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Monsters Evolve Online 〜生存の鍵は進化にあり〜  作者: 加部川ツトシ
第10章 共闘イベント、本格攻略開始!

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第276話 今の敵の幼生体


 目的地も決まったので、出発開始である。目的地は青の群集の森林深部の先になるので、ここは移動速度を最優先。小型化は使わないけど、空中浮遊は使うから充分アルの熟練度稼ぎにはなるだろう。


「アル、移動速度を最優先な」

「ま、目的地も途中の経路も木だらけだしその方が良いか。『上限発動指示:登録1』!」


<行動値上限を2使用して『移動操作制御Ⅰ』を発動します>  行動値 53/53 → 51/51(上限値使用:3)


 今のアルは木でログイン中なので上限発動指示から空中浮遊を呼び出し、俺の用意した水のカーペットの上に浮いていく。よしよし、これで森の上を飛んでいける。……少しだけ小型化してもらえればもうちょい高くいける? あ、でも登録が必要だからログインし直してもらわないと無理だし、このままで良いか。


<『ミズキの森林』から『始まりの森林深部・灰の群集エリア2』に移動しました>


<『始まりの森林深部・灰の群集エリア2』から『始まりの森林・灰の群集エリア1』に移動しました>


 一度森林深部を経由してから森林エリアへと移動していく。森林のエニシまでの帰還の実を使っても良いんだけど、これは可能な時は節約しておきたいからね。いつどういう形で使う事になるかは予想出来ないから、回数制限がある以上は使わない事になっても他の手段がある時はそちらを優先すべき。


「転移ってやっぱり便利かな」

「まぁ陸路じゃ結構な距離って話だしね」

「陸路を楽しんでる人もいるけどねー!」


 移動速度は幼生体の時に比べると相当上がってきたとはいえ、まだ陸路で他のエリアまで行った事ないから転移は実に便利である。初期エリアから離れれば離れるほど未成体の数も増えてくるそうだし、ただ単純に進むだけとはいかなくなってくるんだろう。

 そういや赤の群集の表に出てきてない強者勢は陸路を楽しんでたって話もあったっけ。まぁ強くないと流石に陸路移動は気軽にはまだ行けないか。……そういえば敵といえば少し気になる事もある。


「……最近は幼生体の敵って戦う事がなくなったよな?」

「あーなんか、進化階位が高くなればこっちから狙っていかないと幼生体は仕掛けて来ないらしいぞ」

「へぇ、そうなのか」

「称号を取るのならいいけど、それ以外なら2ndや新規の育成用に残しとけって事らしいな。ほぼ経験値も無い様なもんだし」

「確かにそうだね!? 未成体で乱獲は楽勝だもん!」

「戦うなら適正の相手にしろって事か」


 未成体になってからだと成長体を倒しても経験値は少ないしね。いつまでも雑魚狩りではなく、未成体を相手にしていけということなのだろう。まぁ今は共闘イベント中なのでそれをメインにしていくとして、今のイベントが終われば本格的にLv上げの場所を探しに行かないと駄目っぽいな。


「さーて! みんな、行くよ!」

「とりあえず南かな?」

「そうとも、サヤさん! 川上りだね!」

「下ってばかりだったから、上っていくのは新鮮だー!」


 そんな会話をしながらアルに乗ったまま川を遡り始めていけば、ハーレさんとレナさんのリス2人はハイテンションになっている様子である。楽しそうだから別に良いけど、テンション上がる要素って何かあったっけ。

 まぁ森林深部から森林を目指す事は初期エリア的に結構あるけど、逆は無かったのは確かだよね。そういや初期エリアで戦う事が少なくなったのは、幼生体から仕掛けてこなくなったからなんだよな。……ふむ、逆に言えば狙えば幼生体も出てくるのか? そういえば以前やったあの手段はあり……?


「そういや幼生体の瘴気強化種の討伐称号が残ってたよな?」

「あ、そういえばあったね!? はい! 風の操作をリスで取りたいです!」

「私もクマと竜の両方で取りたいけど、幼生体相手だと2人がやるのは厳しそうな気もするかな?」

「あ、そっか!? 幼生体相手だもんね!?」


 確かに幼生体が相手だとおそらく瞬殺だから、上手く2人が称号取得するのも難しいか。……弱過ぎる相手というのも問題だね。まぁこういう場合はあんまり多くはないだろうけども。


「それなら、まずケイとハーレさんの2人PTにしてやってみたらどうだ? それなら順番に1体ずついけるだろ。……っていうか、ケイは良いのか?」

「とりあえず今思いつく手段は特にないから別に問題ないな」


 電気の操作とか取れるなら取ってみたいけど、取り方がさっぱりだしな。天然産の電気ってどこにあるんだか。……後でまとめを見てみて、もし無ければ情報共有板で聞いてみようっと。


