・・・」


「どうかしのか。ひどく疲れてるように見えるが」


カルロの顔見ると昼に見た時の元気な顔は消え、戦いで疲れきった戦士の顔になっていた。


「何があった?」


「・・・・・・た」


ぼそりとカルロは言った。


「聞こえないぞ」


「たくさんの人がいた」


「それはそうだろ。それで?」


「汚された」


「・・・・・・は?」


「たくさんの人にぶつかって服が汚れて俺の心も汚された。もうお婿にいけない!!」


カルロはテーブルに突っ伏して泣いた。


「・・・・・・」


「もうやだこんな町!!」


「あ、すまないがぶどう酒とおすすめの食事を頼む」


「はーい少々お待ちをー!!」


「おい。無視するなよ!俺汚されたんだぞ!!慰めてくれよ!」


「あと、こいつにも肉をくれないか?味付けはしなくていい」


「はいはーい!」


「・・・ひどい・・・シクシク」


「五月蝿いこの潔癖馬鹿が」


「ワン!」

次回は番外編を書こうと思います。(風呂)

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