第三章 灰色の光②
レグホーンと別れると、三人は本部と呼ばれる場所へ向かった。チーはキョロキョロと周辺を見渡しながら二人の後に続く。
多くの人間やスレートが、時には一緒に、楽しそうに歩いている。スレートの中には家族連れのようなのもいた。
バートンさんの話によると、シュウウとキウに関わる事を仕事としている組織の本部らしく、二人はそこの所属だという。
ここに来る前の電話はどうやらその組織からだったようで、顔を見せろとのことらしい。しかし、どうやら緊急をようすることではないらしい。
そのことは二人の表情からでも良く分かる。
面会は十五時かららしく、色々とお店を回った後、木々が生い茂る公園で少し休んだ。
日光を避けるために木陰に大きなシートを広げ座った。間も無くバートンさんは横になり寝てしまった。
夏のような日差し、しかし静寂。
チーは寝転がりながら、一つ疑問が浮かんだ。
「ねえ、マイ。ここにはセミはいないの?」
やはり横になっていたマイが答える。
「いちおう、いるよ」
「なんで鳴かないの?」
「灰界では肉体にあまり意味がない、魂の方が重要だって言ったよね。それは同時に肉体的な成長がない事を意味するの。肉体の成長がないってことは、新たな肉体を創り出す事はできないってこと。それは、灰界のスレートを除くほとんどの生物に当てはまるの」
「あの、つまり、だから蝉は鳴かないと」
「その通り。じゃあ私も少し寝るね」
瞬き間にマイの寝息が聞こえてくる。もしかしてもう寝たのか?
しかし、良く分からない世界だ。
ただ悪い世界だとは思わない。僕はこの灰界に、事情はどうあれ、生きることになって本当
に良かったと思っている。こんなに穏やかな時間は、僕が見た「未来の記憶」にはまったく無
かった。僕は、僕の未来を奪ったスレートに改めて感謝した。
あいつは元気にやっているのだろうか。
うん、大丈夫だろう。あいつは僕と違って強い。
○
二時少し過ぎ、三人は本部の女性に案内され、客間の前までやってきた。会う約束をした担当者とは仲が良いらしく、しばしば二人の相談に乗ってくれるらしい。
なんとも優しい大人の女性との事だった。
マイは白い扉をノックすると、中から「どうぞ」と優しい声が聞こえた。
「じゃあ、ちょっと待っていてね。あ、もしかしかしたら後で呼ぶかもしれないから、あまりウロチョロしないでね」と笑顔でチーに言うと、バートンアンバーと共に部屋の中に入っていった。
近くの椅子に座りチーは足を伸ばした。ウロチョロするなと言われれば仕方がない。まあ、別にどこか行きたいとも思わないけれど、
時計の針の音が廊下に響く。時折、部屋の中から三人の笑い声が聞こえた。
二人が部屋に入ってしばらく経過した頃だった。
扉が開き、マイが手招きをした。どうやら、入って来いとの事だった。
中ではバートンアンバーと大人の女性が向かい合って座っていた。
「チー、こっちに座れ」
バートンアンバーは自分の隣に座るように促がす。
「あら、バートンさん、カーマインの隣のほうが良いに決まってますよ。ねえカーマイン」
「なるほど、そうだな」
そして二人は上品に笑う。
「ちょ…」
マイはムッとした表情になり、そそくさとソファに腰かけ、目の前に置かれた苺のショートケーキをほおばる。
