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【完結】 次期聖女として育てられて来ましたが、異父妹の出現で全てが終わりました。史上最高の聖女を追放した代償は高くつきます!  作者: 林 真帆
第一章

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第11話 変化

(あら……?)


 離れに戻った私は、ある小さな変化に気がついた。


 建物の周辺がきれいになっていたのだ。


 慣れない離れでの暮らしの中で、室内を、何とか日常生活を送れるくらいに整えることに精いっぱいで、建物の外は全く手付かずの状態だった。


 ぼうぼうに生えていた雑草が、いくらか刈り取られている。


 そう言えば、さっきメアリの姿を見かけた。


 きっと、メアリがきれいにしてくれたのだろう。


 あの母が、私のことを心配してメアリを寄越すはずはないだろうから、メアリが自主的にやってくれたのだろう。


 私にもまだ気にかけてくれる人がいるのだと思ったら、少しうれしくなった。





 母に言った通り、私はカタリナと一緒に講義を受けることになった。


 カタリナが、どういう環境でどういう教育を受けてきたかは知らないが――酷い有様だった。


 聖女について専門的な知識がないのは仕方がないとして、教養やマナーがの酷さは呆れるばかりだった。


 特に私が我慢ならなかったのが食事の時だ。


 カタリナは、くちゃくちゃと派手に咀嚼音を立てながら食事をした。それだけでも十分不快なのに、食事が口に合わないと、露骨に不味そうな顔をする。


 聖女は要人と食事をする機会が多い。母が、カタリナに何をさせようとしているのかは知らないが、こんな状態のカタリナを人前に出すわけにはいかない。


 たとえ親しい関係の者だけと食事をするとしても、だ。


 だが、母がカタリナに注意しようとする素振りは見えなかった――私が同じことをしようものなら、すぐに注意してくるはずだ。


 

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