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開戦!!・・・だけど、めんどいな~・・・

「あ~体がイテ~・・・」


「お前もか・・・実は俺もなんだ」


夜間の見張りしている兵士はそう言いながら首を鳴らす。


「ったくあの人、人使いが荒すぎだぜ。俺たちは使用人じゃないってのに・・・」


「ああ同感だ。俺達は兵なんだよな。仕事が違うよ」


「まったくだ。そのせいで疲れが取れないぜ。これじゃ任務に支障をきたしちまうよ。・・・イテテ」


兵士は尻を優しくさすった。


「そういえばお前ケツ大丈夫か?」


「・・・これが大丈夫に見えるか?」


痛々しい表情で睨みつける。


「すまん。あれは大丈夫ではないよな・・・」


「おもいっきり噛み付かれてケツの肉が取れるかと思ったぜ」


「そうだな。豪快だったもんな」


「少し休憩してただけなのに狼をけしかけることないだろ・・・イテテ・・・」


「あとで傷に効く薬草渡してやるよ」


「すまないな」


「いいってことよ」


「・・・にしても、本当にあれで勇者なのか?」


「だよな。毎日掃除ばかりして鍛錬や訓練をしてる所一切見たことないしな」


「あれで白騎士のルシ様を負かしたのか怪しいな」


「確かにな、試合は部隊長の方々と国王しか見れないからな。俺達みたいな一般兵は隊長の話を信じるしかないしな・・・」


「信憑性がないよな・・・」


「・・・ないな」


「おいおい話してないで見張りをしないか」


「そうは言ってもな・・・ん?」


「どうかしたのか?」


「・・・何か動いてないか?」


兵士の見ている方向を見る。


「・・・・・・見えないぞ。気のせいじゃないのか?」


辺りは暗い闇に覆われて認識することが出来ない。


「いや、でも・・・」


「疲れてるんだろ。敵の砦は反対方向だぜ?こっちに来るわけないだろ」


「・・・それもそうか」


「・・・すまん見間違いじゃなかったな」


「え?」


誰かがこちらに向かって歩いてきていた。


「こんな夜更けに子供?」


「おい、気をつけろよ」


「ああ」


全身をフードで覆ったその子供?は門の所まで来た。


「夜遅くに何か用かな?」


兵士の一人が話しかけた。


「・・・・・・」


しかし、話しかけても何も話そうとしない。


「どうした?何かあったのか?」


「・・・・・・フフ」


「?」


「フフ・・・アハハハ!!」


「!!」


急に笑い始めた子供に驚く。


そして危険を察知し瞬時に身構える兵士達。


「遅いよ」


「なっ!!」


その一瞬の隙を見逃さず兵士に詰め寄り


「僕の玩具になってね♪」


声をあげることも出来ずに門にいた兵士達は命を落とした。


「・・・うん。中々いい感じだね♪」


子供は死体となった兵士の体を触りそう言った。


「それじゃあ、始めよっかな~。さあ早く起きてこの門を開けてね」


「・・・・・・」


そう言うと死体となった兵士達は起き上った。





「歯も磨いたし体も綺麗に流してさっぱりしたしそろそろ寝るかな」


カルロは清潔な部屋と清潔になった体に満足してベットに飛び込んだ。


「・・・よし。埃もでないしフカフカだ。完璧だ・・・」


満足して眠りについた。


『敵襲ーーー!!!』


だが、外から大声で叫ぶ兵士の声が安らぎへと導いていたカルロを遮断した。


「・・・・・・」


その声を聞き兵士達が慌しく動く音が盛大に聞こえる。


「・・・・・・」


鎧や武器の金属の音が響き渡る。


「・・・・・・サイレント」


カルロは音消しの呪文を唱えた。


「・・・これでよし」


「何がよしだ」


しかし、ルシが部屋に入り呪文を打ち消された。


「何するんだよ」


「それはこちらの台詞だ。敵が来たというのに何をしている」


ルシはすでに鎧と武器を身に付けていた。


「ワンワン」


ウォルもいつの間にか体に鎧を着込んでいた。


「お、ウォルの防具作ってもらったのか?中々似合ってるぞ」


「ワン!」


嬉しいそうに尻尾を振る。


「和むな。早く準備をしろ」


「断る。俺は眠いんだ。しっかり睡眠をとらないと肌に影響する」


「女みたいな事を言うな。すぐそこまで敵が来てるのだぞ」


「俺の目の前にはいない」


「屁理屈を言うな。さっさと準備をしろ」


「嫌だ。ルシとウォルだけで倒せるだろ」


「それでも勇者か」


「一応な。じゃあお休み」


「・・・」


「・・・・・・」


「・・・・・・・・・」


「・・・・・・・・・・・・」


「・・・汚れてもいいんだな?」


―――ピク―――


その言葉を聞き体が動いた。


「お前が綺麗にしたこの要塞が汚れてもいいんだな?」


―――ピクピク―――


「耐えられるんだな。敵によって壊されていく様を」


―――ピクピクピク―――


「血は中々落ちにくいぞ?それに石壁も施工するのも大変だ。お前が綺麗にしたこの要塞、私は結構気に入ってたんだがな・・・仕方ないか」


ルシは部屋を出ようとした。


「・・・わかったよ」


カルロの言葉で止まった。


「・・・何がだ?」


「行ってやるよ。すぐ準備するから外で待ってろ」


「・・・わかった」


ルシはカルロの部屋を出た。


「クソ。ルシの奴、俺の性分を攻めやがって・・・」


ブツブツ言いながらも武器防具を身に付ける。


「早くしないと壊されていくぞー」


「わかってるわ!もう終わる!!」


扉越しからルシが急かす声に応える。


カルロはその応答のすぐに部屋から出た。


「で?敵は?」


「東門だ。砦からの唯一の進行ルートだ」


「そうか。それでサイと兵達は?」


「その迎撃に出撃準備中だ」


その言葉を聞き少し考えてからカルロは言った。


「・・・俺一人で行く」


「・・・正気か?」


「ああ。あの細い道を大勢で戦っても身動きがとり難いだけだ。少数で迎えたほうがいい」


「なるほど」


「ルシはサイと兵士達に要塞の上から弓で援護してくれ。俺に当ててもいいぞ。避けるから」


「・・・わかった。では、先に行っておくぞ」


「う~い」


ルシとウォルはサイ達がいる場所へと向かった。


「さっさと終わらせるか」


そう言いながらもダラダラと歩いていくカルロであった。

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