3人が集まり、初まる
「ふぅ・・終わったな」
彼がこちらを向く。
黒い短髪に濃い緑の半袖のロングコートを羽織っている。17,8歳だろうか。
「本日付けでアジア支部に配属になりました。で合ってるのかな?まぁいいや。特殊遊撃隊隊長ピースです。改めてよろしく。」
「特殊遊撃隊?なんだそれは?そもそもそんな隊日本にないぞ?隊員は?」
「今回新しく作られたんだよ。詳しい事は俺もよく分からないんだよ。ただここに行けと言われただけだ。隊員は俺をいれて6人だ。少数精鋭って奴だな。」
自分で精鋭っていいやがった・・・
まぁさっきのを見る限り精鋭で間違いはないんだろうが・・
「あ!そうだ!お前の能力はなんなんだ?」
「身体能力強化」
身体能力強化?おかしい・・
普通身体能力強化はオマケのようなもので全員がもっているが、あのレベルは見たことがないし、身体能力強化しか能力のない奴なんて初めて聞く。
「お前の元となったインヴェルスの能力はなんなんだ?」
「俺もよく分からない。博士曰く特殊なインヴェルスらしいが何も教えてもらってない、そもそも力を得る前の記憶もないしな、何故ガーディアンスになったのか俺は誰なのか、何もわからん、名前だって博士がつけた」
ますます謎が深まっていく彼に俺は興味がわいた。
「博士の名前は?」
「日下部、日下部鈴だ」
初めて聞く名前だ・・・
まだ話を聞きたかったが支部に報告もしなければならないし
部下の供養もしなければならなかったので彼と別れることにした。
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俺の名はPIECE、それしかない、その名前でさえも俺のものではない。日下部にここに来れば俺の記憶の手がかりがあるかもしれないと言われた。あてにはしてないが他に情報がないのだから仕方ないだろう・・・
にしてもさっきの奴班長だと言っていたのにAランクに負けるとか大丈夫なのか・・・
昔がどうかは知らないが弱体化したのは事実だろう。
もし今世界中に巨大なブラックカーテンが現れて大量のインヴェルスが出現したら確実に負けるだろうな・・・
「どうしたんですかぁ?顔が怖いですよ、隊長っ」
銀髪で透き通るような白い肌、琥珀色の目、人形みたいな少女が喋りかけてきた。
ミュンヘ・コザット、13歳。うちの隊員だ。
「無視ですか?無視ですね!ひどいっ!隊長が無視する!助けてギャレンさん!」
ギャレンと呼ばれた男、ギャレン・ライドナー19歳、上に同じくうちの隊員だ。金髪でアクセサリーをジャラジャラと付けいかにも遊び人な雰囲気を醸し出している。実際遊び人だ。
「隊長ヒッデェー!幼女虐待だ!ロリコンだ!」
「黙れお前等、ロリコンじゃない、もうすぐ支部長室だぞ、シャキッとしろシャキッと、だいたい13歳は幼女なのか?微妙だろ」
「全然幼女です!出番早々私の属性を奪おうとしないでくださいです!」
「いいなぁ、ミュンちゃんもうキャラできてて・・・俺なんか・・」
「ギャレンさんもキャラできてますよ!普段はフラ~ッとしてダメな奴だけど最後の最後で俺だってやるときゃやるんだぜ!とか言いながらカッコヨク死ねますですよ!」
「やだよそんなキャラッ!そんなんだったら守られる一般市民Aでいいよ!」
「お前等いい加減にしろっ!部屋入るぞ!」
「「ハイッ!」」
コンコン・・
「失礼します。」
部屋の中には初老の男性ともう一人髪の長い綺麗な男が立っていた。
「本日よりアジア支部に配属されることになりました。特殊遊撃隊の隊長PIECEです!」
「同じくミュンヘ・コザットです!」
「同じくギャレン・ライドナーです!」
「残りの3名は本部での任務のため遅れております!」
初老の男性が口を開いた。
「長旅ご苦労様。私がアジア支部支部長の岡部正造だ。彼は李 天門。副支部長だ。」
「よろしく。」
「君たちの話は日下部君から聞いているよ。彼女も近々こっちに来るらしい。あぁ、そうだ、本部からの指示で君たちの隊専用の宿舎を用意してある、荷物はそこに届けてあるよ。よし、それじゃああらためてよろしく頼むよ。」
「「「ハイっ!」」」
支部長室を出た俺たちは早速宿舎に向かった。
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「うっわぁ、思ったより広いです!」
「イヤッホウ!ここ俺の部屋ー!」
まるで修学旅行のようなテンションではしゃぎまくるバカ共
「おい、後2、3日したら残りの3人来るんだからあんまり荒らすなよ怒られるぞ。」
「分かってますよぅ。んで二話はここで終わって次で6人そろうんでしょ?」
「何の話しとるんだお前は」
一話一話とても短いのは自分が長く書くのが苦手でして・・
申し訳ない・・・
次の話から本格的にはじまっていきます!!
お楽しみに!
処女作品なので至らない点も多いと思いますがよろしくお願いします。
次回は明日にでも更新しようと思います。
ご意見、ご感想を頂けたら幸いです。