 まぁ実験も兼ねて試してみるか。多分ハーレさんのクラゲとリスの組み合わせを万全に機能させるならリスの方で風の操作を使えた方が良いだろうしね。

 手段としては水流の操作でハーレさんの撃ち出しでもやってみるか。その勢いで蹴りでも使って倒してもらえれば多分風の操作は取れるだろ。


「んじゃ、水流の操作でふっ飛ばすか」

「よーし! ケイさん、それでやってみよー!」

「よし、やるか!」

「え!? なんか凄い事しようとしてない!?」

「ん? そうでもないぞ」

「レナさん、これが大体いつもの事だから」

「ははーん、なるほどね。こういうのが『ビックリ情報箱』の真髄って訳なんだ。それで敵はどうするの? 幼生体を誘き寄せるって事になるんだよね?」

「それなら1つ案がある。っていうか、これを思いついたから話題に出したんだけどな」

「へぇ、どんなの?」

「ま、ちょっとやってみるか。上手くいくかはやってみてからって事で」


 前にやったのは赤の群集の森林でだったけど、理屈としては同じはず。……既に仕留められてて、瘴気強化種へと変わっていてさえくれれば問題はない。


<行動値を3消費して『水の操作Lv6』を発動します>  行動値 48/51(上限値使用:3)


 狙いはすぐ側の川の中に見えている小魚! 以前と比べて川が相手でも操作可能な範囲は増えている。だけど、それ程沢山の水は要らない。小魚の真下とその周囲だけを指定して……今だ!


「お!? おー!? 魚が獲れ……あ、なるほどね。そっか、魚を奪いに来る黒の暴走種のトンビがいるって話はあったね」

「この光景は前に赤の群集の森林に行った時にも見たかな」

「あの時は無残に掻っ攫われたよね」

「そして今回も掻っ攫われたー!?」


 いやいや、今回はわざとだから問題はない。ちゃんと誘き出す事自体は出来たので、このトンビが瘴気強化種になってるのかどうかを確認しないとね。オリジナルや残滓じゃ称号が取れないから意味ないし。


<行動値を3消費して『識別Lv3』を発動します>  行動値 45/51(上限値使用:3)


『トンビ』Lv2

 種族:黒の瘴気強化種

 進化階位:幼生体・瘴気強化種

 属性:情報なし

 特性:情報なし


 よし、問題なく瘴気強化種に変わっていた。識別した直後にはもう既に逃げ始めたとこだけど、これならいけそうだ。周囲には巻き込むような他のプレイヤーはいなさそうか。遠巻きにこちらを見ているだけっぽいね。


「ハーレさん、PT組み直しな」

「うん、分かったー!」


 とりあえず俺とハーレさんがPTを抜けて2人でPTを組み直していく。ま、後ですぐに元に戻すけど。さてと水流の操作で撃ち出すのは初めてだから、一応の安全策はとっておこうかな。


「あ、アル?」

「……なんとなく予想がついた。今の魚の打ち上げを俺にやれって事だろ?」

「お、流石に話が早い! 俺は水流の操作の狙いをつけなきゃいけないから、誘き寄せる魚の方はアルに任す!」

「仕方ねぇな。ハーレさん、ケイ、外すなよ?」

「そこはハーレさん次第だな」

「はい、頑張ります!」


 狙いをつけるまでは何とかするけど、実際に攻撃するのはハーレさんだしな。上手く流れに乗ってくれなければ判定としてアウトだろうし、ハーレさん自身に頑張ってもらうしかない。


<行動値1と魔力値3消費して『水魔法Lv1:アクアクリエイト』を発動します> 行動値 44/51(上限値使用:3): 魔力値 111/114

<行動値を19消費して『水流の操作Lv3』を発動します>  行動値 25/51(上限値使用:3)


 そんなに大量には必要ないので、ハーレさんの勢いをつける程度の水量を生成しドーナツ状にして水流を操っていく。これで何周か回してから、勢いに乗せてふっ飛ばせばいいだろう。

 ハーレさんを見てみれば、クラゲの触手を胴の方に回して固定している。……クラゲを移動させてどうする気だ? あ、もしかして……。


「『上限発動指示:登録1』! とう!」

「ちょっとハーレ!? その水流、凄い勢いだけど大丈夫なの!?」

「レナさん、ハーレならあれくらい平気だから大丈夫だよ」

「うん、大丈夫だと思うかな。1番ああいう無茶苦茶な挙動に強いよね、ハーレって」

「そう……? ならいいけど……」

「レナさん、平気だよー! ほら!」

「あ、全然ピンピンしてた。あの勢いでも平気なんだね、ハーレ」


 ハーレさん、絶叫系大好きだもんな。このゲームをやってる時でも何度か無茶な移動もしたけど、全部を楽しみきったのはハーレさんだけだった様な気もするし。まぁそれを分かってるから、遠慮なしの激流にしてるんだけどね。

