第19章 歴史の授業
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思わず疑って、頬をぶん殴ってしまいました。
まあ、そんな冗談は置いといて。
まだまだ続くと思うので、これからもよろしくお願いします(^^ゞ
今からずっと昔。
それは大賢者が現れるよりも少し前のこと。
それ以前の歴史は資料的にも皆無に等しい。
その頃の人々は弱小ながら魔法というものを発見し、日々の生活に取り入れていた。
やがて、火や氷などの攻撃的魔法で狩りを行うようになる。
それは直立不動の森林の伐採に始まり、都市の拡大
をはかり、やがて動物達の虐殺が始まった。
もの言わぬ動物達はだんだんと数を減らしていき、絶滅の危機に瀕していた。
しかし、人間の欲望がそこで止まることは無かった。
動植物が減ったことにより物資が減少するという、ある意味自業自得な出来事が起こったが、それすらも人間は利用したのだ。
より残虐で致死性の高い魔法が開発され、人間同士の戦乱へと発展していった。
土地の奪い合い、奴隷の奪い合い......
最早通貨と呼ばれるものはまったくその役目を果たさず、物々交換の時代になっていった。
世は欲望と戦乱にまみれた暗黒時代。
ーここで人間にとって好運というべきか悪運というべきか、おおきな転機が訪れた。
暗黒魔素の発生ー
闇系統の魔法の開発を続けていた人間は、様々な禁忌を犯していった。
やがて暗黒魔素と呼ばれる闇分子が、自然界の獣達を毒し魔獣にし、魔神と呼ばれる極悪強大な災禍を呼び寄せる。
かつて人間がそうしたように魔神達に駆逐されていき、皮肉にも人間は結束を決意した。
そこで現れたのが大賢者だ。
超絶的な魔法を連発し魔神を圧倒することにより、人間に希望と英気を与えた。
闇系統魔法を葬り、光魔法に全身全霊を傾けたことで、ついに暗黒魔素はその強大な力を衰弱させるにいたった。
以降、衰弱しながらも希に襲撃してくる魔神に備えて各国は城壁を構え、それが国境となった。
全人類は不可侵協定を結ぶことによりその相互友好を確かめた。
「これが、今日にアトラスが和平を維持できる理由なんです......って起きてください!!」
ミリーが可愛くポカポカと殴ってくる。
まるで痛みは無かったが、ちょっとイタズラを仕掛けてみる。
「あぁ~!!痛てぇ!折れました、折れましたよ!!」
大げさに手首を振って“折れた”アピールをする。
もちろん嘘八百である。
「す、すみません!だ、だ、大丈夫ですか?」
俺の手首をガシッと掴んでさすってくるが、骨折者(無論嘘だが)にそれは、逆に激痛だろう。
ミリーの対応に多少仰天はしたが、流石に可哀想になったので、ミリーの頭をガシガシと撫でてやる。
「う、嘘ですか?嘘なんですね?」
リークはアスラ~とか言って、また可愛く殴ってくるのかと思ったが、ここでまさかの抱きつきである。
本気でリークを心配したのだろう、泣きじゃくっている。
なんという平和主義だろうか。
リークの方もミリーの身が別の意味で不安になったので、一応忠告しておく。
まあ、まさに失言だったのだが......
「ミリー、あまり他の男とベタベタ抱きつかない方が良いですよ。ただでさえ可愛いのですから」
忠告された側のミリーは初めキョトンとした様子だったが、何を想像したのか顔を林檎のように赤くしてこう言いはなった。
「し、しないですよ!!こんなことするのアスラだけだもん!!」
??
「どうされました?」
ミリーも言った後に気付いたのか、クルリと背を向けると、バカ~といいながら全力で走り去っていた。
まったく何なんだろうか。
リークのステータスに“恋愛初心者”が追加されたのは、言うまでもない。




