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七聖龍と僕との物語  作者: 陸奥 昴
聖魔対決編
21/21

最終話 光明


相手に交渉が効かないとわかり、この場にいる七聖龍は構えを取り、邪龍に体を向ける。

邪龍は構えを取らず、両手をだらりと下におろしたまま、身動き一つない。

それを見たザキロスは、邪龍に向かっていく。

だが、邪龍の元へ行くよりも先に邪龍の魔法がザキロスに当たる。

それは、身動きをすることができなくなる魔法だった。

いや、正確に言うなら魔術だ。

この世界では、魔法と魔術は全く違うものだ。

だが、似ているため、同一視している者がたくさんいる。

魔法は素人が見てもそれとわかるものが多い。

その一方で、魔術は全く分からない。

魔法と違い、相手に気付かれないように発動することができる。

魔法陣も、詠唱も、なにも必要としないのが魔術だ。

似ている点は、魔法のように絶対的なものではなく、使用者の魔力が尽きれば使うことができなくなったり、全て魔法や魔術でできる訳ではない。

この二つは手段なのだから。

その他にも色々あるが、大まかなことはこのくらいだ。

今回、ザキロスが使われたのは、移動制限魔術と、行動制限魔術だ。

そのため、うつ伏せの状態でザキロスは動けずにいる。


「なんだ…。これは…。」


ちなみに、アンチマジックは魔術には効かない。

これが、無龍、いや、神龍の対をなす存在、邪龍の力。

邪龍は攻撃のほとんどを魔術に頼っている。

そのため、一つ一つに固有名はないが、大雑把に分別されている。

その上、魔術は魔法よりも魔力の消耗が激しい。

そのため、邪龍は元々が魔力の高い者でないとその力はおろか、自分の体内に取り込むことすら不可能だ。

つまり、ジグナスの魔力は高いということだ。

アークはそのことを知っていた。

なぜかはわからない。

誰かから聞いたことがある。

あれは、そうだ、自分の体から聞こえてきた声からだ。

戦いの最中、アークは自分の体内に眠るもの、いや、神龍に語りかける。


「いるんだろ?そこに。」

「いるさ。」


低い声が聞こえてくる。


「なぜ、黙っていた?」

「まだ伝えるには早いと思った。それに、そう言うことは自分で知った方がいいだろう。」

「なるほどな。雷龍は今どこにいる?」

「まだ生きておる。だが、この世界には雷属性の魔法がない。」

「生きてるのか!?」

「あぁ。あいつはまだ生きている。」


身体の中にいるジークフリードが驚くべきことを口にした。

邪龍が殺したと言っていた。

だが、それが嘘だとしたら、もしくは勘違いだとしたら。

アークは自分が何をするべきか、すぐに答えを出した。


「そうか。なら、雷属性の魔法があればいいのか?」

「あぁ。あればな。」

「なら力を貸せ。」

「……なぜだ?」

「お前は俺に宿った。だったら、それぐらいいだろ?」

「俺はまだお前を認めたわけじゃない。今から一つ、質問をする。」

「なんだ?」

「覚悟はあるのか?今からこの世界にない魔法を発動させるんだ。当然、それなりの代償はあるぞ。」

「覚悟ならある。」

「死ぬかもしれないとしてもか?」

「死ぬかもしれないのはいやだな。だが、衝撃には耐えてやる。俺にはまだやるべきことがあるからな。」


それを聞いたジークフリードは笑い始める。


「なぜ笑う?」

「これまで会った宿主とは全くと言っていいほど違うんだな、お前は。」

「どういう意味だ?」

「今までの宿主は死ぬのならばやらない。そう言っていたからな。そのせいで、雷龍がいなかった。」

「なるほどな。で?俺の力になってくれるのか?」

「そうだな。お前のようなやつはもうこの先、会えないだろうからな。」

「いくぞ。」

「あぁ。行くぞ、俺の宿主、いや、アレン・ドライグ!!」

「おう!!」


ジークフリードに力を今以上に貸してもらうアレン。

その結果、龍の鎧が進化する。

体全身が光り輝き、直視できないほどまでになった。

光が徐々に消えていく。

そこから姿を現したのは純白の鎧を纏い、二対の翼、尻尾、そして、肘から出ている突起物、角はないが、少しごつごつしているフルフェイスのマスク。

全体的に神々しいオーラを放出している。

その中でも一番目立っているのは、右の手の甲にある白の宝玉、左の手の甲にある黒の宝玉、右膝にある茶色の宝玉、左膝にある緑の宝玉、胸にある黄と青の宝玉、そして額にある赤の宝玉、それらを包み込むようにしている黄金に輝く枠だ。

