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RealSocialGame  作者: 無月公主
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【旧ヴァルプルギス】

ダリアさんは体を残したまま現実世界へと旅立った。ダリアさんほどの人がミルフィオレから消えてしまって少しの不安はあるけど、いつでも強制ログインできるように改良された接続用トンボはつれていくようだ。千翠さんはダリアさんをお姫様抱っこして部屋へと帰っていった。


外へ出て見れば未だに晩餐が開かれていた。

「あぁ!りき、丁度良かったわ。」とルナさんに声をかけられた。

「どうしました?」

「どうしても攻略してきてほしいクエストがあるの!クエストっていうより…被害にあってる国を助けるっていうかー…ね?ただ、それにはいくつかのパーティーが必要で…。優秀な人をつけるから、お願い!!」

「え?…えぇーっと。わかりました。」

「ありがとう!!」とルナさんは俺の手を掴む。ひんやりと冷たかった。


次の日、集合場所のギルドの大広間へ朝から俺と咲と護と朝食を一緒にとっていたシンとでいくと、シンカさんとヒルデさんが立っていた。

「優秀なシンカです。よろしくお願いします。」と会釈するシンカさん。

「お久しぶりです。」と微笑むヒルデさん。

「えぇ!?シンカさん来ちゃったらルナさんの護衛はどうするんだ?それに…母さ…ヒルデさんまで…。」

「ルナには千翠さんのところで任務が終わるまで大人しくしてもらってます。それだけでなく、タクミさんやラートさんにも護衛してもらってるんで安心安全ですよ。」

「それは安全だ。」とシン。

「ヒルデさんは?」

「私は最終兵器です。大丈夫です。私は強いですから。」とヒルデさん。

「さ、秒で終わらせましょう。パーティーに誘ってください。」と言ってゲートを開いてくれるシンカさん。

俺はシンカさんとヒルデさんをパーティに誘った。まさかシンカさんとヒルデさんがパーティーに加わるなんて…。

物珍しさを感じながらゲートを潜った。


ゲートの先は紫色の不穏な空が広がっていて、黒いブラックホールのようなものが浮かんでいた。

目の前には廃墟のような何かの跡地。恐らく国だったのかもしれない。

「よぉ!りき、早かったな。」と声が聞こえて、その方へ首を向ければデュークさんがいて、その後ろにはモカさんがいた。

「えっえぇ!?デュークさんにモカさん!?え?シーレナ国は?」

「ライカがいれば大丈夫だ。アイツはチート級に強いからな。」

「自分が呼びました。今回の件は相当手がかかりそうだったんで。」とシンカさん。

「そうなんですか。」

「あと一人、来てませんね。ちょっとゲートで強制的にここへ呼んでもらっていいですか?」

「え?誰をですか?」

「東屋を。」

「東屋さんを!?え!?良いんですか?」

「はい。アイツ逃げてるだけなんで。」

「…あんまり気がのらないですけど…まぁ…チョイスザサモンゲート!」

ゲートのスキルを使うと、目の前にゲートがでてきて東屋さんが現れた。

「……あれ。なんでここにいるんです?」と東屋さんは現状を理解できていないようだった。

「東屋、働け。」とシンカさんが脅すように声をかけた。

「うっ・・・は、はい。」と渋々いう事を聞く東屋さん。

とりあえず全員をパーティーにいれた。

「しっかしまぁ、随分な高難易度クエストが発生してんなぁ。はははっ!」とデュークさん。

「笑いごとじゃない。今の所なんの予知も見えない。」とモカさんは目を赤く光らせる。

「俺、全く何のダンジョンのBOSSがいるのかわからないんですけど、高難易度なんですね。」

「BOSSっていうよりレイドだな。」とデュークさん。

「レイド?」

「大人数で攻略するって意味です。他のギルドからも沢山きますよ。報酬がかなり美味しいですから。」とシンカさん。

「あの黒いブラックホールが見えるだろ?あれが見えたら1時間後だ。な?そうだろ?ヴァルプルギスの覇者ミルフィオレさん。」とデュークさんがシンカさんを見て言う。

「はい。…変更前のヴァルプルギスのBOSS。殺戮の天使メアリーチャン。通称さっちゃんです。」

「えっ!?さっ!?ん??」

「名前がなげーから、みんなからさっちゃんってあだ名で呼ばれてんだよなぁ。」とデュークさん。

「なんか続々と人も集まってきたね。」とシンに言われて辺りを見渡せば次々とゲートが開いて色んな人達がやってきた。だいたい1パーティー30人~50人で、その中でもミスティック連合加入者が多いように思えた。日に日に連合は大きくなっていってるから当たり前なのかもしれない。普通なら数の暴力でミルフィオレなんてあっという間に終わってしまうくらいの人数しかいないギルドだ。でも、ルナさんがいる。龍化したルナさんの皮膚は硬い鱗で覆われていて、大体の攻撃は防げてしまう。頭の良い人とちゃんと強い駒として動く人がいて成り立っている少数精鋭ギルド。前まであんまり自覚なかったけど、今は改めて凄いって思える。

