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遺書  作者: のりもっち
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私の学校生活

久々に書いたので、大分酷いと思います(ヽ´ω`)

この春、私達は高校を卒業する。とんでもない罪を抱えながら。許されようにも、もう謝罪できる相手が目の前に居なくて、呆然とするしか無かった。担任から一通の手紙を人数分受け取り、皆に回していく。封筒をそっと開けて、中の文を恐れながら覗き見る。これから、私達の罪が明かされていくのだ。



始まりは、1年生の時だった。中学の頃から仲の良い友人で同じ部活に入り、楽しく生活をしていた。新たな始まりにドキドキしながらも、浮足立つようにこの学校を堪能していた。皆で同じバスケットボール部に入り、日々練習に打ち込んでいた。元々の運動神経を生かしながら、ひたすらに体を動かした。私は、友人と一緒に学校生活を送れる事が嬉しくて仕方がなかった。



「また真由と一緒の部活で良かった!」

「中学の頃から上手かったもんねー真由は。」

「うちらも負けてらんないよ!!」



暫くして、部活の選抜メンバーを決めていく時期になり、先輩達が気合いを入れて、部活に臨んでいた。私達も例に漏れず、気を引き締めて、練習を打ち込んでいた。その甲斐合ってか、私は1年生ながらメンバーの1人に選ばれる事となった。嬉しくてしょうがなく、友人に祝われながら、ぴょんぴょんと飛び跳ねて喜んでいた。その出来事が、悪夢の始まりになるとは、露ほども思っていなかった。



「真由ってば隅に置けないね〜3年生押しのけてレギュラー勝ち取っちゃうなんて!」

「でも実際上手いから仕方ないよー」

「もう二人とも、偶然だよ。」



レギュラーに選ばれた部活の後、顧問の先生に呼び出され職員室に行く事になった。何故か友人二人も付いてきて少し照れくさい。職員室のドアを丁寧にノックし開ける。少し重いドアがゆっくりと開き出した。いつでも職員室に入るのは少しの緊張が付き物だと思い、気を引き締めて側の机で作業していた先生に顧問の先生が職員室にいるかを尋ねる。暫くして、目当ての先生が入り口までやってきた。



「すまない、こんな時間まで引き留めてしまって。」

「いえ、大丈夫です。それで話したい事とは?」

「ああ、レギュラーについてだ。私は君の動きが良くて選んだ。選ばれた時、不思議そうな顔をしていたから声を掛けておこうと思ってな」

「…ありがとうございます、頑張ります。」

「ああ、期待しているぞ。」



職員室を後にして、友達と帰り道を歩き始めた。何でもないような会話をして、たまにああでもないこうでもないとキャイキャイと高校生らしいと思う事をしながら、ゆっくりと家へと足を進める。途中にあるコンビニで、ホットスナックを買って3人でレギュラー祝いをした。その時に食べたポテトは私の人生に置いて、一番美味しいものだった。その興奮が冷めないうちに家に着き、勢い良くドアを開け、別れの挨拶をして自分の部屋に入る。



「ああ、今日はとっても楽しかったなぁ〜。レギュラーかぁ…先生に期待されているから、目一杯頑張ってみよう!!」



この日はお気に入りの入溶剤を入れて、お気に入りのパジャマを着込み、早々にベットに入った。目を瞑る中、今日あった事が走馬灯の様に駆け巡る。どれもこれも良い思い出になりそうで、笑顔のまま寝まりに落ちていった。



暫くして、自分の学校生活に違和感を感じ始めた。どうも部活の時間に私物がなくなるのだ。バッシュが隠されたり、体操着が汚されていたりと嫌がらせをされているようだった。どうしてそんな事をされるのか一向に分からず、困り果てて友人に相談してみた。友人はその嫌がらせに対して怒ってくれたが、思い当たる事は無いらしい。



「ほんっとに信じらんない!そんな事するなんて!!」

「まぁまぁ落ち着いて、自分の物が無くなるのは嫌だね。」

「誰がそんな事してるんだろね?無くなるのは部活だけで?」

「絶対3年でしょ!!レギュラー選ばれなかったらかって!」

「落ち着いてよ、まだ決まったわけじゃないんだから。」



私の悩み事を真剣に聞いてくれて憤慨してくれた友人達にお礼を言って、その日は部活に直行した。活動をし始める前に、柔軟体操を怠らずに友人と組んでやっていたのだが、誰かに見られている気がしてそちらの方を見てみた。先輩が心なしか、私を少し睨むかのような感じで見ていた。少し怖いなと思いつつ、あまり気にせずに活動を再開した。友人とパス練習をしたり、自主練習に励み、この日の部活は終わりを告げた。