 現にクラゲで水流を受けて、流れに乗りまくった上で平然と返事もしている。これなら全然問題ないだろう。


「アル、行くぞ!」

「おうよ。……こうか? 『水の操作』!」


 そして魚の捕獲は何気に初めてなアルも上手く魚を空へと飛び上げる。それを狙い澄ましたかのように、どこからともなく現れるトンビ。やっぱりこのパターンで現れてくるようになっているらしい。


「行くぞ、ハーレさん!」

「いつでもどうぞ!」


 魚を狙うトンビを狙って、水流の流れを変えハーレさんを飛ばしていく。よし、方向はばっちりだ。タイミングもトンビが魚を掴むその一瞬の隙を上手く捉えている。うん、我ながら今回のはかなり上手く行ったんじゃないだろうか。


「私に風の操作を取らせろー! 『蹴り』!」


 そしてハーレさんは即座に流れを受けていたクラゲをリスの頭へと戻しクルクルと回転をしながら体勢を変えて、トンビに向けて見事な飛び蹴りを当てていた。未成体の攻撃に幼生体のトンビが耐えられる訳もなく、1撃でHPは無くなりポリゴンとなって砕け散っていく。


<ケイが幼生体・瘴気強化種を討伐しました>

<幼生体・瘴気強化種の撃破報酬として、増強進化ポイント1、融合進化ポイント1、生存進化ポイント1獲得しました>

<ケイが規定条件を満たしましたので、称号『幼生体・瘴気強化種の討伐』を取得しました>

<増強進化ポイントを3獲得しました>


<ケイ2ndが幼生体・瘴気強化種を討伐しました>

<幼生体・瘴気強化種の撃破報酬として、増強進化ポイント1、融合進化ポイント1、生存進化ポイント1獲得しました>

<ケイ2ndが規定条件を満たしましたので、称号『幼生体・瘴気強化種の討伐』を取得しました>

<増強進化ポイントを3獲得しました>


 見事に討伐称号が手に入ったので、ハーレさんも多分……あれ? どこ行った? あ、そのまま勢い余って吹っ飛んでいる状態だった。ちょっと勢いつけ過ぎたか。


「誰か止めてー!?」

「ハーレ、クラゲと風の操作!」

「はっ!? 取得したんだった! 『ウィンドクリエイト』『風の操作』!」


 そして飛び過ぎたハーレさんが慌てていたところに、ヨッシさんが指示を出してクラゲをパラシュートにして減速していく。うん、流石ヨッシさん。ハーレさんへの指示は誰よりも素早くかつ的確だね。

 とりあえず飛び過ぎも問題なく収まったようだし、見た感じでは無事に風の操作も手に入ったようだ。ちゃんと減速して、落下体勢に入ったようである。あのハーレさんクラゲも結構便利なもんだな。


「次はサヤもやっとくか?」

「うーん、ちょっとハーレみたいにはできそうにないから未成体で狙うよ。幼生体は別の時用にとっておくね」

「あ、クマじゃ流石にでか過ぎか」

「それもあるけど、あの勢いは勘弁かな?」

「ま、あれはハーレさん用だ。サヤの時は加減するって」

「そうしてもらえると助かるかな」


 流石にハーレさんだからこその勢いだしね。サヤの時にはそれなりに加減はするけど、クマだから敵は大きめの方が良いのかもしれないね。うん、サヤの分は慎重にいかないと。


「ケイさん、飛ばし過ぎ!? でも楽しかった!」

「そう言うと思ってた。で、無事取れたか?」

「風の操作と風魔法は取れたよー! ヨッシ、さっきはありがとね!」

「はいはい、慌てないように気をつけなよね?」

「はーい!」


 ヨッシさんもハーレさんも楽しそうなやり取りだね。さて、ちょっと寄り道になったけどそろそろ出発しようか。ん? レナさんがなんだか固まっているけど、どうしたんだろう?


「レナさん、どうかしたか?」

「いやー、場違い感をすごく感じててねー?」

「……まぁこのPTはいつもこんなもんだぞ」

「……そうなんだ、アルさん。やっぱり『ビックリ情報箱』と呼ばれる事だけはあるね。……ケイさんだけじゃなくて、PTのあだ名の方が適切じゃないかなー?」


 お、レナさんもそう思うか。俺ばっかりがそのあだ名で呼ばれているから是非ともPTとして……いや、それはそれで微妙な心境……。他人事みたいに言ってるけど、アルも似たようなもんだろ。

 まぁいいや、青の群集の人達も待たせてる事だし先を急ごう。さて、青の群集の森林深部の調査クエストエリアはどんなとこかな?



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大きな流れ自体は同じですが、それ以外はほぼ別物!
ケイ以外の視点での外伝も収録!

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― 新着の感想 ―
[一言] 森を飛び越してくるクジラ………………は、圧巻かもしれん(゜ー゜)(。_。)ウンウン 、途中で渦、吐いてるし←遠目にはクジラしか見えないから(笑)
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