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戦いに飢えるおに 10

「・・・・・・」


蛇はローの腕を投げ捨て近づく。


リヴァもゆっくりとローに近づいていく。


ローは動く気配はない。


「・・・・・・」


ローの傍まで来る。


「・・・リヴァ」


ローが話しかける。


「まさか・・・こんな力を持ってやがったとはな。驚いたぜ。おまけに片腕もっていかれるとは・・・」


「・・・・・・」


「誇っていいぞ。お前さんは俺に勝ったんだ。胸を張れ・・・って張れるほどまだないか」


「・・・・・・」


「・・・無駄話し過ぎたな。さぁリヴァ!大将首だ!!持って行け!!」


残った左手で自身首を指すロー。


その顔は晴れやかで満足した笑顔で満ちていた。


もう思い残すことはないっとその顔は告げていた。


「・・・・・・」


リヴァは何も言わなかった。


だが、意思の表明は蛇へと伝えていた。口をゆっくりと開き、そして素早くローへと襲い掛かる。


ローの顔を食い千切る。


「・・・おっと。そうはさせないよ」


「・・・・・・だれ」


ローの前に黒い鎧を纏って現れた人物。


「あ、君は初めての子だな。どうも初めまして・・・シシスと言います。よろしく」


盾で蛇の攻撃を防ぎながら自己紹介を済ますシシス。


「それにしても君はすごいね。ローをここまでボロボロにするなんて。ローが手加減してたのかな?」


「・・・・・・(うごか・・・ない・・)」


リヴァは先ほどから蛇に力を注いでシシスもろとも倒そうとしているが、いくら力を魔力を注いでもう動かないでいる。


「無駄だよ」


「!?」


「いくら強い力でも僕には通用しない。それよりも・・・」


「・・・おい。シシス」


ローが声をかけた。


「何?どうかした。それよりもすごい血だね。大丈夫かい?」


「どうして邪魔をした」


「怒ってる?」


「当たり前だ。俺とリヴァの邪魔しやがって」


「邪魔はするさ。ローにはまだ生きていてもらわないといけないんだからさ」


「お前が俺の命を操作するな!俺の命は俺が決める!!」


「ロー・・・。君はまだ死なれたら困るんだよ。それに死に場所はここじゃないよ」


「・・・・・・」


「それに僕との約束を破るのかな?先約は僕なんだけどなぁ~」


「・・・・・・はぁ~・・・」


深いため息とともにリヴァに視線を移す。


「リヴァ。すまねぇな。この首はやることが出来なくなった。変わりに右腕だけで勘弁してくれ」


申し訳なさそうにローは言った。


「次に戦う時まで、この首とっておいてやるからな」


「じゃあ行くよ」


「ああ。いつでもいいぜ」


「・・・その前に、ちょっとこれ邪魔だな」


シシスは盾で受けている蛇に視線を向け。


「えい」


剣を抜くと軽く蛇の頭めがけ振った。


すると、簡単に蛇の頭は切り落とされた。


「・・・・・・え・・・」


リヴァは驚いた。


魔力を込めてもいないただの武器で自身の具現化した魔法を斬られたからだ。


さらに、蛇は元に戻ることなくそのまま水となった。


「これでよしっと。じゃあ行きますよ」


ローを背中にしょって歩きだした。


「いかせ・・・ない・・・」


リヴァは再び水で蛇を具現化し背を向けているシシスに向かわせる。


「無駄だよ」


シシスは再び同じ言葉を言った。


だが今はローを背負っているので剣を抜くことは出来ない。


先ほどのような事は出来ない。


しかし、シシスは剣は抜かず、今度は片手を指先までピンと伸ばした。


「これで十分かな?」


襲い掛かってくる蛇に向かって振った。


予定した投稿時間より早めにさせて頂きました。

次話は来週の土曜日AM9:00頃に投稿します。

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