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戦いに飢えるおに 8

『・・・終了だ』


「・・・・・・あ」


レヴィの目を見ると片方の目が赤くなったいた。


『これでリヴァは吾の力を使う事が出来る』


「・・・あり・・がと・・」


『礼はいらない。リヴァが死ねば吾も死ぬからな』


「・・・・・・」


『それじゃあその扉を開けて目を覚ましに行くといい』


「・・・わかった」


扉に手を差し伸べた時に


『・・・リヴァ』


「・・・な・・に?」


『吾の力は強力だ。使い過ぎるな。いいな』


「・・・・・・うん」


『・・・それではな』


レヴィからの忠告を聞いてリヴァは扉を開けた。





「・・・・・・・・・」


目を覚ますと木々に囲まれた所で横たわっていた。


「・・・ゆ・・・め・・・?」


リヴァは立ち上がった。


体を見る。


折れている感じはしない。


打撲もなし。


傷もなし。


・・・異常なし。


問題は半壊した鎧を纏った姿で、盾がなくなっている事。


「・・・・・・・・・・・・」


考えた結果、リヴァは鎧を脱ぎ捨てた。


装着していても意味はなく、逆に邪魔になるだけだと思ったからだ。


「・・・あ」


湖があった。


リヴァは湖まで歩き顔を覗き込んだ。


「・・・夢・・・じゃ・・ない・・・」


リヴァの目は赤と蒼の片方ずつになっていた。


「・・・・・・」


・・・夢じゃない。


現実だった・・・。


・・・・・・なら、やる事は一つ・・・。


「私が・・・まも・・・る・・」


リヴァは戦いを楽しんでいるおにの声を頼りに歩き始めた。





「人間ってやっぱりスゲー生物だな」


ローはカルロから手を離しリヴァへと近づいていく。


「相手がどんだけ強大で強くて恐ろしい生物でも、その心は途中で折れたりしねぇし、逆にもっと強くなって挑んでくる。大事な者を守る為、壊されないためにな。・・・俺にはその考え方はわからねぇ・・・が、挑み続けるその無謀といえる勇気は好きだ!」


「・・・・・・」


「で、今度はどう楽しませてくれるんだ?鎧も盾もないその状態で・・・」


「・・・ある」


「あぁ?」


「・・・・・・装着」


リヴァの体は水の鎧に纏われた。


「・・・がっかりだな・・・」


ローは心底感じた。


手加減したとはいえ、自分の拳を受けて尚立ち向かってきたこの少女に・・・。


武器も防具もなくなったのに立ち向かってきた少女に次はどんな楽しみがあるのか期待していた。


・・・が、その心の高鳴りが一瞬で静寂になった。


「・・・・・・そんな惰弱な魔法強化で俺様に挑むか・・・」


リヴァを見る目が好奇心から哀れみへと変わった。


「・・・・・・・・・」


そして、リヴァは黙って頷いた。


その頷いた瞬間・・・いや、


頷く素振りをしようとした動作を感じたローは


「ッカ!!!」


裏拳でリヴァの頬を殴り吹き飛ばした。


目にもとまらぬ速さであり、音もリヴァが吹き飛んでから聞こえる。


音速を超えた一撃がリヴァを襲った。


「俺を・・・舐めるなっ!!!」


ローは怒鳴り声は大地を振動させた。


哀れみの目は怒りに燃える目に変貌していた。


「俺の手加減で生かされている生物ものが俺に対して手を抜くのはどういう事かわかっていない」


吹き飛ばしたリヴァへと歩みを進める。


「俺は戦いを楽しみたいだけで、遊びに来てるわけじゃねぇ・・・。お前らの力を味わって満足したら殺すことはせずに帰るつもりだった・・・」


リヴァはゆっくりと起き上がり始める。


「だけどな、こんな興を削がれる事を、俺様のプライド、期待を裏切ったお前だけは生かす価値はねぇ・・・」


立ち上がった目の前にローはいた。


「喜べリヴァ。本気の一撃。・・・お前だけを抹消してやる」


拳を硬く、堅く、硬く握り締めたその手からは熱気のように湯気がでて周囲の空間を歪ませていた。


歪みは拳から腕、肩へと広がった。


「・・・・・・」


リヴァからの反応は一切ない。


恐怖で絶望で動けないでいるのか、または、諦めているのかわからない。


ただ言える事は、一切の戦闘態勢をとっていないことだけだった。


「消えろ」


ローは全力の拳をリヴァに放った。

次話は来週の土曜日のAM9:00頃に投稿させて頂きます。

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