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アンナとの出会い

「・・・・・・」


「スゥ・・・スゥ・・・」


右に顔向けるとアンナの顔が目の前にあった。


どれくらい目の前かというと唇が当たる寸前だった。


・・・危なかった。


「・・・・・・」


「ス~・・・ス~・・・」


左を向くとルシが・・・。


アンナと同じだった。


・・・危なかった。


「ねぇ~えカルロ~♪抱いて」


何か寝言を言ってるなこいつ。


「カルロ。これしきでへばるとは情けない」


こっちでは俺を大層しごいているんだな。


頑張れルシの夢の中の俺。


「・・・あっ!どこ触っている」


急に耳元で聴いたことない声を聞いたぞ。


夢の俺は何をしたんだ?


・・・・・・というか


「お前ら・・・服を着ろーーー!!!」





「まったくお前らはどういう神経をしているんだ!!」


『・・・・・・』


床に二人を正座させお説教モード全開。


「なぜ裸で寝るんだ!寝ている時でも水分は出るんだぞ!それをシーツが吸うと汚くなるだろ!!そんな汚いので俺は寝たくない!!」


「だって~温もりを直に感じたいじゃないですか~」


体をクネクネしながら言うな。


何だそれは。


何かの呪文の動作なのか?


「気持ち悪いからその動き止めろ」


「あん♪ひっど~い」


「ルシはどうしたんだ。らしくないぞ」


「むしですか~」


あ~聞こえない聞こえない。


「・・・すまない。私らしくなかった」


ほぉ~・・・珍しいな。


落ち込んでいる姿なんて子供の時以来だったな。


「らしくないぞ。アンナに挑発されても無視しろよな」


「善処する」


無視は出来ないのか・・・やれやれ。


「カルロ~朝御飯食べに行こうよ~♪ウォルも行きたがってるよ」


お前は何時誰が許したと言った。


言ってないのに勝手な行動はするな。


いつの間にかアンナは服を着部屋の外に出ていた。


「ねぇ~早く行こうよ~」


駄目だ。こいつに説教は無理だな。


何で俺はアンナを仲間にしたんだ・・・。





~此処から回想~


町に戻ると民衆の拍手で出迎えられた。


感謝の言葉が飛び交う。


悪くない気分だ。


花びらが舞う。


美しく宙を舞い地へと落ち地面を彩る。


それを綺麗に掃く。


水が撒かれる。


太陽の光により儚い宝石のように降り注ぎ地面を潤す。


潤された石畳をブラシで念入りに擦る。


ピカピカだ。


充実した気分だ。


この感じは久しぶりだ。


・・・あそこに雑草が。


「待て」


首元をルシの手が掴む。


「何をする離せ!」


「お前は何をする気だ」


「掃除」


「阿呆。今は我慢しろ。周りの目を見ろ」


「・・・・・・あ~・・・」


民衆の見る目が痛々しい。


「掃除をして何かおかしいですか?」


『・・・・・・・・・』


「日常の中の一つをただしているだけなのにおかしい事ですか?」


『・・・・・・・・・』


「俺は間違えているのでしょうか?もし間違えているならば俺の前に出て説得して見ろ!」


「・・・よしわかった」


「ルシ」


「お前は今この場この空気の中で如何に異質かその体に刻んでやる」


剣を抜き雷を纏わせる。


・・・やばい怒ってる・・・。


本能に身を任せ過ぎてしまったか・・・。


このままでは汚されてしまう!!(変な意味ではない)


ここはどうにかして落ち着いてもらおう。


「ルシ冷静になるんだ」


「私は冷静だ」


「いや、冷静になってない。普段のお前ならそんな事しない」


「それはお前以外がの誰かがいない時だ」


「そうなのか?」


「よく思いだぜ」


「・・・・・・そんな気がしてきた」


「本来の私は常日頃他人の目を気にしている。兵を引き連れている時はより一層にな。一人の勝手な行動は死に繋がる。カルロ。貴様も部隊長だったのだからそれぐらい理解しているはずだ。それで今は民衆の目もある。さてカルロ。そんな中で別行動をしている仲間がいたらどうする?」


「それは・・・その・・・」


反論できない。


「罰を与えないといけないだろ。違うか?」


「・・・・・・」


万事休止・・・か。


このままルシの雷鳴剣の餌食になるしかないのか・・・。


いやだ・・・イヤダ・・・嫌だ!そんなの絶対ヤダ!!


あんなの受けたら鎧は砕かれるか良くて傷だらけになるし服は燃えてる肌は火傷するし髪はチリチリになるし焦げ臭くなるし!!


綺麗にするのが大変じゃないか!!


いや、別に綺麗にするのは嫌いじゃない。寧ろ大好きです!!


だけど元々綺麗なのを汚すのは間違っている!!


だから断固として阻止しなければ!!


考えろ・・・考えるんだ・・・!!


・・・


・・・・・・


・・・・・・・・・


閃いた!!


「なぁルシ」


「どうした?罰を受ける気になったか?」


何ていう目をしてるんだ。


それにこの威圧感。


これが仕事(白騎士)モードのルシか。


目で人を殺せるな。


どうしてこんなおっかない奴の下に行きたがるんだ皆は。


自殺志願者なのか?


俺は絶対嫌だな。


死んだほうがまし。


死にたくないけど。


「その気はないな」


「ほう。ならもっと出力を上げてやろう」


出力が上がるのと同時に音量も増加。


「覚悟はいいな」


「・・・いいのかそんな事をして?」


「・・・・・・」


「ルシ。・・・今この場で異質なのはお前になってるぞ!」


「・・・・・・」


「周りを見てみろ民衆が怯えてるぞ。ほらあそこの子なんて泣いてるじゃないか」


「・・・・・・」


「まったく。何をしているんだよ。早くその剣をしまえ」


「・・・・・・すまない」


作戦成功だ!!


「俺に謝るなよ。謝るならあの子にだろ」


「そうだな」


ふぅ~これで一安心だ。


うまく話も逸らしたしな。


「じゃあ戻るぞ」


「そうだな」


・・・生き延びた。


次からはもう少し気をつけよう。


とりあえずすぐに行動するのは良くないな。


チェックして後ほどしにいくか。


あ~でもそんなことしていたら町の人々の健康が気になるな。


汚染された空気を吸わすのはつら過ぎる。


「きゃ!」


考え事していたらぶつかってしまったな。


俺らしくもない。


「すまない」


さぁ俺の綺麗な手を掴むといい。


俺が悪かったんだ。


少し汚れるくらい我慢するさ。


「・・・・・・」


「?。どうした?」


もしかしてぶつかった拍子に頭でも打ったか?


「大丈夫?頭でも打ったのか?」


近づかないとわからないな。


「悪い。近づくよ」


彼女の方へと近づくと。


「おいカルロ。何をし・・・」


「・・・・・・」


「わぁ~~~~~」


何だ急に胴体が重くなったような。


それに先ほどまであった頭が俺の胸に移動している・・・。


・・・まさか・・・


これって・・・


「カルロから離れろ!」


「えへへ~♪」


「貴様!聞こえないのか。カルロもはやくそいつを・・・」


「・・・ん?どうしたんですか~」


「・・・誰かカルロを宿まで運んでくれ。気を失っている」


次話は来週の土曜日AM9:00頃に投稿します。

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