取り残されたチーはポツンとその場に立っていた。
「すいません、僕はどこに…」
「私の隣で良いじゃない。何をいまさら」
チーの言葉を途中で遮り、いつのもか細い声と違う、力強い声が響いた。
突然マイの声量が大きくなった事に少し驚いたものの、ずっと立っていてもどうしようもないので言われるままに座った。
バートンアンバーとその女性は再び上品に笑った。
○
無駄話とはまさにこのような状況を言うのだろう、どのこの店のお菓子が上手いだの、この店はお洒落だの、そんな話が飛び交う。
席に座ると直ぐに気品溢れるその女性は、チーに対し「左院 杏」と名乗った。
その全身から漏れ出すオーラに少し尻込みしつつもチーも自己紹介をした。
そして、その直後からずっとこのような話が続いている。
マイは最近見つけた素敵なお店の話をし、杏もお勧めのお店の話をする。バートンアンバーは自分が男である事を忘れてしまったかのようにハシャギ、時折お茶について熱く語る。
チーも少し戸惑いながらも話しに加わる。
そんな時が随分と続いただろうか、先程までとは違い、杏はおもむろにマイに言った。
「カーマイン、少し青井君と二人で話をしてもいいですか」
マイは杏の先程までとの違う、真剣な表情に少し不安を覚えた。
「私達と一緒ではいけませんか?」
杏は優しく、しかし強く拒絶した。
「ごめんなさいね」
「僕はかまいません」
チーは軽く答える。
マイはチーの軽い態度に強い心配を抱えつつも、立ち上り、
「じゃあ、外で待っています…」
と言い残し、部屋から出た。バートンアンバーも一礼し、部屋を後にした。
チーと杏だけになった部屋はしんと静まり返った。先程までの和やかな雰囲気は嘘のようであった。
「あの、それで話と言うのは?」
変わってしまった雰囲気にようやく気付いたチーは、先程までの不真面目さを一旦どこかに置いといた。
「灰界はどう?」
と、杏はおもむろに尋ねた。
「え、ああ…マイさんもバートンさんも優しい人ですし、景色は綺麗ですし、良い世界だと思います。もちろん、まだ一日目の感想ですけれど…。
「そう…良かったわね」
杏は紅茶を啜る。
「青井君。実はシュウウの頃の映像を見させてもらったの」
「え、何処で撮ってたんですか?…えっと…それが何か?」
「電車に取り付けたカメラと、ブラックランプの映像記録からよ」
ティーカップを置く。
「少し、話しても良いかしら」
「どうぞ」
チーは頷く。
「あの橋での事件が起きた日、他でも同じ様な事件が起きたの、もう、こちらは大騒ぎよ。もちろん、まったく予測できなかったわけじゃない。灰界に以前にも増して大量に塵降り始めてから、スレートが不穏な動き、攻撃的な姿勢を見せ始めたの。それまでは両者上手くやっていたのに…。もちろんこのことは一般市民は知らないわ」
「どうしてですか?」
「私達にも始めはまったく分からなかったの。でもね、調査を進めていくうちに一つの事が分かったの」
じっとチーの目を見る。チー瞳に杏の顔が深く刻み込まれていく。
チーの腕時計の針の音が、部屋の時計の音と重なり合っていく。
「灰界はね、此岸に行くの」
「…はあ」
どうにもこうにもピンとこず、チーはそのように答えるのがやっとだった。世界が此岸に行
くって言う事は転生を意味する。良い事ではないのか?
