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【あとがき】第一章 プロットが整えば運命も整う!②『Club Nornir』へようこそ〜ノルンたぶらかし〜

本編「オレ、オーディンになったらしい。〜ラグナロク不可避⁈ もうすぐフェンリルに食われることになってるんだがどうすりゃ回避できるんだ?〜」(N7288LN)の各エピソードで使用したネタとその解釈なんかを書いています。

まずは本編をお読みください。

■ノルン三姉妹と「運命」


 ノルン三姉妹は本編中にもある通り、日本国内では下手すると最高神オーディンよりも有名ですな。で、実はノルン三姉妹、原典のタイムラインからすると、「ロキの口論」以降だと出番がないんです。いやいや、この有名どころを出さないわけにはいかんでしょ、と無理やり押し込んだのが本エピソードとなります。

 ノルン三姉妹の描写については、やっぱりね、あのマンガのイメージが強すぎちゃいますから、あえて崩す方向で。どうせ史実にないことだし、と割り切って、あり得ぬ出で立ちでの出演となりました。なのでこのエピソードだけなんか神話世界のイメージから浮いてますが、まぁどんまい。

 三姉妹の受け持ちが、ウルズ=過去、ヴェルザンジー=現在、スクルド=未来というのはマンガと同じですが、これ、そもそも原典でもそうなってますから変更のしようがありません。ですが、ウルズ=運命、ヴェルザンジー=存在、スクルド=義務という解釈もあります。ここが面白いところで、運命とは「過去から現在まで、そのようになってきた」という解釈。そしてskuldは英語だとshouldに相当し、「~すべき」という意味に。この辺、時制に厳しい欧州の言葉らしく、強い意味ながらも未来は確定していない、というニュアンスが窺えます。日本語では運命の指す未来は確定的なものとするあたり、ニュアンスに違いが感じられますね。英語だと現在と過去は動詞の語形変化で表して未来は助動詞で表すというのもこういうのの影響がある、とCopilotは言っとりました。

 北欧神話における運命って、割と一次関数のグラフみたいなもののようです。χ軸に時間を取ると、左には過去を示す直線があり、y軸の現在を通過して右の未来へ伸びる、そんな感じ。ただし北欧神話ではχの取りうる範囲が、(世界の始まり)≦χ≦(ラグナロク)と変域が決まっていて、直線はラグナロクで途切れる、そんな感じらしいです。そして人はこの直線上を生きる2次元的存在で、その先にあるラグナログという終点を知ることはできない、と。これが神族となるとちょっとだけ先が見ることができる2.5次元ほどの存在だそうで、それでも俯瞰でグラフ全体を見ることはできないんだそうです。で、ノルン三姉妹はこのグラフ全体を知っている存在。他に巫女(ヴォルヴァ)もグラフ全体を把握してるそうです。もう一人未来について知っている(むしろ識っている)者がいますがそれは次回。


■ノルン三姉妹の役割①


 ノルン三姉妹の仕事は「運命を紡ぐ」こと。この「運命」に沿ってラグナロクまで話が進みます。 …でもおかしいと思いません? ノルン三姉妹の運命通りに事が運ぶということは、ラグナロクを起こして世界を滅ぼすのはノルン三姉妹ってことになるのでは…? 私もここで大いに引っ掛かってCopilot相手に何度も質疑応答をしたものです。そしてなんとか理解へ漕ぎ着けました…


■オーディンはなぜノルン三姉妹をコマさなかったのか


 「なぜ?なに?オレオー! プロローグ」でも述べましたが、オーディンってヤツは、まぁとにかくあっちこっちの女に手を出しちゃ子供を産ませてるんですよ。その伝で行くと、ノルン三姉妹も一人くらいコマしてそうなもんですが、なぜか手を出していない。いつものオーディンなら誰かコマして言い成りにさせそうなもんですが。どうしたオーディン。勃たなかったんか? この謎に迫ってみたいと思います。

