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Monsters Evolve Online 〜生存の鍵は進化にあり〜  作者: 加部川ツトシ
第14章 あちこちを探索しよう:大きな湖編

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第413話 大きな湖に到着


 さて今日の目的地である湖はもう目の前だ。さくっと移動してしまおう!


<『名も無き平原』から『名も無き大きな湖』に移動しました>


 平原も名無しなら湖も名無しなんだね。この辺の命名クエストってどうなってるんだろうか? 初期エリアに隣接しているエリア以外ではまだ命名されている所って見たことが無いよな。

 あ、とりあえずもう要らないから水の風除けは解除しとこ。


<『移動操作制御Ⅰ』の発動を解除したため、行動値上限が元に戻ります> 行動値 57/57 → 57/59(上限値使用:1)


 不要になったアルの背中の風除けの解除はこれでよし。ここまでの道中では虫の多かった林以外はほぼ行動値を使ってないから全快してたね。


 さて改めて周りの様子を見ていこう。アルのクジラの上にいるから高めの位置で結構見やすい。目の前は端が見えないほどの広大な湖が広がっており、湖の中に見える範囲には3ヶ所ほど小島がある。

 そこから湖畔を北の方からグルッと見てみれば砂利のあるような湖畔で周囲には木々が点在していた。へぇ、結構良さそうな場所だね。


「あの小島、気になるね!」

「ハーレさんもそう思うか。俺もだ」

「……何かはありそうだが、既に調べてるんじゃねぇか? 昨日の段階で先行調査してたんだろ?」

「それはそうだけど、昨日ってそこまで人数は多くなかったんだよね?」

「ラックからはそう聞いたよー! 広過ぎて手が足らなかったそうです!」

「確かにこの広さは大変そうかな……」

「……ん。でもやり甲斐はある」


 大きな湖とは聞いていたけども、反対側が見えないほどとは思ってなかったしな。昨日は20人くらいだったって話だし、調べ切れていないのは仕方ないか。

 そして今日集まっているのは成長体、未成体の混合で何人だろうか。種族によって大きさが違い過ぎるし、樹洞の中にいる人もいるようなので正確な人数はわからないけど、200〜300人くらいはいそうな気がする。


 今日は先行していた赤のサファリ同盟がいるはずだけど、弥生さんもシュウさんもルストさんも姿が見えないな。もしかしてもう湖の中に潜ってるのか?

 あ、そんな事を考えていたらラックさんが湖畔へと近付いていった。


「弥生さん、途中で人数がかなり増えたけど到着したよ!」

「お、みんな到着したんだねー! シュウさん、ルスト、一旦中断ねー!」

「あぁ、分かったよ、弥生」

「はい、分かりました!」


 そうして湖岸から湖に向けてラックさんが呼びかけていると、水の中から蜜柑の木が飛び出してきて湖岸に着地していた。うん、飛び出す必要は全くなかったと思うぞ、ルストさん。

 弥生さんとシュウさんの猫夫婦も湖の中にいたようで、軽く身震いさせて水気を飛ばしながら湖岸へと上がってきた。弥生さんもシュウさんもネコだから、毛が水を吸ってスマート過ぎる格好になってるね。


「おーい、ディー! 水分の除去をお願いー!」

「えー、面倒くさいんだけど……。ほっとけばすぐ乾くだろー」

「ディック、僕からも頼むよ」

「……シュウさんが言うなら、まぁ良いけどさ。『水の操作』!」

「お、ありがとね、ディー! でも、わたしの言う事は聞いてくれないよねー!?」

「……弥生さんは大雑把過ぎるんだよ」

「生意気だなー!? このこのー!」

「わっ!? 折角水分を取ったのに、湖の中に戻ってきてどうすんだよ!?」


 そして水面から顔を出しているディーと呼ばれたカバの人が、弥生さんとシュウさんの毛の水気を取っていた。このやり取りの感じだとディーさんも赤のサファリ同盟の一員のようである。


「……ったく、赤のサファリ同盟ってのは基本的にマイペースなのか。紅焔、合図を頼む」

「あいよ! 『魔法砲撃』『並列制御』『ファイアクリエイト』『ファイアクリエイト』!」


 そして少し離れた上空に向けて荒れ狂う強大な火の奔流が放たれて、闇夜を煌々と照らし出していく。その火元を見てみれば、さっき見ていた湖岸の反対になる南側の湖畔に紅焔さんとそのPTの姿があった。その隣にはベスタもいる。