しかし、二人になった意味はなぜなんだろうか。別にこの話なら三人でも良かったようなき
がする。それなら、分からない所をバートンさんあたりが丁寧に説明してくれただろに。
「ここからが大事」
杏はさらに続ける。
「塵は生命が肉体的成長を促がす物質だということが分かったの。本来、灰界では肉体的成長は無いと言われているわ。もちろん、例外も多く存在している。でも、塵の量が増加してからというものの、肉体的成長を見せる生物が増え始めたの。人間の肉体もいつか同じような変化が現れると言われているわ。もし、そのような生物が多数を占めたらどうなると思う?」
「灰界ではなくなってしまうってことですか?」
「そう。そうなった世界は此岸となんら変わらない。太陽は昇り、そして沈む。生物は、生まれ死ぬ。私達が良く知っている世界。でも……最近の調査で分かったの。スレートは此岸では生きる事ができないって事が。そう、今の灰界のように死んでいる世界じゃないとね」
「なるほど…て、それって凄く大変じゃないですか」
事の重大さが少しずつ分かり、思わず立ち上がる
「青井君、落ち着いて。それでね、私達の代表とスレートの代表は協力してこの問題を解決していく事で合意したの。怒りを灰界の人間にぶつけても仕方がない、両者共に幸せになるように考えましょう、てね」
「よかった…」
「そう…。でもそれで納得しないスレート達が一部にいたの。元々、この集団はスレートの中でも浮いた存在になっていて『灰界を殺したのは人間である』と頑な言い張り、攻撃的な姿勢をしめし、そして、世界の都市、日本では東京などを中心に人間の魂の破壊を行っていたの。だからこそ、駅員に武器の携帯が義務付けられたわ。狙われるのは、ほぼ駅員だったから…」
「あの、マイが手から出した光の玉ですか?」
「そう、私達はキラと呼んでいるわ。でもね、スレート対して効果がほとんど無いの。気休めみたいなものね。残念ながらスレートに対しキラ以上効果がある武器は無い。しかし、スレートは私達を殺せる、つまり魂の破壊をする事が出来る。はっきり言ってしまえば、もしスレートが私達を殺そうと思えば、私達は何も出来ずに殺される」
チーは息を呑む。
「話が長くなってごめんなさい。ようやく最初の話に戻れるわ。今回の事件は都市以外で起きた初めての事件なの。しかも、肉体を奪い此岸に行くという想像もしていなかった事件だったわ。マイの話ではその過激派とは無関係だというけれど、おそらくそれは嘘、または本人が気付いていないだけ。「ブラックランプでの事件」についてはスレートの代表も口を閉ざしているの。自分たちさえ良ければ灰界がどうなろうと知った事ではないみたいね。散々灰界の安定を強調してきたのに…。とにかく、私の担当地域で起きた事もあり、私も調査に参加させてもらっているの」
「なるほど。また、同じ様な事件が起きたら大変ですもんね…。防衛にも限界があるみたいですし」
杏は力強く頷く。そして、語気を強めて言う。
「そこが問題なの。私達には防ぐ事ができないからね。『灰界が此岸へ行く』という問題について、今はこれ以上何も分からない。つまり、駅員を殺してでも肉体を奪うスレートが、これからどんどん増えるわ。だから…だからこそね…青井チー君、あなたの力、いいえ、「泣き声が混じった声」が必要なの」
「?」
「映像を見ていて気付いたわ。青井君が泣きながらも搾り出した声に、車内の時もブラックランプの時も、スレートに対しこの上ない苦しみを与えていたの。実際、車内ではスレートを大破させているわ。それは、あの時のスレートの被害報告がらも、その凄まじさが分かるわ」
杏はティーカップに手を伸ばす。すでに紅茶は冷めていた。
そして、優しく微笑む
「この声を武器として利用したいの。もちろん悪いようには使用しないわ。あなたは世界を救う、そう、救世主なのよ。だからこそ、青井君はこの世界にくる事になった。あなたは選ばれた人間なのよ」
