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第8章 王様?に謁見

お気に入り登録ありがとうございます!!

まだまだ頑張って行きます!!

あの門からここまで、驚きの連続であった。


至るところに咲いているなも知らぬ花はどれも綺麗で、たまに置いてある謎のオブジェには度肝を抜かれた。


白亜の城に入ってもそれは続き、時々すれ違うメイドさんらしき人に、ドキマキしながら挨拶をした。


最早何階かも分からないほど階段を上ったが、ついに王室と思われる部屋に来た。


リーク一人ではびくともしないと思われる扉も、アリアが何やら呪文のようなものを唱えると、独りでに開いた。


いよいよか......


メイドさんに案内され、王様とおぼしき人物の前に連れていかれる。

あまりにも恐縮してしまい、下を見たまま挨拶をする。


「り、リークと申します。失礼ながら記憶を無くしてしまい、気づいたらアトラスの近くの森で放浪していた次第ですっ」


国王への謁見というわけで、現実世界で磨きあげた90度お辞儀に、最大限の言葉遣いでご挨拶をしたつもりだったのだが......?


何故か国王とアリアがクスクスと腹を抱えて笑っている。


何か失態でも犯してしまったのだろうか。


訳が分からず阿呆としていると、その間抜けな顔が更なる笑いを呼ぶ。


「アリアは随分と生真面目なメンバーを持ったようだな」


「まさかここまでとは、私も知らなかったぞ」


え?


アリアはいかにも親しみを込めて国王と接している。


一方国王の方もまるで幼馴染みのように対応している。


これは見ると、先ほどの自分の態度がいかによそよそしかったと思ったが、王様とはもっと何か威厳のようなものがあるはずでは?


よく見れば、玉座に座っているため正確な身長はわからないが、顔つきなどはかなり若く見える。いや、若いだろう。


片目に鋭い傷が走っていて、ほとんど機能していないように見えるが、そのほかは優しい青年と言った雰囲気が漂っていた。


何故こんなに若い青年が王様なのかと一瞬思考を巡らせかけたが、答えはすぐに見つかった。


恐らくもういないのだろう。父親が......。

それ以外にこんなに若くに即位するわけがない。


「それにしても急にどうした、【レッド・クロス】ギルドマスター様」


「もうリークの噂は聞いているだろ?」


「あぁ、なんだって大蛇を一撃で倒したとかなんとか」


「そ、それは.....」


また変な誤解されては困る。なにしろそれでアリアには殺されかけたからな。


「私も倒されたしな」


あぁ人がせっかく取り繕うとしていたのに、アリアさんマジで鬼畜。


「ほう、アリアも倒したか」


あぁ!国王様お許しを!って何にやにやしているんですか!!


嫌な予感がするぞ。やばいぞ。


「それで?アリアの言葉を信じるとこいつは相当な強者だろ?なにをするつもりだ?」


国王とアリアの顔が急に真剣になる。


周囲の空気がピリピリと張り詰め、リークにもその緊張が伝わる。


「最近暗黒魔素が活発化していると聞く。私はリークが大賢者になりうる何かを持っていると思う」


え?暗黒魔素って何ですか?


何で急に真剣なお話に?何事です?


リークが言葉の理解に四苦八苦している内にも話しはどんどん進んでいく。


「それは王家直属ハンターとしての使命か?それとも......」


「もちろん前者だ」


アリアは何かを遮るかのように返事をしたが、何のことだったのだろうか。


国王はしばらく感慨に耽っていたが、やがて何かを決心したかのように頷いた。


「よし、アトラス第15代国王アトラス・ラウル。その権利において命ずる。軍事部の騎士長ファンベルトと決闘し、実力を認められればアリア・リーク一行を暗黒魔素封印に向かわせる許可をする!!」


アリアがリークの肩に手を乗せる。


アイコンタクトで頑張れと伝えてくる。


「マジっすか?」


「マジマジ」


何なんですかこの国は!!なんで何もかも決闘に繋がるんですか!!狂ってますよ。ってか何で俺なんですか?


「大丈夫だ、私もファンベルトにはボコボコにされた」


い~や~だ~!闘いたくない!!死ぬ。絶対死ぬ!!


こうしてまた気付かなかったのだ。


正式な決闘で魔法は使えないことに。


どんまいリーク!!



【ファンベルト】


アトラスの軍事部長でもある。


屈強な体は肉弾戦で脅威の力を発揮する。





次回もよろしくです!

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