 ふむ、紅焔さんはドラゴンの尻尾の先からも火を出して、魔法砲撃で指向性を付与した火の昇華魔法を使ったみたいだね。やる事が派手だったけど、ざわついていたみんなの注目がベスタ達の方に向かっていた。


「おいおい、派手な真似をやるじゃねぇか、ベスタ、紅焔」

「やろうと思えばお前も出来るだろう、ジャック」

「ははっ、違いねぇ!」


 そして青の群集のリーダーである双頭の狼のジャックさんもやってきていた。その背後には青の群集のメンバーが揃っているようである。青の群集からはそっちの方角になるんだね。


「おいおい、ジャック! ここは青のサファリ同盟のリーダーの俺に任せてくれって!」

「あぁ、それもそうだな。任せたぞ、ジーク」

「おうともさ! 青のサファリ同盟と青の群集からの参加希望者、今到着したぜ!」


 そう言いながらジャックさんにジークと呼ばれた30センチくらいはありそうな大きなトンボの人がそう宣言した。どうやらこれで参加者は全員揃ったぽい。まぁ後から合流してくる人もいるかもしれないけどね。

 それにしてもジークさんの名前の表記がジークフリート2ndになってるってことは、ジークは愛称で2枠目みたいだね。まぁ誰もが複合進化を使ってる訳じゃないもんな。トンボとしては異常に大きいけど、これは大型化の進化か?


 その様子を確認した弥生さんが湖の中でのじゃれ合いを中断して、今度こそ湖畔に戻ってきてディーさんに水分を除去してもらって乾かしていた。


「さて、集まったみたいだね。それじゃ各サファリ同盟の代表は集まってくれるかなー?」

「はーい!」

「おっしゃ、任せとけ!」

「あ、ラックさん、岩の足場をお願い出来ない?」

「うん、分かったよ。『アースクリエイト』『岩の操作』!」

「ありがとね」

「いえいえ、どういたしまして」


 そうして弥生さんを筆頭に、ラックさんとジークさんも生成された岩に乗って浮かび上がっていく。まぁ俺達のPTはアルの上に乗っている関係で視点の位置が高いから普通に見渡せてたけども、他のプレイヤーの全員がそうという訳でもないからその為の措置なのだろう。



「さてと改めまして、今日は3群集のサファリ同盟の共同調査に参加してくれてありがとね! あ、私は赤のサファリ同盟のリーダーの弥生です。よろしくねー!」

「あ、私は灰のサファリ同盟の……厳密にはリーダーは決まってないんだけど今回の代表って事になったラックです」

「赤の群集や灰の群集に遅れながらも発足した青のサファリ同盟のリーダーのジークフリートだ! 気軽にジークって呼んでくれ! 1stは草原エリアで桜の木をやってるから、何かあればそっちもよろしく!」


 それぞれのサファリ同盟の代表者が挨拶をしていっているけど、灰のサファリ同盟って正式なリーダーって決まってなかったんだ。ラックさんが仕切っている様子を見る事が多かったけど、あの辺は時と場合によって他の誰かがやったりもするのだろうか?

 そして、トンボのジークフリートさんか。気軽に呼んでくれって事だしジークさんって呼ぼうっと。ジークさんは2ndだと思っていたら、1stは多分だけど前に掲示板で見た気がする草原の桜の不動種の人なのか。そういやあの人が青の群集の立て直しの立役者だって話だし、青のサファリ同盟を発足した際にリーダーとなったとしても不思議ではないな。


 とはいえ、共同体の実装がまだだからどこのサファリ同盟も正式に発足しているとは言えないんだよね。まぁ次の定期メンテで実装予定なんだし、正式な発足も時間の問題かな。


「さて自己紹介も済んだ事だし、これからの予定を説明していくね! ざっと昨日の事前調査で分かったのは場所によって少し傾向が違う感じになってるからさ。軽く説明した後、希望の場所を選んでもらうからねー!」