そう言うと、チーの手を握り締めた。キラキラと光を反射する黒い目は、チーを心地よく遊
泳させる。
救世主……救世主…うーん…ねえ。なんとも照れてしまうが、悪い気持ちはしない。なぜ灰
界に来る事になったのか。僕は運命から逃げたと思っていた。でも、それは違うのかもしれない。
「世界を…助けて…」
杏は顔を近づけ、チーの手を両手でさらにしっかりと握り締める、春風のように優しく呟いた。柔らかい吐息がチーの頬を優しくなで、上唇から下唇へと伝っていた。
そうだ、これは運命だ。なるほど、理解した。灰界は僕に助けを求め、僕をここに閉じ込め
た。そうか僕は選ばれた人間だったのか…。
僕は、弱くなんかなかった。
「分かりました。使って下さい、灰界の未来のために」
力強く、そう答えた。
「ありがとう…。後、しばらくの間、この話は二人だけの秘密ね」
まだハッキリとしないが、暗闇の中にちいさな光が見えた気がした。
○
16時30分過ぎ、話を終えた三人は約束した場所である、グラウンドに到着した。
街から少しばかり歩いた場所にあるこの空地は、ところどころ黒い土をのぞかせているもの
の、全てを緑に覆われていた。
グラウンドの周辺には、緑色に光る稲穂を蓄えた田圃が広がっていた。
そこでは20人位の人とスレートがバラバラの服装をし、何やら球を投げ、それを打ち返し、その球を追いかけていた。
簡単に言えば、野球をしていた。
笑い声が高い青空に響く。太陽も、同じ場所にいるにも関わらず少し疲れている様子で、今にも眠りそうな表情をしていた。時折響く金属音が、太陽の眠りをさらに誘う。
「やっときたー!」
マイと同じ、12,3歳位の女の子がどうやら三人に気付いたらしく、激しく手を振っている。
「おーい、ミカンー」
マイは頑張って大きな声で答える。
みかんと呼ばれたその女の子はきらきら笑い、
「声がちいさーい。まったく、遅いぞー」
と言った。
「うるさーい」
そうして二人は楽しそうに笑った。
「マイは野球が好きなんですね」
グラウンドで元気に躍動するマイを遠めに眺めつつ、チーは言った。
チーは今、グラウンドの隅でみかんとキャッチボールをしている。
直ぐ近くでは、バートンアンバーが隣に座るスレートに対し愚痴をこぼしていた。ついさっきまでの自分のポジションである。
隣で座っているスレートにチーは見覚えがあった。
コハクが降りた駅で出会った、針金のような姿をしたスレートだった。カーキーという名前らしい。
少し前のことだ。
レグホーンに再戦を挑んだものの無残にも散り、真っ白になったバートンアンバーをチーこの場所まで運んできたのである。
「気にする事ないよ。いつもの事だから」
とマイは呆れながら言ったものの、チーはやはり気になってしまった。
「そこまで言うならしょうがない。チーは優しいねえ、どこか抜けてるけど。まあ、時間はまだ一杯あるし、少し休憩しておくのも良いかもね」
そう言って二人を送り出した。
右手に借りたグローブ装備し、白球をミカンに向かって投げる。女の子が投げるような投げ方で、お世辞にも格好良くはなかった。
散々マイに投げ方を教わったものの、どうやら投げるセンスがないらしい、まったく直らなかった。
みかんのグローブに、死んだように力の無い球が収まる。
「マイが此岸にいた頃から好きだったんだって。下手だけど。私はこっちに来てから」
少しばかり力強いボールをチーに向かって投げる。
チーは難なくそれを掴む。乾いた音が響く。
「はははっ、チー君、捕るのだけは何故か上手い」
「いやあ、そんな…」
少し照れてしまった。
みかんにボールを投げ返す。
死んだようなボールがみかんのグラブに収まる。
「うん。下手だ。まあ、キャッチボールが成り立つだけマシかな」
「下手って言うな。野球なんてやった記憶が無いんだから」
「イヤ、ウマイヨ、チーハ」
カーキーが励ますように言う。
「有り難うございます。カーキーさん」
「オウケイ。キニスルナ。ハンブンハ、ウソダ」