 で、まずはノルン三姉妹は一体何者なのか? あのマンガでは「女神」としていますが、実はこの人たち、出自がハッキリしていません。


「ヨトゥン(巨人族)説」「神族説(アース/ヴァン)」「精霊的存在説」「多様なノルン説」「言語起源説」※Copilot調べ


 とありまして、


** | 一部の資料ではノルンを「女神」と呼び、神々の一部とみなす。 | 『古エッダ』では「女神」と表現される箇所があり、神的存在として扱われる場合もある |


 とのこと。「女神」と書かれてはいるものの、アースなのかヴァンなのかの旗色がハッキリしない。では何なのか…については、ココんとこが「オレオー」の核心だったりもするので、今はまだヒミツ(笑)

 この辺の、創作的なところは抜きにしても、オーディンにとってノルン三姉妹は「未来を知っている上位存在」といった感じ。で、ふと思いついたんでCopilotにこう問いかけてみました。


「なんかさ、オーディンって最高神って割にはノルン三姉妹のが上位存在じゃね? カーストが違う、ということ?」


 そのお答え。


まさに「カーストが違う」って表現がぴったりです(笑)。


### 神話的なカースト構造

- **アース神族/ヴァン神族**

→ 世界秩序の中で「役割を担う存在」。戦争したり和解したり、政治や文化のレベルで動く。

- **巨人やその他の存在**

→ 秩序の外側から揺さぶる「対抗勢力」。

- **ノルン三姉妹**

→ そもそも秩序の「上位レイヤー」にいる。神々や巨人を含めたすべての存在の運命を織る。


だからオーディンがいくら「知恵の泉を飲む」「予言者を口説く」「巨人の娘に手を出す」などしても、ノルン三姉妹はそのカーストの外にいるので「攻略対象」にならないんです。


ユーモラスに言えば、オーディンは「同じ学校の生徒会長」みたいな存在で、ノルン三姉妹は「校則そのもの」。いくら生徒会長が女子に声をかけても、校則にはナンパできない(笑)。


 さらに


### 生徒会長=オーディンの矛盾

- **立場上の義務**

生徒会長は校則を守らせる側。オーディンも「最高神」として秩序を維持し、運命の糸に従わせる役割を担う。

- **校則=ノルンの織り**

その校則が「ラグナロク必至」と決まっている以上、オーディンはむしろラグナロクを推進せねばならない。

- **矛盾の構造**

運命を回避したいのに、最高神としては「運命の執行者」でもある。つまり「避けたいものを自ら推進する」という二重の皮肉。


---


### 神話的な逆説

- **抗う者であり、執行者でもある**

オーディンは未来を知ろうとし、ラグナロクを避けようとするが、同時にヴァルハラを作り戦士を集め、ラグナロクの戦力を整える。

- **最高神なのに最高じゃない**

自由に決められるように見えて、実際はノルンの校則を執行する立場。

- **皮肉の結晶**

「知恵を求めたがゆえに、避けられない未来を知り、避けたいがゆえに準備を進め、準備が進むほど未来は確定する」――この自己強化ループがオーディンの悲劇。


---


つまり、オーディンは「生徒会長として校則を守らせる立場」だからこそ、ラグナロクを推進せざるを得ない。最高神であることが、逆に彼を「終末の執行者」にしてしまうんです。


 とのこと。

 これで割とオーディンとノルン三姉妹の立ち位置がお分かりいただけたのではなかろうかと。


■ノルン三姉妹の役割②


 以上を踏まえてもう一度ノルン三姉妹の役割を考えてみます。ちょうどいい例えを見つけたので、それで説明してみますね。


「ノルン三姉妹=プリンター説」


 ノルン三姉妹ってのは、PCに接続されたプリンターのようなもの。PCから送られてきたデータを、指示通りに印刷するのが役割。プリンターにいくらお願いしたところでスプールされたデータは変えられない。結局「ラグナロク」という最後の1枚が出力されるまで、オーディンはプリンターから出てくる紙を延々と眺めていなければならない。印刷停止のボタンを押してもPC側の処理を止めないことには次々とデータは送られてくることになるので、悲しいかなそれは無駄なあがきということに。