この宝玉は神龍以外の属性を表しており、赤が火、青が水、緑が風、茶が土、黒が闇、白が光。

神龍自体は聖属性に分類されている唯一無二の存在だ。

そして、それと同時に無属性の力も併せ持つという特異な属性でもある。

アレンは、未だ驚いている七聖龍たちには目もくれず、邪龍の元に歩み寄っていく。

そのうち、立ち止まると声を張って詠唱をする。


「轟け!全てを穿つ雷光の使徒!今こそ復活せよ!!カラドボルグ!!」


空が黒い雲に覆われたかと思ったその瞬間、アレンに一つの大きな雷が落ちた。

アレンはその時に、何かが落ちてくるのを感じた。

それを握りしめ、雷を薙ぎ払うため、物を握ったままの右手で薙いだ。

物だと思っていたやつは剣だった。

雷属性を司る剣、カラドボルグ。

アレンは雷属性を創り上げた。

いや、元に戻したといった方が正しいだろう。

他の七聖龍たちは唖然としていた。

それもそうだろう。

神龍の鎧を見て、さらには雷属性までも見てしまったのだから。

アレンはカラドボルグの他にも、全ての属性を司る剣の詠唱をし始める。

それと同時にカラドボルグを地面に突き刺す。


「紅蓮の炎を纏いて、全てを焼き尽くせ!!我が力!フラガラッハ!!」


地面から吹き荒れるマグマと共に、飛び出してくるフラガラッハ。

それをアレンは掴むと、地面に突き刺し、次の詠唱に入る。


「深海より来る、全てを飲み込み、凍らす我が力!!今、その力を示せ!!クラウソラス!!」


海があるはずないところなのにも関わらず、巨大な水の塊、津波がアレンの背後からやってくる。

アレンを巻き込み、地面に叩きつけられると、水が引いていく。

そこには一本の剣が突き立てられていた。

これがフラガラッハだ。


「大地を震わす強靭な(つるぎ)。我が力とならんため、現れよ!ゲイボルグ!!」


突然地面が揺れ始め、地割れが起きる。

その時に、隆起した地面に突き立っていた剣、これがゲイボルグだ。


「大気を揺るがす神速の剣。我の力となりて、全てを薙ぎ払え!!グングニル!!」


竜巻が五本現れ、一本に纏まっていく。

そして、竜巻が消えた時、浮遊している一本の剣、これがグングニルだ。


「全てを漆黒の闇へと誘う力…。現れよ!バルムンク!!」


黒い稲妻がアレンの目の前で弾け散る。

アレンはそこに手を伸ばすと、吸い込まれるように手が入っていく。

そして、引き抜いた手の先には、闇の剣、バルムンクが握られていた。

アレンはそれを地面に突き刺す。


「全ての悪を引き裂かんため、光と共に現れよ!!デュランダル!!」


アレンの右から、光のゲートが開かれ、そこから柄が飛び出してきた。

それらは金色の鎖が巻きついていたが、アレンが触った瞬間、鎖が弾け飛ぶ。

そして、それを引き抜き、地面に突き刺す。


「全ての龍を滅ぼさんがため、我に力を!出でよ、アスカロン!!」


アレンの前に魔法陣が出てくる。

そこから柄が伸びており、右手で握りしめ、引き抜く。

そしてそれを、地面に突き刺す。

これで、アレンの周りを囲むかのように、八本の剣が突き立てられている。

アレンが右手を突き出すと、地面に魔法陣が現れた。

それを確認するや否や、詠唱を始める。


「顕現せよ!!全ての闇を引き裂く無敵の(つるぎ)!!今、八本の力を糧とし、我に力を与えよ!!聖剣!!エクスカリバー!!」


それを唱えた瞬間、八本の剣は地面から抜け、浮かび始める。

それらが円を描きながら回る。

そして、アレンに近づいていき、そのまま同化した。

いや、同化したように見えた。

光っているのでよくわからない。

段々その光が解けていく。

そこにあったのは一本の剣だった。

エクスカリバー。

全ての邪悪な闇を打ち消す最強の聖属性魔法。


「さぁ!行くぜ!!」


エクスカリバーを手に取り、邪龍に肉薄する。

邪龍、ジグナスは純粋な闇を醸成したような深い闇が具現化したような、そんな剣を両手に持ち、アレンに立ち向かう。

そう思ったのも束の間、その剣を槍のような形にすると、ザキロス、キリカ、ゲイルスに投擲する。

