時と場所を弁えて言った方がいいぞ・・・
カルロ、ルシ、ウォルはカルロの御かげで(迷惑)でもう一泊ニフルの宿屋に泊まり、一日遅れて出発する事になった。
「忘れ物(剣)は大丈夫か?」
「ああ、大丈夫だ。しっかりとあるぜ」
「まったく。大事な物を忘れるとは情けないな」
「そう怒るなよ。怖い顔がより怖い顔になってるぜ」
「・・・誰のせいだと思ってる。まぁいい。さっさと行くぞ」
「へーい」
町の外に出る為歩き始める。
「あ、大きなワンコだー!」
「ワフ?」
遠くから子供の声が聞こえた。
「ほんとだーおっきー!!」
子供がウォルに近づき綺麗な毛並みを触り始める。
「かわいいワンコ」
「この毛もふもふで気持ちがいいー!!」
「ワ、ワフ・・・」
いつの間にかウォルが子供達に囲まれていた。
「「・・・・・・」」
「・・・クゥ~ン・・・」
「・・・少しだけ待つか?」
カルロが子供達とウォルを見て言った。
「そうだな。邪険にすることは出来ないしな。ウォル。待ってやるから遊んで来い」
「ワン!」
カルロとルシはしばらく子供とウォルが遊ぶ姿を眺めた。
ウォルは走る後を追って子供達が追いかけたり、背に乗って走ったりしていた。
「じゃあねーワンちゃん!!」
「ワンワン!」
子供達はウォルと一頻り遊び元気良く去って行った。
「あの子供達楽しそうだったな」
「そうだな」
「ウォルも楽しかったか?」
「ワン!」
ウォルは尻尾を振った。
「そうか。それはよかったな」
「・・・子供っていいよなぁ~」
不意にカルロが呟いた。
「・・・どうしたいきなり?」
急に変な事を言い出し不振に思うルシ。
「あの笑顔見ただろ?今はこんな世の中だけど、やっぱり子供は笑顔が一番いいよな」
「その通りだな。一日でも早く平和の世にしないとな」
「あの子達の笑顔を守る為にもな」
「ワオ~ン!」
「ウォルも賛成しているみたいだな」
「そうか、一緒に頑張ろうな!・・・だから近づかないでほしいな」
「それにしても、カルロ。お前は子供が好きなのか?今までそんな夫には見えなかったが」
「そうか?いや、間違いではないぞ。俺子供に抱きつかれたくないし。だって一体どんなものを触った手かわからないからな。子供って恐ろしい」
「そ、そうか」
いつも通りの返答で安心した。
「でもな、あの笑ってる顔は好きだ。子供は純情だ。嬉しい時、楽しい時は心底から笑う。あれは穢れがない綺麗な証拠だと思ってるよ。俺たちみたいな大人はそんな夫に笑うことは難しい。そう思うだろ?」
「・・・言われてみたらそうだな。昔と今ではまったく違うな」
「だろ。あれは子供だけの特権だ。俺はそれを守ってやりたい」
「いい心掛けだな。・・・だがなカルロ」
「どうかしたか?」
「そう言うことは町を出てから話した方がいいぞ・・・」
「ッハ!?」
カルロは辺りを見回した。
『・・・・・・』
町の人々がカルロを見ている。
とても冷たい目で
「ねぇお母さんあの人おかしな事言ってるよー」
「っし!見ちゃいけません!」
「私知ってるよ。変態って言うんだよね!」
「へー。へんたいって言うんだー」
「君達近づいてはだめだよ。襲われるかもしれないからね」
『はーい!!』
「ま、待て!誤解だ。俺は変態ではない」
「そうか?変態だと思うが」
「お前は話を拗らせる事を言わないでくれ!」
「皆聞いてくれ!俺はロリコンでも変態でもないんだ。俺は綺麗で純情な心を持っている子供が好きなだけだ!だから信じてくれ。俺はいたって普通の人だ!!」
『・・・・・・・・・』
「信じてくれたか・・・」
「カルロ。違うと思うぞ」
「・・・え?」
「だ、誰か衛兵を呼んで来てくれ!今すぐだ!!」
「え?ちょっと何で!?」
「子供は皆はやく家の中へ!」
「いや・・・だから・・・」
「カルロ早く行くぞ」
「いや、でも俺の身の潔白がまだ・・・」
「衛兵に捕まって汚い牢獄に入りたいのか」
「いや、でも・・・」
「衛兵さんこっちです!」
「お前か変態のロリコンは!そこを動くな!!」
「ほら、早くしろ」
「う・・・ち、ちくしょーーーー!!」
「逃げたぞ!追えーーー!」
「・・・どうにか逃げれたな」
「・・・うっうっう」
「泣くな。みっともないぞ」
「ワオン」
「俺が何をしたって言うんだよ・・・」
「そうだな。お前は何もしていない。だが、場所が悪かったな。忘れることだ」
「忘れられるかよ!一生のトラウマもんだよ!もう人がいる所が怖くて町にも入れないよ!!」
「大丈夫だヲリ要塞には子供はいない」
「そういう問題じゃないよ!」
「先を急ぐぞ」
「ワンワン」
「・・・・・・もう嫌」
一日遅れでカルロ、ルシ、ウォルは出発を再開した。