 あ、指揮は弥生さんが取るんだね。まぁ力量としては飛び抜けているし、サファリ系プレイヤーとしても相当活動してるみたいだもんな。弥生さんが適任者ではあるんだろう。

 昨日の事前調査では場所によってどういう違いがあるのかという事を確認してたんだね。まぁこれだけ大きな湖となれば、その辺の調査は必要か。


「えーと、まずは湖の周辺から。ここは比較的安全な場所だから、成長体や未成体で戦闘が苦手な人向けね。木々の近くには色々植物があるから、色々採集してみて欲しいとこだね。あと湖畔近くには成長体の経験値タップリの小さなカニやカエルがいるからねー!」


「え、経験値ボーナスの敵がいるの!?」

「成長体でやる事あるのか不安だったけど、これはあり……?」

「ふむ、未成体ではあまり効果はなさそうだな」

「カニを見つけてやるー!」


 弥生さんの湖畔周辺の説明を聞いた段階で既に盛り上がっている人もいるね。基本的にはまだ成長体の人みたいだけど、やることが無いという訳でもないらしい。

 ふむ、ここの湖畔には成長体の経験値稼ぎに良さそうな敵がいるのか。まだ解禁されてないし解禁されてもすぐ作るかは未定だけど、3rdを作って育てる時の為に覚えておこうっと。


「……もしかして、ここ、パワーレベリングに使える?」

「そうかもしれないな。そういや翡翠さん達って2ndの育成状況は?」

「……タケ以外はまだ成長体。これは良い情報を聞いた」

「お、そりゃいいな」


 翡翠さん達も海で2ndを作ってはいたけど、それほど育成は進んでないようである。まぁ育成速度はプレイ時間に左右されてくるしね。PTメンバーで切り替えながらLv上げを優先するっていうのもありだろう。


「はいはい、説明はまだ途中だからねー! 次に湖の表層付近は、基本的に魚の未成体だね。割と数はいるけど1体ずつは大して強くないよ。ただ、ここは首長竜が唐突に襲ってくるそうだから要注意だね。飛べる人は上から何か変わったものがないか色々と確認して欲しいかな」


「ほう、場合によっては首長竜を誘き出す為の囮にもなるという訳か」

「ちょっとリスクはあるけど、共闘イベントのポイント稼ぎにはいいかも」

「死ぬのを前提にしてリスポーン位置設定をしておけば問題ない?」

「よし、その方向性で行ってみるか」


 湖の表層では未成体の魚がメインで出てくるのか。うーん、ポイントも欲しいけど、ここは地味に競争率が高そうだな。ここにどんな種類の魚がいるのかも気にはなるけど、とりあえずまだ説明は終わってなさそうだから最後まで聞こうかな。


「そして次にーー」

「これは俺に言わせて欲しい!」

「ジークさん? あ、うん、そういや拘ってたね。んじゃ説明は任せるよー!」

「おう、ありがとよ! んじゃ弥生さんから代わって俺が説明していくぜ。ここの湖、何個かの小島があるだろう? そしてな、鱗が葉っぱっぽい感じのドラゴンの情報があって、それを湖の周辺で見失ったっていう目撃情報が少しだけあってだな?」


 あー、そういやラックさんが樹属性のドラゴンがいるかもっていう話もしてたっけ。何かありそうな数ヶ所の小島だけど、もしかしてドラゴン絡み……? この大きな湖のエリアには首長竜とドラゴンの2種類の強敵が存在するのかもしれないのか。うん、水中と陸上で分かれていてもおかしくはない。


「お!? 待ってたぜ、その話!」

「紅焔、気になるのは分かるけど遮るのはやめようね」

「ソラの言う通りだよ、紅焔」

「そうですよ。少し落ち着いて下さい」

「うっ、すまん……」


 思わず乗り出しそうになっていた紅焔さんは、ソラさんと、カステラさんと、ライルさんに窘められていた。まぁ紅焔さんはドラゴンの話を聞いて参加する気になったんだから気持ちも分からないでもないけどね。

 というか、弥生さんから説明を変わってもらってたし、もしかして青のサファリ同盟のジークさんもドラゴンに拘りがあったりする? トンボって英語でドラゴンフライとも言われるけど、ドラゴンに進化するのかな……? うん、オフライン版にはそれは無かったから一切不明だな。


