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津軽藩起始 油川編 (1581-1585)  作者: かんから
第六章 堤弾正、暗殺 天正十二年(1584)秋
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不本意 第二話

「結果として信勝殿は殿と白取様を結び付けた立役者。他の津軽衆もきっと信勝様を見直し、温かく迎え入れることでしょう。」


 白取は再び盃に唇をつけ……静かにすする。そして口に含んだモノを呑み切った。……白取は沼田に問う。



「しかし信勝は奥瀬と為信……いや、今や殿か。殿の娘とを結びつけようとしてなさる。これを沼田殿は止めようとなさらないのか。」


 沼田は悪人の顔をした。騙す顔、地獄の主が微笑んだような……。



「何も知らぬまま進めてくださるのがよろしいのです。何も知らぬままが……」


 白取様とて頭はよろしいのですから、わかりましょう……。




 すこしだけイラつく白取。しかし仕方ないから考えてみるか……。信勝は奥瀬に話を持っていく。あいつのことだ。奥瀬をうるさいくらいに説得にかかるだろうから、最後には根負けするかもしれない。ただし実は為信側には娘を差し出すつもりはないし、果たしてどうするのか。しかも信勝には “話を進めてくれ” と嘘を伝えているという。






 ……しばらくして、白取ははっと気が付いた。



 もしかして……と驚きの表情を沼田に見せ、すると沼田は……鼻で笑った。


「人を駒として使うときは、非情にならねばなりませぬ。」




 つまりすべてにおいて信勝は、策を用いた張本人ということになる。本人の意図せぬままに、他者からはそのようにみられる。




「奥瀬は油断するでしょう。殿の実弟がめでたい話を持ってくるのですから、戦など疑うはずはない。それにいくら問い詰めたところで、信勝殿は心の底から、事を成そうと動いておられる。疑う余地などない。なのに果てには……白取様と大浦を裏で結び付け、奥瀬を偽の話で騙した悪人として、大浦家中では功労者として迎え入れられましょう。」


 


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