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【完結】 次期聖女として育てられて来ましたが、異父妹の出現で全てが終わりました。史上最高の聖女を追放した代償は高くつきます!  作者: 林 真帆
第三章

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第60話 議員

 反対方向からたった一人で歩いてきた私を見て、人々は不思議そうな表情を浮かべていた。


 それはそうだろう。明らかに異質な出で立ちの女が、たった一人でやってきたのだ。


 しばしの間、お互い、無言のまま向き合っていたが、先頭に立っていた一人の良い身なりをした男が、私の前にやってきて、


「もしかして、あなたは……マリア様ですか?」


 と尋ねてきた。


「はい……」


 私は小さく頷いた。この男には見覚えがあった。確か、法律家で国民議会の議員だ。名前はトーマスと言ったか……、どうやらトーマスがこの一団のリーダーらしい。


「マリア様だって? 聖女の娘が何の用だ!」


 どこからか怒声が飛んできた。


 人々の、私に向けられている視線が、一気に悪意を帯びたものになった。


 私は身の危険を感じ、無意識のうちに身構えていた。





「その人に手を出しちゃ駄目! その人が薬をくれたんだから」


 聞き覚えのある声がして、声がした方を見ると、人垣をかきわけてやってくる女性の姿があった。


「ロザリー!」


 私が、思わずロザリーの元へ走り寄ろうとすると、


「マリア様!」


 と今度は逆方向から複数名の声が挙がった。声の主は、以前宮殿にいた使用人たちであった。





「話だけでも聞いてあげようじゃないか」


 ロザリーは、トーマスに、私とのことを説明した。


 私と一緒に農園で働いていたこと、そして、私が配った薬のおかげで、何人もの命が救われたこと……。


「なるほど。あなたは我々の敵ではなさそうだ」


 トーマスは余程人望があるらしい。トーマスが私を敵ではないと認めた瞬間、人々の私を見る目が変わった。





「ひょっとして……マリア様が聖女になられるのですか? マリア様が聖女になられるのなら、私たちはまたお側で働きたいと思っています!」


 今度は元使用人たちが発言した。それは、思ってもみない言葉だった。


「私は……」

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