「紅焔さんだっけか! 気持ちは分かるぜ! って事で、小島についてはドラゴンの探索だ!」


「よし! 俺はこれに行くぞ!」

「はいはい、みんなもそれで良いかい?」

「元々分かってた事だしね。僕は問題ないよ」

「そうですね」


「ドラゴンか、面白そうだな」

「よし、俺もこっちにしようっと」

「プレイヤーにもドラゴンの人がいるから、場合によっては良い光景が見れるかも」

「あー!? 経験値よりそっちがいいなー」

「うーむ、悩みどころ……」


 そしてどうやらドラゴンに興味がある人は多いようで、悩んでる人も多いようである。よく見てみれば紅焔さん以外にも属性違いのドラゴンの人も何人かいるみたいだ。

 テンションが上がって地面にいたのが飛び上がって見えるようになった……というか木の影に隠れてただけか。基本的にまだドラゴンは小さいみたいで、大型の種族が近くにいれば隠れてしまうようである。


「さてと次で最後だけど、折角だしラックさんから説明する?」

「あ、そうさせてもらおうかな。という事で、最後の場所は私から説明をするよー! ズバリ、この湖の湖底を進んで行きます! 結構深いし、ほとんど調査が出来てないからここは腕に自信ありな人でお願いします!」


「一番未知な場所か」

「あー、首長竜に食われた人が多い場所だよな」

「ふっふっふ、ゲームで死を恐れてどうする! 俺は行くぜ!」

「お、勇者が出た。……成長体でそれは流石に無謀なんじゃ?」

「良いんだよ、楽しけりゃな!」

「それもそだな。俺も行こうっと」


 お、チャレンジャーな成長体のプレイヤーもいたもんだ。っていうか、空を飛ぶウナギの人か。今更だけど、ほんと何でもありだよな、このゲーム。まぁコケとロブスターがセットになってる俺が言う事でもないけども。


「はーい、以上の4つで希望の場所を選んで貰うからね。湖底の探索が希望の人は赤のサファリ同盟の弥生こと、わたしのとこまで来てねー!」

「湖畔での調査は、灰のサファリ同盟のラックっていうか、私のとこに集合してね!」

「小島でのドラゴン探索は、青のサファリ同盟のジークフリートのとこまで来いやー!」


 そうして弥生さん、ラックさん、ジークさんがそれぞれ別方向に分かれて移動していく。あれ、湖の表層の探索はどうすんの?


「あ、ごめん、言い忘れ。湖の表層は赤のサファリ同盟のガストのところまで!」

「俺かよ!? いや、別に良いけどさ。弥生さんそういう事は先に言っててくれないか!?」

「いやー、ごめんごめん、決めてたんだけど言い忘れててさ?」

「……僕がちゃんと確認しておくべきだったね。すまない、ガスト」

「……はぁ、まぁシュウさんがそう言うなら……。まぁいいや、赤のサファリ同盟のガストは俺だ! 湖の表層の希望者は俺のとこに来い!」

「あ、それと今日は平日だから、各自の都合の良い時間で切り上げてねー! リアルに影響が出ない程度にする事!」


 赤のサファリ同盟内でちょっとした情報の伝達ミスはあったみたいだけど、その辺は特に問題ではなかったようである。ガストさんは他の空いている方向に移動して、そのように呼びかけていた。

 そして弥生さんからはログアウトの時間を考えろという指摘である。まぁゲームでリアルに悪影響を及ぼしたら駄目だし、この辺はしっかりしないとね。


 さて俺らは首長竜を探しに来るという目的で参加してるから、湖底探索のやつだな。あ、でも翡翠さんが臨時メンバーにいるからちょっと相談は必要かな。

 それにしてもいると思ってたレナさんが見当たらないのが不思議だね。人数が多いからどこにいるのかに気付いてないだけなのかな?


 

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自力での電子書籍版もありますので、よろしければこちらもどうぞ。
大きな流れ自体は同じですが、それ以外はほぼ別物!
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― 新着の感想 ―
[一言] 水の対応をしてない人は必然的に周りか島か表面になるんだね(゜ー゜)(。_。)ウンウン
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