レギュラー選抜の話から暫くして、部活の空間に段々と私の悪口が飛び交うようになってきた。主に先輩達が噂を流している様だった。私はあまり良い気はしなかったが、無視を決め込み部活に励んだ。それが気に食わなかったのか、わざとぶつかったり足を蹴ったりと、どこか幼稚に感じるような嫌がらせをしてきた。流石に腹が立ったので、友人と一緒に話している時に少し愚痴をこぼしてしまった。



「最近、何か嫌がらせをされてる気がするんだけど…気のせいかな。さっきもぶつかられたり、蹴られたり……」

「……きっと気のせいだよ!元気出してこっ!!」

「そうだよ、ちょっと先輩の気元が悪かったんだよ。気にしないでおこうよ?」



私の話を複雑な顔で友人は聴いてくれて、それに首を傾げながら話を続けていた。段々と日も暮れて、友人に一緒に帰ろうと誘うも、やんわりと断れてしまって1人で帰る事になった。断られた瞬間、先輩の方から笑い声が聞こえた。居心地が悪くなり、早々に着替えを終えて帰る事にした。この日から段々も友人との距離が空き、関係が上手く行かなくなっていった。



翌日学校に着き、教室で友人に挨拶をしたのだが無視されてしまった。気まずくなってしまい、自分の席に歩いていった。他のクラスメイトにも挨拶をして軽く会話をしていた。どうやら様子がおかしいのは、同じ部活の友人だけらしい。まだ喋れる友人が居て、教室での居心地はそんなに悪いものではなかった。移動教室もワイワイと話しながら移動していたら、先輩とすれ違い、「チッ」と舌打ちをされてしまった。そんな光景を目の当たりにして、横で一緒に喋っていた子が、ボソッと私に呟いた。



「何か、あの先輩感じ悪いね。舌打ちなんかして…」

「そうだね、気分が良いものではないかな。」

「怖いね、どこの部活なんだろ。アンタも気をつけなよ?」

「ふふ、ありがと。早く行こう、遅れちゃう。」



移動に時間が掛かって、着いた時にはチャイムが鳴っていた。急いで空いている席に皆で座り、授業を受ける。ノートを取って、ビデオを見て。あっという間に1日の授業の終わりを迎えた。今日は部活が無いので、ゆっくりとそよ風に当たりながら家に帰った。家に帰ると、いつも通り1人の空間がそこにあった。



「ただいまー。」

ー今日も遅くなるから、温めて食べてね。ー



私の両親は共働きで、いつも夜がふける頃に帰ってくる。少し寂しかったが、自分の為に頑張っていてくれることも理解していて、それ以上に今は学校生活が楽しくて、ルンルン気分で晩ご飯をレンジで温め、一人で食べ始めていく。今日あった出来事や、明日は何の授業があったかな、などと考えて、ふとテレビの電源を付けると楽しそうな番組がやっていたので、それを観ながら食べ終えていく。楽しい番組も終わり、使ったお皿をザァーと洗い流して食洗機に入れ、お風呂に入って明日に備えて布団に潜り、眠りについた。



(何か……さみしいなぁ…明日も無視されるのかな。)



学校で先輩に舌打ちされてから程なくして、教室での悪口が広まってしまった。何故広まったのかは理解したくなかったが、友達の口から紡がれる音を私は聞いてしまった。友達だと思っていたのに、と教室の外でペラペラとよく動く口から出される言葉を、歯を噛み締めながら聞いていた。



「何か1年のなかでちょっと上手いからってレギュラーを選ばれて、調子乗ってるんだよね。アイツ。」

「そーそー、選ばれなかった3年生の気持ちも考えろっての!ほーんと自分の事しか考えてないんだからさ!」

「先輩達が苛つくのも分かるよねー、あの子空気読めないのかな?うちらもとばっちり受けるんだから考えてほしいよね。」

「アイツがレギュラー降りなかったら、今度は私達かもね…」



同じ部活の友人がよそよそしくなった事は、寂しかったが耐えられた。でもここまで堂々とクラスメイト達に悪口を広められてしまっては、悲しくて悔しくて、複雑な感情が胸の中に渦巻いて、目から溢れそうになった。必死に前を向いて教室の扉に手を掛けて開く。ガラッと音が響いて、皆が一斉にこちらに目を向けた。その時の顔は、皆軽蔑したような、気まずそうな顔が揃っていた。友人を庇って前に出る人達も数人居た。この状況が飲み込めず、怖くて仕方なかった。固まっている内に、チャイムが鳴り皆が自分の席に戻り始める。こそっと、友人とその取り巻きのグループに私にしか聞こえない程度の声で、こう言われた。



