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終戦。そしていつもの

カルロは巨人との距離を一気に詰める。


そして真下に辿り着く。


「スーーーー」


大きく息を吸い込む。


真下にいるカルロに向かって大きな拳が振りかざされる。


「・・・・・・」


息を止める。


拳が顔へと接近する。


柄を握る手に力を込める。


視線は巨人の拳。


拳がカルロの髪に触れる。


―――ヒュ―――


風が切れる音がした。


「ハーーーー」


カルロは息を吐き剣を収める。


巨人の拳はカルロを中心に左右に分かれてた。


「さあてどうかな」


呑気な声を出して様子を伺う。


少しすると巨人の拳は修復され始める。


「っち、はずれかよ。・・・なら」


カルロは巨人の左足首を斬る。


「ここも違うか」


間を空けず連撃で斬る。


「違うな」


そのまま左足全体を斬る。


「・・・・・・」


右足。


脛。


股。


脹脛。


付け根。


「・・・・・・」


カルロはルシの方へと近づいた。


巨人は修復しているがカルロの連撃によってまだ完全になるまで時間が掛かっている。


「・・・なぁルシ」


「どうした」


「人の骨って何本だっけ?」


「208くらいだったと思うが」


「巨人も同じ位なのか?」


「知らん」


「・・・最低で208か。そんな事してたら剣が折れちまう。ただでさえこんなに傷や刃こぼれしてるのに、ほら見ろよここガタガタだぜ。せっかく研いだのに台無しだ。足具も魔物を踏みつけたせいで何か気持ち悪くて早く履き替えたいし、それに体もうっすらと汗かいて気持ち悪いし」


「お前は私に何が言いたいんだ」


「え?わからないのかよ。子供の時から一緒にいたのによ」


「子供の時から理解できなかったよ」


「・・・グス」


「泣くな。それで何が言いたいんだ?私にも手伝えか?それならかまわないが・・・」


「いや。ルシは休んでろ。どんな形の骨か見てなかったか?それさえわかれば場所の特定が出来る」


「・・・すまない。形までは見てなかった」


「そっか~。じゃあどうやって見つけるかだな」


カルロは巨人を見つめる。


「・・・う~ん・・・」


巨人は斬られた箇所の修復がほとんど終わり今すぐ向かってきそうだ。


「(無駄に斬りつけた所で武器が駄目になる。魔法で一気に消し去るか?・・・そんな魔法あったら最初にやってるな。どこかに特徴があるのか・・・いや、それらしい所はなかった。やっぱり体中を斬るしかないか)」