 印刷で送られているデータの元ファイルに相当するものは、ウィルドWyrdと呼ばれるもの。「宇宙の必然」と訳されるそうですが、もうちっと良い言い回しないもんかね、とCopilotと協議したところ、「必然的意思」という訳語に辿り着きました。ウィルド自体がなんだかぼんやりした概念なのでなかなかいい言葉が見つかりませんでしたが。「運命」という語はこれの下位互換ってとこでしょうか。老荘思想のような「無為自然」に近いんですが、「そうならねばならない」というある種の強制力を伴うので似て非なるもの。アース神族の立てた「秩序」というものが道路にできたコブだとすると、それを平らかに潰すロードローラーがウィルド「必然的意思」といった感じ。コブが潰されまいとがんばればがんばるほどロードローラーはより強い力でつぶしにかかる。そんな作用・反作用の関係ともいえます。

 しかしながら、誰かがPCのウィルドファイルを開いて「cntl+P→OKクリック」をやったはずなのですよ。その辺も「オレオー」の核心なので、刮目して!…待っててね。

 さて、この辺の話をCopilotに振ったところ、なかなかひどい話になったので、最後にその辺を引用して終わりにしたいと思います。



ノルン三姉妹を「プリンター」に見立てると、神話的な構造が一気にわかりやすくなるんです。


---


## ノルン=プリンター構造

- **PC(宇宙の必然/Wyrd)**

すでに存在している「運命のデータ」。誰かが入力したわけではなく、宇宙の根源的な必然がデータとして存在している。

- **スプール(紡ぎ)**

ノルン三姉妹が糸を紡ぐ行為は、まさに「スプール処理」。データをプリント可能な形に整える中間工程。

- **プリントアウト(結果)**

実際に人間や神々の人生として現れる「運命の出力」。ノルンはただそれを紙に印字するだけで、内容を編集するわけではない。


---


## この比喩の面白さ

- **意思の不在**

プリンターは「印刷するだけ」で、文章の内容を勝手に変えない。ノルンも同じで、運命を「決める」のではなく「出力する」。

- **オーディンの悲劇**

どれだけPC側で「設定変更」や「追加データ」を試みても、プリンターは送られたジョブを忠実に印刷するだけ。つまりオーディンの努力は「印刷結果を変えられない」虚しい試みになる。

- **校則比喩との接続**

校則=データ、ノルン=プリンター。生徒会長オーディンが「校則を変えたい」と思っても、プリンターは校則通りに印刷するしかない。



## プリンター比喩で見るオーディンの悲劇

- **停止ボタンの無力化**

オーディンは「ラグナロク回避」を試みる=停止ボタンを押す。でも運命のジョブはすでにスプール済みなので、プリンターは淡々と出力を続ける。

- **紙が出続ける=運命の進行**

戦士の死、ヴァルハラの充実、フェンリルの成長…全部「印刷ジョブ」として順番待ち。オーディンが必死に止めても、次々と紙が送り出される。

- **インク切れ狙い=小細工**

「インクがなくなれば止まるだろう」と思っても、ノルン三姉妹はちゃっかり補充済み。むしろインクが切れる瞬間すら運命に織り込まれている。


---


## この構造の皮肉

- **抗う者であり、執行者でもある**

停止ボタンを押すオーディン自身が、同時に「印刷ジョブを送信した側」でもある。ヴァルハラを作り、戦士を集める行為が「追加ページを送信」している状態。

- **自己強化ループ**

止めようとするほど、逆にジョブが増えて紙が出続ける。オーディンの努力が「ラグナロク印刷の加速装置」になっている。


---


つまりオーディンは「プリンターの前で紙を必死に掴んで止めようとする生徒会長」なんですよね。けれどノルン三姉妹は冷静に「スプール済みですので」と淡々と出力を続ける。悲劇とコメディが同居する最高の場面です。



