一文一答 あなたの悩みをバサッと解決大作戦<番外編>
『一文一答 あなたの悩みをバサッと解決大作戦』番外編です。
今回は、友達との雑談。質問投稿ボックスには、何も入っていなかったのである。
たまにはこういう日も悪くない。
放課後、中庭のベンチにて、友達二人と、私の三人で雑談する。
「最近宿題多くない?全然ほかのことに手が回らないんだけど」
石井はそう愚痴をこぼす。
最近は確かに多い。
「ホント。先生たちも鬼だよ。特に英語の予習がしんどすぎ」
天山も同意する。
ここで、この流れに乗るのが良いのだろうけど、私はあえて乗らない。その方が議論になって会話の内容を深められる。
「宿題多い方が良くない?何するか迷わなくていいし。私は基本宿題しかやらないから」
「あんたは、頭がいいからそんなこと言えるんだよ。宿題だけに二時間もかかるこっちの身にもなってもらいたいよ」
「それに、宿題がない時の方が苦手科目克服とかに時間費やせるじゃん」
しっかり、石井も天山も反論してくれた。
この反論がなくては、議論は面白くない。
「何かするべきものを与えられた方が、私はいいと思うの」
「どうして?」
「理由は二つ。一つ目は、何をしようかと悩む時間が無駄になるということ。それを悩んでる時間がもったいないよ。」
「それは、そうだけど、宿題の方が無駄が多いんじゃない?だって、自分が完ぺきなところをわざわざもう一度やらないといけないことだってあるでしょ」
数秒の沈黙。
「二つ目の理由言うね。」
いったん保留して先に進むことにした。
「もし何をするかを決めたとしても、他のことに決めていたら、もっと充実したかもっていう思いを抱いてしまうこと。その思いにまた、無駄な時間を取られかねないよ。宿題なら悩む必要なんてないし、一定の安心感も持てると思うけど」
私たちは、その後2時間ほど話し込んだ。
結局、『こんなところで道草食ってないで帰って勉強をしよう』というところに着地した。