眠れぬ夜
「今日はこの村で休むか」
「・・・ここなのか」
「嫌なのか?」
森を出ると村があった。
日も暮れて辺りは暗くなっていた。
「寝れるかな~・・・」
「一々お前の我侭に付き合っていたら全部野宿になるがそれでもいいか?」
「・・・わ~たよ・・・ハぁ~」
カルロは渋々村に入っていった。
村に入ると静まり返っていた。
「静かだな」
ルシが不振そうに言った。
「そうだな。でも、大分夜も老け込んでいるからじゃねえのか?」
「それもそうだが、・・・気のせいか」
「それよりも、宿探すんだろ?行こうぜ」
「・・・ああ」
村はそこまで大きくなかったのですぐに宿屋を見つける事が出来た。
「すまないが部屋は空いているか?」
宿屋には入ると年老いた夫婦がいた。
「おや。珍しいねこんな夜更けに。旅の方かい?」
優しい顔した老人が尋ねてきた。
「はい。辺りも暗くなって今日はここに泊まろうかと」
ルシはそう言った。
「そうかいそうかい。最近は物騒だからね。よかったら泊まっていきなさい」
「感謝する」
「じゃあ部屋に案内しますよ。婆さん。頼めるかい?」
「ええ。では旅のお方、こちらに」
「すまない。カルロ行くぞ」
「へいへい」
老婆の後をついて行く。
「この部屋を使って下さい」
ルシは老婆に会釈をした。
部屋に入り荷物を置く。
「いい部屋だな」
ルシは周りを見渡しそう言った。
「・・・そうか?」
カルロは不満そうだった。
「何か問題でもあるのか?」
「大有りだ。ほらここ」
カルロはドアノブを指差した。
「・・・これがどうかしたか?」
「見てみろよ。汚れているだろ」
「どこがだ?」
目を凝らしてみるが暗いのか良く見えない。
「それにこことか、ここも」
カルロはさらに指摘し始める。
「もっと掃除するべきだ。玄関だってそうだ。角にゴミがあったし天井も汚れてたし。廊下ももっと磨けば綺麗になる。外装もそうだ。俺の部屋なんてゴミも埃もなくて住みやすい部屋だぞ。一般人の俺が出来るのに、専門職が出来てないんだ。なぁそうだろルシ?」
「私は寝る。明日も早いお前も寝ろよ」
「無視かよ・・・。ったくよく寝られるな。俺なんて気になって寝られないぞ」
「・・・スー。・・・スー」
ルシの方から優しい寝息が聞こえる。
「ってもう寝たのか!早いな。・・・仕方ない」
カルロは自分に用意されたベットを見た。
「・・・・・・」
軽く叩いてみる。
微かだが埃が舞った。
「無理だ」
自分ではこのベットでは寝られないと判断するとカルロは呪文を唱え始めた。
「風よ。忌まわしき敵を遠ざけろ」
カルロの周りに風が発生し、ベットの埃を掻き集め窓の外に運んでいった。
「・・・・・・」
再度ペットを叩く。
埃は出なくなった。
「・・・これで我慢するか。・・・寝れるかな・・・」
カルロはベットに入り就寝した。