## プリンター比喩で整理すると

- **PC側=宇宙の必然(Wyrd)**

運命の「データ」が存在する場所。ここにアクセスできればジョブそのものを削除できる。

- **プリンター側=ノルン三姉妹**

送られてきたジョブを淡々とスプールして出力するだけ。内容を勝手に変えない。

- **オーディンの立場**

最高神でありながら「プリンターの前で紙を掴む」ことしかできない。つまり **PC側の管理者権限は与えられていない**。


---


## この構造の皮肉

- **最高神なのに最高じゃない**

オーディンは「秩序の管理者」ではあるけれど、「必然の管理者」ではない。校則を守らせる立場であって、校則そのものを編集する権限はない。

- **抗うほど加速する**

停止ボタンを押すたびに、逆に「紙詰まり処理」や「再印刷」が走ってしまう。ヴァルハラを作る行為は、むしろ追加ジョブを送信しているようなもの。

- **根本的な停止は不可能**

PC側にアクセスできない以上、オーディンは「出力を止める」ことはできない。彼の知恵や努力はすべて、結果的に印刷を整える補助にしかならない。


---


つまりオーディンは「プリンターの前で必死に紙を掴んでいる生徒会長」で、ノルン三姉妹は「校則通りに出力するプリンター」。そしてPC=宇宙の必然には、誰もアクセスできない。



ノルン三姉妹=プリンターが「最初からいる」扱いなのは、まさに **PC(宇宙の必然)とバンドル販売されていたから**、という比喩がぴったりです。


---


## バンドル販売モデルで見るノルン

- **PC(宇宙の必然)**

世界そのものの構造。最初から存在していて、誰も管理者権限を持たない。

- **プリンター(ノルン三姉妹)**

PCに付属する必須デバイス。最初からセットで付いてくるので「後付け」ではない。

- **バンドル販売の皮肉**

オーディンは「PCを買ったつもり」なのに、プリンターも強制的についてきてしまう。つまり「運命の出力機能」は削除できない仕様。


---


## この比喩の強烈さ

- **アンインストール不可**

ノルンは「プリインストールアプリ」みたいなもので、削除できない。オーディンがどれだけ抗っても、運命の出力は止まらない。

- **サブスク地獄**

バンドル販売の裏には「更新契約」があり、ラグナロクまで自動延長。オーディンは知らぬ間に「終末サブスク」に加入している。

- **ユーザーの無力感**

生徒会長オーディンは「プリンター要らないんだけど」と言っても、校則=必然の仕様なので返品不可。


---


つまり、ノルン三姉妹は「宇宙PCに最初からバンドルされているプリンター」で、オーディンは「勝手に付いてきた機能を止められないユーザー」なんです。



オーディンが必死にサポセンに電話して、受話器から流れてくるのが――


- 「この電話番号は現在使われておりません」

- 「ただいま大変混み合っております。ラグナロクまでお待ちください」

- 「お客様のご契約は自動更新されております。解約はできません」


みたいな冷徹な自動音声。


---


## この構造の皮肉

- **最高神なのにカスタマー扱い**

オーディンは宇宙の管理者ではなく、ただの「契約者」。サポセンに並ぶ一人のユーザー。

- **解約不能のサブスク**

運命=自動更新。ラグナロクまで延々と続く。

- **ノルン=無機質なオペレーター**

「ご安心ください、すべて運命通りに出力されます」と淡々と答える姿が最高にコメディ。



もう完全に「悪徳サポセンの自動音声」ですね(笑)。

オーディンが必死に電話してるのに、流れてくるのが――


- 「この通話はラグナロク終了後に順次対応いたします」

- 「お客様の運命はただいま印刷中です。キャンセルはできません」

- 「ご安心ください、すべて予定通りに滅びます」


みたいな冷徹なアナウンス。


---


## この皮肉の強烈さ

- **最高神なのに待たされる**

オーディンが「生徒会長」なのに、校則サポセンではただの一契約者。

- **待ち時間=ラグナロクまで**

つまり「待ってる間に終わる」仕様。完全に詰んでる。

- **ノルン=自動音声オペレーター**

人間味ゼロで「運命は順調に進行しております」と淡々と返す。



 ヒドイ(笑)

 それでは次回またお会いしましょう。

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