そんな凄いギルドだからこそ、大連合にまで上り詰めているんだよな。

「時間だね。」と咲が言えばドゥンッ!!と重い音が聞こえてブラックホールが馬鹿でかいずっしりとした寸胴型の黒い何かに姿を変えた。

背には羽、顔は美術室にありそうな彫刻の顔。腕は取ってつけような細い感じだけど3本はえている。それぞれの手には武器を持っているようだった。足はない。

「えぇ!?まさか、こんな少人数でアレをやるんです!?」と東屋さんが騒ぎ出した。

「そうです。我々は優秀なので問題ないはずです。」とシンカさん。

「もももも問題大ありでしょう!!無理です!!できるわけありません!!えぇ!!」と東屋さん。

「もともと最初、ルナとシュガーさんとガウルさんとソウジュンさん…それと…名前を言ってはいけない人でヴァルプルギスを乗り切ってましたからね。」

「昔は乗り切るだけで良かったよなぁ~。俺らは普通に負けてモカはペナルティだったよな。」とデュークさん。

「ほんとに馬鹿げている。こんな少人数で…昔話をしている場合ではない。くるぞ。」とモカさん。

殺戮の天使メアリーチャンことさっちゃんの方を見れば、足の方から赤くて細い光線がでてきた。丁度足首くらいの高さだ。

「それに当たらないように、ジャンプか何かして避けて下さい。最悪浮遊も可能です。」とシンカさん。

「えぇ!?でてくる前にいってくださいよ!」

かなり際どかった。もうちょっとで当たるところだった。

「光線が回転するぞ。」とモカさん。

それを避けようとジャンプすれば翼を広げた護が俺の体を掴んで浮遊する。同じくシンカさんやシンも浮遊した。モカさんとデュークさんも浮遊していて、ヒルデさんと咲は1つの傘を二人で持って浮遊していた。東屋さんはクリスタルのようなものを足の下に引いて当たらなくしていた。

「結局全員浮遊してますね。」とシンカさん。

回りを見れば浮遊している人もいればジャンプしている人もいた。

おかしなことに俺達の回りはミスティック連合加入者ばかりだった。

「ん?…連合は固まる指示でもだしてるのか?」

「出してますよ。ここが中心。両サイドにはヒルデガーデンの超精鋭部隊が守ってくれてます。」とシンカさん。

「今は…とても簡単にプレイヤーに攻撃できてしまいますから、こうでもしないと、この国は救われません。」とヒルデさん。

しばらく赤い光線は回り続けた。赤い光線が終わったかと思えば手裏剣のようなものが飛んできて、ウォールがそれを弾いてくれた。

「おお!見えない壁ってやつかぁ!」とデュークさんが物珍し気に俺を見る。

「東屋。やれ。」とシンカさんが威圧的に言えば「わ、わかりましたよ。えぇ。」と言って、バリア的なものをはってくれて、飛び交う刃物が当たらないようにしてくれた。

このクエストは時間が経つごとにどんどん色んなギミックがでてくるようだ。


多忙につき、今週は1話のみの更新となります。そして今年中には完結するかと思います。最後までよろしくお願いします。国を、世界を変えるとなれば…これくらいの事をしなければ固定概念もバカバカしいシキタリも無意味な伝統も…増え続ける無意味な残飯も…何もかも変える事はできないのかもしれないですね。楽なものばかりでてきて、楽ばかりして、足腰弱ってきてませんか?どこまでやり直せば人は正しくなれますか?全員畑仕事からやり直させますか?こんな事を考えながら書いてます。ほんとにこのまま技術が進んでしまえばありえる世界ではないでしょうか。そして世界を統一しようとすれば…全ての会社をかいとって…全ての人を夢の国へ閉じ込めてしまうしかないのではないでしょうか。と真理はおっしゃってますね。閲覧ありがとうございます!!また日曜日によろしくお願いします!

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