その時、同時に移動制限魔術を使い、動けなくしていた。

防ぐ術を無くした三人は、その槍を受けてしまい、倒れる。

幸い、それぞれがまだ息はしているようだった。

だが、龍の鎧が消え去り、倒れている彼らが再び攻撃を受ければ確実に命を失うだろう。

それだけは阻止するため、アレンはジグナスに斬りかかる。

ジグナスは剣を手にして、その斬撃を受け止める。

激しいせめぎ合いが続く。


「貴様…。仲間をよくも…。」

「弱いからやられるんだ。弱い奴が悪い。」


その台詞を聞いた瞬間、頭のどこかが切れた気がした。


「ふざけるなぁぁぁ!!」


そう叫ぶのと同時に宝玉が各色に光り輝く。

聖龍にのみ与えられた能力、オーバードライブ。

宿主の感情、その時のダメージ蓄積量、そして、エクスカリバー発動時にのみ、放出される能力だ。

ダメージ蓄積量の基準としては無傷、もしくはそれに準ずるもの。

これが基準だ。

だが、それはあまり関係ない。

あるのは感情と、エクスカリバーだ。

オーバードライブの能力は二つだ。

一つは全属性の魔法が使用可能。

もう一つは自身の力を一秒ごとに1.5倍ずつ上昇していく。

そのため、力が果てしなく強くなっていく。

一方のジグナスは、それを見て、邪龍にのみ、与えられた能力を発動する。

発動条件は、敵の力が異常に高くなったとき。

そのため、神龍がオーバードライブを使えば、邪龍固有能力、オーバーフローが発動するのだ。

オーバーフローの能力も二つあり、一つ目は敵の力を一秒ごとに0.5倍していくこと。

もう一つは敵の力をコピーする。

もちろん全てをコピーできるわけではない。

自分に害のあるもの、例えば、エクスカリバーはコピーできない。

そのため、非常にコピーできるものは限られてくるが、自分自身の攻撃の幅が広がるため、プラスにはなるけれど、マイナスにはならない。

そのことを互いに知っている。

そのため、下手に攻撃することができない。

だからと言って、攻撃しなければ何も始まらない。

両者共に前へ出ると、剣をぶつけあう。

ぶつかった瞬間、火花が散っていく。


「ジグナス、お前を倒す!!」

「私は負ける訳にはいかない!!」


両者ともに譲らぬ攻防。

空気が緊張している。

何かが触れれば切れてしまいそうな雰囲気。

アレンとジグナスはこんな空気の中で戦っている。

それは六魔獣の比ではないほどのプレッシャー、緊迫感、これがある。

今、戦っていない七聖龍たちも倒れながら、アレンにエールを送る。

声には出せないが、心の中で、アレンを信じて。

その尋常じゃない気は遠くにいるイーゼル、レイネスの元まではっきりと伝わっていた。


「この気は…。」


イーゼルが驚きながらも呟く。

だが、今ここから動くわけにも、邪龍にやられるわけにもいかない。

イーゼルはそんな無力な自分に対して、舌打ちをする。

そんなことをしても何も変わらぬと知っておきながら。


「どうした、その程度か!!」


闇の剣を持ちながら叫ぶジグナス。

それに対抗するかのように突撃していくアレン。


「こんなものじゃないさぁ!!」


二人はとっくに限界を超えていた。

七聖龍でさえも触れれば即死となってしまうほどだ。

龍の鎧を纏っていれば、命は保証できる。

だが、そうでないなら即死であろう。

そこまで強烈なオーラが出ている。

ミレウスの結界もすでに破られており、意味をなしていない。

そのため、ミレウスは七聖龍の三人を担いで岩陰に隠れた。

彼らの半径3mは致死領域だ。

ミレウスは10m離れた所にいる。

そこにいてもなお、六魔獣に匹敵する、もしくはそれ以上のオーラの力だ。

エクスカリバーと、闇の剣がぶつかり合う度に火花と電光が弾け飛ぶ。

その威力は辺り一面をまっさらにしてしまうほどの威力だった。

この力を持ってすれば、国の一つや二つくらい余裕で滅ぼせるだろう。

ミレウスの目にはそう映っていた。

アレンとジグナスは他の魔法を使わない。

使えないのだろう。

お互いに距離を取ろうとすると、もう一方がそうさせないように距離を詰めてくるのだから。