「チーよ、自分の能力は冷静に判断しなくてはいけない」
「カーキーさん…しかもバートンさんまで…」
肩を落とすチーは肩を落とす。実際、お世辞なのは分かっていましたけどね。
「はいはい、よそ見をしない」
みかんは今度はゆっくりとしたボールを投げた。
そんなやり取りを繰り返していた時だった。
チーの頭にどこからか飛んできたグローブが直撃した。キョロキョロと辺りを見回す。犯人は直ぐに分かった。マイだった。
「いたい」
チーはわざとムッと表情で言う。
そんなチーの悪戯に気にも留めず、マイは微笑む。
「楽しそうでよかった」
相手にされなかった事に少々の悲しみと悔しさを感じながらもチーは、
「みんな良い人だしね。此岸に行けなくなって、本当に良かった」
と返した。
「チー君、よそ見をしない!それにマイ、いくら処分を逃れたからといっても浮かれすぎ。杏姉さんのおかげだなんだから」
「忘れてない。それにミカン、私は別に浮かれてないよ。」
「いや、浮かれてるね。ミカン姉さんには分かる。そしてそれだけが理由じゃ無い事も分かっている。」
みかんはいやらしくニヤニヤと笑う。
「ちょ、何それ…」
頬を赤らめ、戸惑う。マイは一つ咳払いをし、仕切りなおす。
「と、とにかく…みかんも気をつけなよ。もう都市部だけの問題じゃないんだから」
「わかってるって」
そう言い、ミカンはチーに向かって力一杯投げる。今まで無い球速に多少驚いたものの、なんとか捕球する。皮のグローブの乾いた音が響く。
「スマナイ…」
カーキーが悲しそうに呟く。しまったとマイは慌てた。
「あ、カーキーさん落ち込まないで。悪いのは一部の集団なんですから。悪い奴はどこにでもいますよ。それに、駅員のカーキーさんは逆に狙われる危険があるんですから注意して下さいよ」
「そ、カーキー。注意しなきゃ駄目」
「みんなの言う通りだ。カーキーよ」
バートンアンバーは優しく背中を撫でる。
カーキーが落ち込む理由は良く分かる。過激派にとっては、カーキーさんの様なスレートは裏切り者なのだろう。まったく酷い話だ。
しかし、『灰界此岸問題』が本当ならカーキーさんはどうなってしまうのだろうか。ふと、そんな恐ろしい考えが頭をよぎった。マイは必死にその考えを振り払い、明るく言う。
「みんなの言う通り、気にしたら駄目です」
そして、チーも
「みんなは僕が守ります。必ず」
と、力強く言った。
そのチーの言葉に三人は目を丸くした。
誰もチーの言葉を本気だと思わなかった。
「あははっ、ありがとうチー君。でも、実際あんたが一番心配」
「そうだ、チーよ。一体何があった。まったく、お前が一番心配だというのに」
みかんとバートンアンバーは呆れた風に言い、
「アリガトウ、チー」
カーキーは感謝の気持ちを伝えた。
みかんとバートンアンバーの反応には少し悲しく、少し嬉しかった。そして、カーキーの言葉は素直に嬉しく、顔が無いにも関わらす、チーにはカーキーが微笑んだようにみえた。
マイは背中チーの背中を軽く叩く。背中にマイの体温が伝わってくる。
「ありがとう。どこまで本気か分からないけど、もしそうなったらよろしくね。頼りにしてるんだから」
心の奥から喜びが湧き上がってくる。これまた素直に嬉しい。
「みかん、しっかり取れよー、いくぞー」
腕を何十も振り回し投げる。あさっての方向に飛んでいくボール。
「あっ、ちょっと、調子にのるな!」
ボールはコロコロと草の上を転がっていく。
「さあ、走って取りに行く!」
みかんは満面の笑みで命令を下した。
「ゴウ」
「うむ、自分で取りに行ったほうが良いだろう」
「行った、行った。10秒以内で戻ってこれなきゃ罰ゲームだ」
マイも調子に乗って続ける。
それは困ると、チーは慌て走った。
チーはボールを拾う。
同じグラウンドでは人間とスレートが楽しそうに白球を追っている。
遠くにはチクハ山が相変わらず悠然としていた。
この世界はもう違う世界だ。違う。そう、「未来の記憶」なんて、もう怖くないんだ。




