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戦いに飢えるおに 7

「・・・・・・」


何だ・・・これ・・・。


右耳から音が聴こえなくなったぞ。


景色も揺れてる。


おまけに気持ち悪くなってきた。


「動きが鈍ってきたな」


あいつが2人?いや、3人?に見えるな・・・。


「どうした?焦点が定まってないぜ?」


「・・・・・・」


「・・・それもそうか。俺がやったんだからな」


「・・・どういう、ことだ・・・?」


うまく話せない・・・。


「気づかなかったか?お前さんが避けた時に鼓膜を破ったんだよ。音がしただろ」


・・・あの時か、予想外だな。


まさか・・・拳の放った風で鼓膜が破られるとは・・・。


・・・違うな。


あれは全身の体の筋肉からなる音だ・・・。


・・・完成された打撃ってことか・・・。


「さってと、中々楽しめたぜカルロ。お前さんとの戦いは忘れねぇよ。じゃあな」


「そう簡単に・・・死ねるかよ!」


攻撃を避けローかた距離をおく。


近すぎたても駄目。


離れすぎても駄目。


空中でも駄目。


なら近すぎず遠すぎずの間をキープするしかない・・・か・・・。


でも、これじゃあこっちが反撃も攻撃もできないな。


考えろ・・・考えるんだ・・・。


「・・・へぇ~。まだ楽しませてくれるのかい?」


「・・・・・・」


「なら、俺様ももう少しだけ本気でいくか。・・・三割くらいだな。避けるなり防ぐなり何でもいいからして見ろよ」


「・・・・・・・・・」


「・・・いくぜ」


ローは右脚を蹴り上げた。


「!!?」


その直後、嫌な予感がした。


カルロは大きく左に避けた。


「・・・いい反応だったな」


カルロがいた場所の地面が抉れ、それは10M先まで続いていた。。


いや、抉れているようには見えなかった。


何かで切断されたように綺麗な斬り後になっていた。


その深さは1Mほど。


その斬り後を辿ると、ローの右足に続いていた。


ローは足蹴りで発生した風で地面を斬っていた。


「・・・接近、遠距離で無理なら空中からの攻撃、それも駄目なら中距離を取る。判断は悪くねぇ。・・・だが、それが通じるのは強い奴までだな」


「ハァ・・・ハァ・・・」


・・・助かった。


合図を言ってくれなかったらタイミングがズレて、よくて重症。悪くて死だったな。


・・・あいつの言うとおりだ。


・・・迂闊だった。


さっきの打撃で認識したはずだったのに・・・。


完成してるんだったら安全地帯も死角もあるはずないじゃないか・・・。


どこにいても、何をしてもすべてが無意味。


今は本気を出してないだけで攻め入る箇所はある。


だから攻める事も反撃も出来た。


・・・だけど、本気の場合は攻める事も反撃する事も出来ない。


・・・考えが甘かった。


「・・・加速!」


速度魔法を唱え姿を消す。


「なるほど。近・中・遠・空が駄目なら高速で動いて場所をつき止めないようにして攻撃していくか・・・。だがな。それも無意味だ!」


ローは地面を殴った。


「ビック・ウェーブ」


ローを中心に地面の波が広がった。


足場が不安定になったことで、移動が困難になりカルロの姿がでてきた。


「これで高速で動くことも容易に出来ねえな」


「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」


「息が上がってきてるな。まぁ無理もないな。あれだけ精密な魔法と自分に負荷をかける魔法を掛けてたんだからな、それでもまだ動けるのはたいしたもんだ・・・と」


目の目前まできていた剣を何事もなく親指と人差し指で摘んで止めた。


そして、もう片方の手でカルロを掴んでいる。


「油断を誘ったつもりか知らねぇが、俺は油断はしねぇ。慢心はするけどな!今まで俺はたくさんの奴と戦った。人間以外にも同族や異種族ともしたな。色んな戦い方があって色んな経験ができた。その中でもカルロ、お前は特に楽しませてくれた。なにせ俺の体に傷をつけたんだからな!・・・名残惜しいがこれで仕舞だ。じゃあな!!」


力の入った拳が顔面へと向かってくる。


「・・・意識が戻ったのかい」


ことはなくカルロの先を見ていた。


「・・・・・・リヴァ?」


カルロは振り向くとリヴァの姿があった。


鎧も盾もない少女が立っていた。

次話は来週の土曜日AM9:00頃に投稿します。

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