この激しい攻防は終わらないのではないかと思った。

だが、アレンの放ったエクスカリバーの一閃は闇の剣を消し去り、ジグナスの胸に傷を与えることができた。


「がぁぁぁ!!」


邪龍にとって聖剣の一撃は致命的だ。

だが、魔力が弱まるどころか強まっていく。


「ふざけるな…私が負ける…?ふざけるなぁぁぁぁ!!」


魔力が一気に跳ね上がり、闇の力がさらに醸成される。

これ以上ない闇の深さ、見るだけで恐怖を感じ、立っていられないほどだ。

息もしにくい。

そんな彼の前に彼の目を真っ直ぐに受け止め、平然と立っているアレン。

ミレウスは彼も只者ではない、改めてそう思った。


「私は…私は…負ける訳にはいかないっ!!」


異常なまでに魔力が一気に上がっていく。

尋常じゃない上がり方に誰もが驚く。

さすがのアレンも驚きを隠せていない。

だが、アレンはすぐに気持ちを奮い立たせ、自らも上げていく。

身体の奥底にある魔力を体の表面に放出していく。

ジグナスは我を忘れているかのように狂ったまま剣を振りまくる。

アレンはそれを避けながら下がっていく。

一歩、また一歩と下がっていく。

そして、十分に魔力が溜まったのを自分で感じると、エクスカリバーを構え、迎え撃つ。

剣を受け、それを流し、斬り付ける。

だが、それを防がれ、押し返される。


「ぐっ…。」


とてつもない力がアレンを襲う。

アレンはジグナスが獣のように吠えるのを聞き、苦しんでいるのを感じ取った。

邪龍と契約、もしくは体内に取り込んだ者は邪龍に食われる。

その後に残るのは、感情のない人形のような人間か、狂気に身を任せて自分自身さえも死に至らしめるような人間になるか、もしくは死ぬか。

この三つのうちのどれか、とジークフリードが言っていた。

もしそうなら、ゲイルスのためにも生きて返さなければならない。

だから。


「覚悟を決めたのか?相棒。」


不意に自分の体から声が聞こえた。

ジークフリードだ。

アレンはその問いに答える。


「あぁ。ジグナスを助ける。」

「ほう?何でだ?」

「理由は簡単さ。俺の目が黒いうちは俺の前で誰も殺させない。死なせない。」

「そうか。やっぱりお前は面白いよ。」


そう言って笑うジークフリード。

アレンは何が面白いのか分からなかったが、深く突っ込まないようにした。


「とりあえず、龍の鎧を解きたいが…。できるか?」

「誰に言ってるんだ?」

「そうだったな。」

「そう言うことだ。」


アレンは何をやるべきか、何も言われなくとも分かった。

全てをリセットしてしまえばいい。

神龍にはあった。

たった一つだけ。

だが、そのためには魔力が必要だ。

アレンは魔力を溜めていく。

その時も、ジグナスの狂ったような攻撃が執拗に続く。

狂気と化したジグナスは、何もかも破壊しつくすような感じだった。

アレンはそんな彼を見てすぐに助けたくなった。


「あ゛ぁぁぁぁぁぁ!!!」


ジグナスは苦しそうに咆哮する。

それを見て、急ぐアレン。

魔力が溜まる。

アレンはジグナスから一気に距離を取り、エクスカリバーを地面に突き刺す。

そして。


「いくぞ…。ストライクノヴァ!!」


神龍の龍魔法、ストライクノヴァ。

アレンを中心として、魔力が放出されていく。

全ての魔法がキャンセルされ、あるべき姿へと変わっていく。

それはジグナスも同様だった。

ジグナスから邪龍、ディアボロスが離れていく。

ディアボロスはアレンを一瞥すると、逃げていこうとする。

アレンはそれを見て、エクスカリバーをディアボロスに向かって投擲する。

それは、背中に突き刺さり、悲鳴と共に地面に落ちる。


「これで終わりか?」


そう思い、呟いた瞬間、膨大な魔力がディアボロスの落ちた方向から感じられた。

嫌な感じがする。


「まさか…龍魔法?」


驚きに声を上げるアレン。

ディアボロスの落ちた方向を見ると、確かにそんな感じのするものが見えた。


「まずい!!」


アレンは慌てて魔力を溜める。