「部活でイキっててキモいんだよ。」

「先輩の悪口も言ってるって、やばすぎるでしょ。」

「どんな気持ちで学校来れんの?」

「ほーんと、学校の恥だわ!」



友人達が、ケラケラと笑って通り過ぎた。私には全く身に覚えがない事で混乱した。何で、どうしてと頭を働かす。部活で横柄な態度を取っているのは先輩の方だし、悪口を言っているのも先輩だ。喉が痛くなって、息がしにくくなる。涙を堪えたまま席に着き、その日をやり過ごした。先生の話は頭に入らなかったが今日は午後に体育が控えていて、体を動かすのが好きな私には、それだけが楽しみだった。念の為に体操着を入れた袋を、イタズラされない様に机の横に下げて、自分の席からあまり離れない様にした。



(せっかくの体育だ。他の事を気にせずに楽しもう…)



ようやく体育の時間となり、早々に制服から体操着に着替えて皆が教室を出た後に、後ろに続いた。私の後ろからひょこっと隣の席の子が出てきた。その子は友人が悪口を言いふらしても信じずに、私と仲良くしてくれている1人だった。その子がニコニコして私に話しかけてきた。



「楽しみだね!体育。今日は何するのかなぁ〜。」

「うん、楽しみ。私はバドミントンとかしたいな。」

「えぇー、凄いね!私苦手だなぁ。」



ヒソヒソと声を潜めての会話だったが、私の心の拠り所だった。体育館に着くと、ちょうど先生も到着してチャイムが鳴った。ペアで体操を終えて、運動に励んだ。クラスメイトからの嫌がらせは、体育や移動教室では行われなかった。この唯一の心が休まる時間が暫くしてから、地獄の時間になる事なんて考えてもみなかった。



「今日も雨が振りそうだな…傘、あったっけ?」



どんよりとした曇り空を体育館から外に出て、眺めて歩く。更衣室に入り、体操着から制服に着替えようとした時。自分のブレザーが無くなっている事に気付いた。やられたと思ったが、焦っている事を友人達に見られたら笑い者にされてしまうと思い、ぐっと堪えて教室に戻った。放課後になり無くなった物を探して回ると、燃えるゴミの中に私のブレザーが埋もれていた。



(酷いな……誰がこんな事…私が何したっていうの!)



ゴミ箱から取り出して、パッパッと軽くゴミを払った。幸い、汚れていたが破かれたりはしておらず、両親に心配をかけなくて済むとホッと胸を撫で下ろした。念の為に帰ったら洗濯しておこうと考えながら、1人トボトボと帰路に着いた。



そんな陰湿な嫌がらせが続く中、クラス内では私を庇ってくれる様な人達が現れた。一緒に隠されたものを探してくれたり、悪口を広めるのを止めてくれたりと、とても心強かった。そんな頼りになる仲間が出来て、もう少し頑張ろうと思えた所で部活内での嫌がらせが悪化した。いつもより酷い暴言に、先輩からの直接的な暴力。先輩の取り巻きにカメラで動画を撮られるなど、内容が過激になっていった。そして、クラスで味方が出来た事を良く思わなかった友人達がその子達の事を悪く言い始め、また私の周りから段々と人が減っていった。



(痛い………痛いな…どこが痛いんだろ)



やっと心の許せる友人が出来て、心が救われていたのに元の生活に戻るのかと、一人悲しみに暮れていた。それでも側に居続けてくれる人も少数だが居てくれて、少しの希望の光があった。もう少し、前を向いていよう。と守ってくれる人が存在が居たお陰で、心が折れずに済んでいた。



高校2年生に上がった頃、とうとう一線を越えるような命令を先輩たちから受けた。それを言われた時の感情はすぐに思い出せる。体の芯に凍えるほど冷たい水を注がれた様な、そんな感情だった。初めてそんな要求をされて、嫌で嫌で仕方なかった。



(何を言われるんだろ……嫌だ…聞きたくない……!!)