「あ~何でこんな手土産置いていくんだよ。最悪だな」


「ワン!」


「お、ウォル。俺を元気付けようとしてるのか?」


「ワンワン!!」


「そうか。ありがと・・・な・・・」


「どうかしたのか?」


「ワオン?」


「・・・・・・」


カルロはウォルを見つめた。


「・・・なあルシ」


「何だ」


「ウォルは狼だよな?」


「そうだ」


「ワン!」


「なあウォル。お前の力が必要だ」


「ワフ?」


「どういうことだ」


「ウォルにあいつの骨の場所を探してもらう」


「・・・本気か?」


「ああ。本気だ。出来るかウォル?」


「???」


ウォルは首を傾げている。


カルロはそんなウォルに詰めより


「お前の力が必要なんだ。あの木偶の坊の骨の場所を探してくれ。俺が全力でサポートするから」


目を逸らさずに聞く。


「出来るな?」


「ワン!!」


ウォルは大きく吼えた。


それは了承したかのようだった。


「よし、じゃあ行くぞ」


「ワン!」


ウォルが巨人に向かって行く。


巨人は修復が終わり向かってきたウォルを叩き潰そうとする。


「させるかよ」


しかしウォルに届く前にカルロが間に入り、巨人の手を受け止め、そして何事もなく受け流した。


「もう少し休んでろ」


そう言うと巨人のアキレス腱があると思われる箇所を斬った。


巨人は膝をついた。


ウォルはその隙に巨人の体に登っていく。


「ワンワン!」


そして巨人の骨の場所を見つけた。


場所は左鎖骨。


「あそこか」


カルロ一気に走りは巨人の鎖骨に詰め寄った。


だが巨人は向かって来たカルロに手の甲での横なぎを入れてきた。


「あ~めんどくせぇな。さっさと倒されろよ」


修復の終わった巨人は立ち上がり砲丸のように大きな拳をカルロに振り下ろす。


「おい。そんなに力一杯振り下ろすなよ。土が飛び散って汚れたらどうするんだ!!」


攻撃を避け自分の体を隈なく確認する。


無防備状態のカルロに巨人は更に追撃を入れて来る。


「だ~~~!!だから止めろって言ってるだろうが!!」


飛び散る土を避けるのに苦労するカルロ。


「くそ。こいつは強敵だな」


攻撃は大したことはないがその後の土飛沫が厄介だな。


あれじゃあ近づくことが出来そうにないな・・・。


もう一度動けなくしてから仕留めるか。


巨人との距離は10Mくらいか・・・。


「やってみるか」


そう考えたカルロは剣を鞘に収めた。


そして鞘から剣を抜いた。


時間差で巨人の左鎖骨に斬れた後がでてきたがすぐに修復された。


「浅かったか・・・」


骨まで届かず皮膚を軽く斬っただけだった。


「意外に厚いんだな・・・。めんどくせぇ~」


これも駄目となるとやっぱし近づいて斬らないといけないか・・・。


・・・いや、さっきのは溜めてなかったからだ。


溜めてやればあの巨人は倒せる。


倒せるが、時間を作らないといけないな。


どうすればいい・・・。




・・・む。


カルロの奴、何か考え込んでいるな。


ルシは治癒魔法を唱えながらカルロの様子を見ていた。


先ほどの攻撃をもう一度するつもりか。


ルシは自身の体を確認する。


そして


「カルロ」


「どうしたルシ?」


「少しなら手伝える。時間を稼ぎたいのだろう?」


「何でわかったんだ?」


「お前の考えてることぐらいわかるさ。長い付き合いだしな」


「そうですか・・・。だけどお前の方は大丈夫なのか?」


「心配するな。全快ではないがあの巨人の攻撃を避けるだけのダメージは回復した」


「本当にか?」


「ああ。まかせろ」


カルロとルシを見つめる。


「ワン!」


「ほら。ウォルも手伝うと言っている」


「ワオ~ン!」


「・・・わかった。だけど無茶するなよ」


「ああ」


「一分だ。一分だけ時間を稼いでくれそれで終わる」


「わかった。行くぞウォル」


「ワン!」





ルシは巨人の攻撃を避けながら接近した。


「動きを止める」


巨人の脚を斬りつけて時間を稼ごうとした。


「・・・刃が通らない・・・」


ルシの剣は巨人の皮膚を軽く斬りつけただけだった。


・・・なぜだ?


カルロは容易く斬りつけていたのになぜ出来ない・・・。


「・・・・・・」


ルシは回避に専念した。


そして一分が過ぎた。


「ルシ。ウォル。離れろ」


カルロの声を聞きルシとウォルは巨人から離れた。


「木偶の坊。散々手間をかけさせた礼だ。受け取れよ!」


カルロは鞘から剣を抜き、飛ばした。


少しすると巨人の左鎖骨から切れ目がでてき、そのまま貫通した。


巨人の骨は斬れた。


巨人はその場から姿を消した。


「・・・終わったのか・・・」


「あ~疲れた・・・けど、ここらを整地しないとな」


カルロは戦闘で荒れ果てた地面の修復を始めだした。


「疲れたのではないのか?」


ルシはせっせと修復に励んでいるカルロの傍にいた。


「疲れてるよ。だけどこの荒んだ状況を見過ごしては俺のプライドが許さないからな」


「相変わらずの清潔馬鹿だな」


「褒め言葉をありがとよ。・・・それとな・・・」


カルロは手を止め死んだ兵士達を見て


「あいつらの墓を作るのには綺麗な場所の方がいいだろ」


「・・・・・・そうだな」


「さてっと、さっさと終わらすか」


「・・・いくらお前でも時間がかかるだろ。皆を呼んでくる」


「あ~頼むわ。お、ウォルは穴を掘ってくれてるのか。サンキューな」


「ワン!」


「なぁ・・・カルロ」


ルシは足を止め声をかけた。


「なんだ~?」


カルロは背を向けて修復作業をしながら応えた。


「あの巨人の事なんだが」


「巨人がどうかしたのか?」


「お前はあいつの体にどうやって斬りつけたんだ?」


「あ?普通に斬っただけだけど?それが?」


「いや、特に何もない」


ルシは兵を呼びに歩き出した。


「?。まぁいっか。あ、ウォルちょっとそれは掘りすぎだぞ。もう35cm浅くしてくれ」


「ワンワン!」


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