だが、少し遅かった。


「フォビドゥンカタストロフ!!」


邪龍の龍魔法、フォビドゥンカタストロフ。

全てを破壊しつくし、塵と化す破壊の魔法。

神龍の龍魔法は再生でもあり、分解でもあり、破壊でもある。

そのため、宿主の思いによって微妙に異なる。

だが、邪龍の場合、感情などはまったく関係ない。

ただ全てを破壊する。

それだけだ。

この龍魔法がディアボロスを中心に広がっていく。

アレンも再び龍魔法を使う。


「ストライクノヴァ!!」


反発しあう二つの対をなす魔法。

だが、押しているのはアレンだった。


「いっけぇぇぇぇ!!」


ストライクノヴァはディアボロスを包み込み、消滅させた。

それと同時に邪龍を封印していた門が破壊される。


「勝った…。」


アレンは自らの掌を見て、ようやく自覚する。

その瞬間、力が抜けたのか地面に座り込んだ。

ストライクノヴァを使ったおかげで怪我が治った七聖龍の三人とミレウスは、アレンのもとへ駆け寄っていく。

彼らを見て、アレンは立ち上がり、手を上に高々と上げ、拳を作る。

そして、喜びの叫びをあげた。


こうして長かった六魔獣と邪龍との闘いにピリオドが打たれた。


***************************************


邪龍との闘いから一ヵ月後のスヴァローグ王国。

ここでは一つの戦いが始まっていた。

アレンをかけての勝負だ。

勝負の仕方は簡単。

真剣勝負だ。

そんなことよりも、この世界に新たなる国家ができた。

雷属性の国、フェントダリス王国ができた。

あれから、生まれてくる赤ちゃんにたびたび雷属性の力を持った子が入ってくる。

そのため、その親と共に雷属性の王国へと移動させた結果、食糧不足も改善された。

いいこと尽くしだ。

そんな中、カリンとキリカは未だにバトルしているのを見て、アレンは自分自身にも平穏が欲しいと、そう思っていた。


さて、その後、カリンが勝ったのは言うまでもない。


****************************************


アレンは未だにスヴァローグ王国に居候している。

そして、その隣にはカリンがいた。


「お疲れ様。」

「あぁ。」

「本当によかった。」

「死ぬわけないだろ?」


カリンはそんな彼に抱きつき、胸に秘めた思いを打ち明ける。

この時、まだキリカとのバトル中ではあったが、カリンはお構いなしで打ち明ける。


「私…あなたのことが好き…。いつも誰かのために、戦ってくれる。そんな姿がかっこいいし、自分の力にもおぼれないところがいい。それに…私のことを守ってくれたから。」


それを陰からこっそり聞いていたカルロスはにやりと笑った。

何か、いたずらを思いついた子供のような顔をしていた。

カリンは顔を真っ赤にしてアレンを見つめる。

アレンの答えはもう決まっていた。


「ありがとう。俺はお前といると心が落ち着く。だから。」


アレンは強くカリンを抱きしめる。

二人はしばらくそのまま動かなかった。

その結果、勝負はカリンの勝ちとなり、キリカは手を出さなくなった。

とはいえ、二番目でもいいから、と毎回会う度に言われ、交際を求められているが、カリンがキリカに見せつけるようにくっついてくるので、キリカとカリンは未だに犬猿の仲だ。


その後、カルロスは次期国王にアレンを推薦し、満場一致で国民、政治家に賛成され、スヴァローク王国国王となった。

カリンと婚約したものの、姓を改めず、アレンは一生を閉ざすまで、アレン・ドライグ、そう名乗り続けたという。

                                      完


最終話です。

今まで読んでくれた皆さんありがとうございました。

最後まで駄文でしたが、読んでくれた方がいてくれたのでここまで来れました。

終わり方が変かとは思いますが、評価してくれると嬉しいです。


それではまた別の作品で会いましょう。


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