16 瀕死のグレン 【グレンざまぁ回】
今日も少し連投します(๑>◡<๑)
〜〜賢者シシルルア視点〜〜
ーーワカツ平原ーー
私達、勇者パーティーは汗を流していた。
横たわる勇者グレン。
私は悲鳴にも似た大きな声をあげる。
「グレン様! しっかりしてください!!」
僧侶のリリーは顔をしかめた。
「シシルルアさんどうしましょう!? グレン様の意識が戻りません!!」
デイイーアの街まであと5キロという所。
私達はワーウルフの大群に襲われた。
命からがら、逃げて来たわけであるが、我がリーダー勇者グレンが敵の槍攻撃をモロに食らってしまったのである。
しかも、心臓に一撃。
即座に回復魔法を実施し、心臓の再生はできたものの意識が戻らない。
息をしないグレンに、私達は戸惑った。
「以前にもこんなことがあったでごんすよ! 確か村人の心臓が止まってしまって……。タケルどんがあっという間に治してしまった」
戦士ゴリコスは、その時を状況を思い返した。
僧侶リリーはハッとする。
「そうですね! タケルさんがやっていたことを思い出しましょう! 確か、眠気を覚ます補助魔法ショックで心臓に衝撃を与えて、それから……。胸を上から押さえていました!」
普段冷静な私も、仲間の死を目前にすると汗が止まらず思考がまとまらない。
タケルならどうしたかしら?
落ち着け私。
タケルならきっと冷静に対処する。
まだグレンは助かるはず、希望は捨ててはダメ。
「リリーさん、こんな時には緊急事のマニュアルがあったはず! 探してもらえるかしら!?」
「は、はい! すぐに!!」
僧侶リリーはリュックの中を漁る。
ショックの補助魔法は賢者と僧侶が使えるから、まずは賢者である私がやってみよう。
タケル、私に力を貸して!
私はグレンの手を掴み補助魔法を唱えた。
「補助魔法ショック!」
電流は彼の身体を流れ、その身体がビクンビクンと動く。
本来、ショックの魔法は眠らされた仲間を目覚めさせる魔法。
しかし、グレンに動く気配はなかった。
妖艶な魔法使いレイーラは真剣な表情を見せる。
「電流が足らないんじゃないの? あたしのサンダーの方が効果があるのでは?」
いや、流石にそれでは電力が強すぎる。
心臓が動く前に焼け焦げてしまう。
「レイーラさんありがとう! まずはマッサージが必要だと思います!」
「そうなのね! じゃあそのマッサージを早くおやりよ!」
「そうですね……。でも、どうやったら良いのかしら!? ああ、こんな時にタケル殿がいれば!」
「全くでごんすな! こんな時にタケルどんがいれば、こんなに焦らずに済んだでごんすよ! どれ、おいどんが拙い記憶を頼りにマッサージしてみるでごんす」
巨漢のゴリゴスは片手をグレンの胸の上に置き、ドスドスと押し始めた。
「確か、タケルどんはこんな感じで押していたでごんす!」
しかし、グレンに意識が戻る気配がない。
ああ、どうしよう! このままでは勇者が死んでしまう!!
次回もグレンのざまぁ回は続きます!
面白い、続きが読みたい!
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