遭遇
飛行機意外とちっちゃいなー
~2022年8月15日~
この日はAbutZ社の社員旅行だ。お盆と被せるとかどんだけブラックなんだよ。でも、今年は俺が幹部だから行かざるを得なかった。もちのろん、森本は来てない。前職の同僚と沖縄旅行に行ってる。俺たちの旅行先も沖縄だから遭遇しないかめちゃくちゃ不安だ。一行は宿泊先のホテルに着いた。格安ということでここに選ばれたのだが、昔沖縄戦でここで火炎放射によって多数の死者が出た。それからここは白旗を持った幽霊がたくさんでてくるいわくつきのホテルになった。
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「さあ寝ようか。」
その時、コンコンとドアを叩く音がした。まさか、とは思いながらドアを開けたが誰もいなかった。左右を見渡した次の瞬間、後ろから誰かに叩かれた。
「元気してる?」
「森本かよw なんで俺の宿泊部屋しってんの?」
「ホテルのチェックインした時に、ちょうどお前を見かけてなw会社にこき使われとるわって思ったんですわw」
「バレたらだるいけとりあえず中に入って」
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「初めまして、AbutZ社の津路と」
「駿太でーす!」
あ、そういうことね、なんとなく察した。
「てか、AbutZ社どんな感じ?」
「どんな感じって言われても…」
「誰にも言わないからw」
「正直いってブラック企業です」
「だろうなw」
じゃあ聞くなよ。
「ところで、君転職したことあるの?」
「いや、ないですけど、前に上司に辞職願出したことがあって、そしたら生活どうするんだ社会甘くねーよとか言われて、できなかったです。」
「なるほど、まあ、上司に何をどう言われようとも転職は絶対しといたほうがいい。5年で世の中にある会社のほとんどが潰れるからね。あと、辞職ね・が・いじゃなくて辞職と・ど・け(届)を出した方がいいよ。」
なるほどー。
「実を言うと、うちの会社は新卒を雇ってないんだよ。みんな中途採用。社会経験があるから会社が回りやすいっていうのが社長のやり方。だけど、他社や客から引き抜きだとか新卒をもっと大切にしろとか、コールセンターにいっぱい苦情が入るんだよ。コールセンターには異動になりたくないな。」
「大変ですね…」
そうこう話してるうちに寝てしまった。
~翌朝~
「おーい、いつまで寝てんだよー。」
「え?!森本!?この二人だれ!」
あ〜あ、乙乙