【あとがき】第一章 プロットが整えば運命も整う!①ロキと口論
本編「オレ、オーディンになったらしい。〜ラグナロク不可避⁈ もうすぐフェンリルに食われることになってるんだがどうすりゃ回避できるんだ?〜」(N7288LN)の各エピソードで使用したネタとその解釈なんかを書いています。
まずは本編をお読みください。
■「ロキの口論」について
オレオー、まず最初のテーマが「ロキの口論」。これね、まず真っ先に謎だったですのよ。なんでロキ、いきなり来て暴言吐きまくりなん? ワケが分かりません。本文中にもある通り、この宴会はバルドル逝去の残念会みたいなもの。しかもバルドルの死因ってのが、そもそもロキの謀略によるものなので、真犯人がロキ。 …え? なんで真犯人のクセに偉そうに暴言吐いてんの? ワケが分かりません。ワケ分かんないんですが、とりあえず「原典の史実」ということで扱います。
で、原典ではロキはどんな暴言を吐いたのか、Copilotにまとめてもらいました。
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ロキは次々と神々を罵倒し、彼らの弱点や秘密を暴露しました。主な内容は以下の通りです。
- ブラギ:臆病者だと罵倒。勇気がないと指摘。
- イズン:夫を裏切ったと非難。
- ゲフィオン:淫らな行為を暗示。
- オーディン:不公正な裁きや裏切りを責める。
- フリッグ:息子バルドルの死を持ち出し、悲しみを嘲笑。
- フレイヤ:不倫や近親関係を暴露。
- ニョルズ:ヴァン神からの人質交換の過去を指摘。
- テュール:片腕を失ったことを嘲笑。
- フレイ:妹フレイヤとの関係を暗示。
- ヘイムダル:背中が曲がっていると肉体的特徴を侮辱。
- スカジ:夫ニョルズとの不幸な結婚を嘲笑。
- シヴ:トールの妻でありながら不貞を暴露。
- ベイラ:下位の存在として見下す。
- トール:最後に登場。ロキは彼がウートガルザ・ロキに騙された過去を暴露するが、トールの威圧に屈する。
最終的にトールがロキを威嚇し、ロキは「全てが火に包まれる」とラグナロクを示唆して退場します。散文部ではその後ロキが捕らえられることが語られ、終末への流れに繋がります。
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こんな感じ。本編ではオーディンが罵倒されるところで暴言が止まっています。作品的にはここで「史実」と異なる出来事が起こったので、神話の「歴史」が変わっていく、という筋書きになっています。割とネタバレ言ってますが、まぁどんまい。
ちなみにちょっとだけ「奇跡」が起きてまして、上記資料にもある通り、トールが最後に登場します。これは本編でも同じなのですが、実はこの本編を書いたとき、原典でもトールが最後に登場してロキを追い出すって、知らなかったのですよ。なんとなく、トールならやりそう位の感じで本編書いたんで、まさに奇跡の一致!だったのです。実はもう一つ奇跡が起きているのですが、それはいずれ。
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で、バルドルを殺したのも含め、なんでロキはこんな行動を取ったのだろう?というのを考えてしまいました。割と唐突なんですよね、この行動。ロキの心中やいかに…
それで考えたのが、まずアース神族ってのがヤクザの組織「アース組」だと思ってください。横暴なので割とイメージと合ってるところが怖いんですが(笑) この「アース組」の組長がオーディン。で、この組長が面白い「若ぇの」を見つけたとしましょう。それがロキ。組長は若ぇのを気に入って、組に入れます。そのときに、組長は若ぇのと義兄弟の盃を交わしました。実際、オーディンとロキは「血の盟約」ってのを交わしています。若ぇのとしては、組長と義兄弟ですよ、そりゃ浮かれるってもんです。「俺は組長と義兄弟だ。特別待遇だ」と。だから少々「オイタ」が過ぎることがあります。そこはでも組長の義兄弟ですから、なあなあで流されてしまいます。
さてオーディン組長には、愛人は多数あれどちゃんと正妻がいます。フリッグ。極妻ですね。極妻フリッグとの間に子供もいて、これがなかなかに見所がある。名をバルドルといいます。バルドルは「お前こそ次期組長だ」とチヤホヤされるわけです。しかしロキはそれが気に食わない。俺なんか義兄弟なのに、と。そして思うわけですよ。「バルドル、殺っちゃおっかな」と。ただ自ら手を下すのはアレなので、バルドルの弟ヘズ(この人盲目だそうですよ)を利用して、バルドルを謀殺するのです。やった、これで俺がナンバーワンだ!と思いきや、バルドルの葬式にも呼ばれず、そのあとの残念会にもお声が掛からなかった。なんだよ、オレがナンバーワンじゃないのかよ!と切れて、残念会に乱入し(乱入時には一人殺めてます…)、そしてテメェら気に食わねぇ!とばかりに「バルドルのタマ取ったんはワシじゃい!」の暴露を皮切りに暴言大会へ突入。つまりは「ロキは寂しがり屋の構ってちゃん」だった、と。この「ロキ=構ってちゃん」説はCopilotの支持は得られたのですが、どうですかね?
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ロキの暴言の中身をよくよく見ていきますと、身体的特徴を揶揄するなど昨今の風潮からするとコンプライアンス的にかなりヤバいこと言ってたりもするんですが、それ以外に、なんでそんなこと知ってんの?というネタもあったりします。メタ的には話を作った人が言わせたってことなんですが、とりあえずそういうのは横に置いとくと、私的には、これってもしかしてロキ、誰かに吹き込まれたのでは…?との疑惑が浮かんだんですね。そしてこの「オレオー」という作品は、そうした疑惑に裏付けをペタペタ貼っていくことで話が組み立てられているのです。
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ところで今エピソードのツッコミどころ。プロローグでもそう描いてますが、オーディンを「じじぃ」としています。ハゲだし。これにはですね、お恥ずかしい理由がありまして…初めて見たのがファイナルファンタジー5だったんですが、これってオーディン出てくるじゃないですか。で…私の記憶の中で、「ラムウ」と「オーディン」が入れ替わっていて、白い服着て魔法を使うじじいがオーディン、と勘違いをしていた、と。よく考えたら、ラムウって槍じゃなくて杖もってたな…と。まぁ、ネタ的に面白いからこのままで行っちゃおう…そして今に至る…