縋る様に涙を堪えて、先輩の顔を見るとまるで面白い物を見るかの様な表情で、机に座りこちらを上から見下ろしていた。ニヤニヤと下世話な笑顔を私に見せ、スマホのカメラをこちらを向けて心底楽しそうな様子で言葉を紡いだ。



「ねぇ、万引きしてきてよ。私あの新作のコスメ欲しいんだよね。あっ!勿論普通に買ってきてくれても良いんだよ?」

「やだぁ〜、祐里ってば鬼じゃん!」

「良いでしょ別に。こいつの親金持ってるんだろうしさ!」

「良いな〜、あたしも何か欲しいなぁ。あっ!そのバックについてるやつちょうだいよ。」



耳にこびり付く様な、頭が痺れる様な先輩達の声が木霊して体が固く、冷たくなっていった。結局逆らえずに、私は万引きをしてしまった。その取ってきた商品は先輩に投げられて中身が粉々になっていた。色とりどりのアイシャドウのパレットが教室の床を彩ってキラキラと輝いていた。先輩達はケタケタと笑い声を上げて、夕日の光を反射しているコスメ商品を私の手ごと、踏みつけた。手の上からローファーでグリグリとなじられて、痛みで息が詰まる。必死に声を殺し、涙を見せずに堪えた。それでも体を震えは留められずに、先輩が甲高い声で喋り出す。



「なーにぃー?そんな震えちゃって…泣くほど嬉しかったの??」

「あはっ!!やめてよー変態じゃんか。学校から犯罪者でちゃうじゃんww」

「やばいってぇー通報しなきゃw」



そんな声を聞きながら、私はひたすら先輩達がこの教室から居なくなるのを俯きながら待っていた。私が何も反応を示さなくなってから、興味を失ったのか、だらだらとくだらない事を喋りながら帰っていった。私はその場に突っ伏してしまった、必死に声を押し殺してただ涙を流し続けた。逃げ場が無いまま、一線を越えてしまった。



(やった……やってしまった、もうどうしようもないな……私)



その罪悪感から無意識に手のひらに爪が食い込む。こうでもしていないと内側から体がバラバラになってしまいそうだった。どのくらいそうしていたか分からないが、何とか自分を立て直し、床に砕けた物を片付ける。アイシャドウの粉を、水に濡らした雑巾でゴシゴシと拭いていく。中々水だけでは落ちず、床に少しだけ粉が残っている様を見て、綺麗な物を見るも無惨に壊されて、心に鋭い棘が刺さったみたいだった。



重い心のまま家の前まで着くと、珍しく明かりが付いていた。サァっと血の気が引く感覚がして、必死に制服の汚れや、手の怪我を誤魔化した。持っていた手鏡で髪を直し、服を整えて。いつも通りの私がドアに向かって手を伸ばす。



(よし、大丈夫…いつも通りに明るく…)



ガチャッと力を込めて開き、元気よく家の中へと足を踏み入れる。私はいつも通りに努めて明るく、鼻歌を歌いながらリビンクへとリズムよく向かった。ソファには、疲れが溜まっているのが一目見て分かる様な風貌の母がスーツで深く腰を下ろしていた。



「ただいま!お母さん。今日は早かったんだね。」

「おかえりなさい。って言っても、もうすぐ出なきゃいけないんだけどね…今日もご飯作っておいたから温めて食べて。」

「…そっか……気をつけてね!いつもありがとう。」

「ご飯食べて早く明日に備えるのよ、行ってきます。」

「行ってらっしゃい…」



母に違和感を悟られなかったのは一安心だが、心のどこかで私は気がついて欲しかった。制服に少しだけついてる砂ぼこりも、いつもより少し赤くなっている目元にも触れられず、また家に1人になった。一度部屋で着替えて、踏まれた傷を手当てした。傷を消毒していると、自然と涙が出てきた。痛かったのかもしれないが、それ以上に体のどこか、内側が絞られる様に痛んだ。



「私は……どうすれば良いんだろう?」



プルルルルと唐突に家の電話が鳴った。だが、私はそのまま眠りに落ちていった。



次の日の朝、大きな声で起きる事となった。荒々しく階段を上がってくる足音を聞きながら、ベッドからむくりと起き上がる。まだ働かない頭で足音の主を待つ。



「真由!あんたなんてことしたの!」

「どうしたの、お母さん。」

「学校から連絡があったのよ、万引きがあったって、」

「……え、、なんで……」

「とにかく、放課後に学校に向かうから。」

「ごめんなさい……」



その日は、何をしても上手くいかないように仕組まれていると錯覚する様な日だった。


一応ちゃんとHappyEndに向かおうと思います(;∀;)

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