第一話 無の誕生
二作品連載にしてしまったので、面白いのかわかりませんが読んでくれると嬉しいです。
一応2回OVL大賞応募作ということにしています。
この世界、フェイルドではある言い伝えがあった。
七つの属性を司る伝説の龍がいるといわれている。
その龍は人間に宿り、力を与えるのだという。
ただし条件がある。
龍が司る属性と、その人が生まれながらに持っている属性が合わなければならず、その人の魔力が高くなければならない。
ちなみにこの世界では、魔法というものが存在する。
その属性は七種類ある。
火、水と氷、風、土、闇、光、無。
火属性の特徴としては、この属性を持つ者はほとんどが剣などの魔法を使わない肉体派だ。
ただし、中には魔法と対人格闘術を混合に使ってくる者もいる。
長所としては、接近戦に持ち込まれても、魔法を使っての遠距離だろうと無類の強さを発揮する。
だが、短所はすぐに切れやすいところだ。
むきになって突っ込んでいってしまう。
紋章の色は赤。
そんな火属性の龍は、ボルケノス。
次に、水属性の特徴は火属性とは違い、全てを魔法に頼り切っている。
その魔法の種類は一番多彩で、近距離、中距離、遠距離に対応できる。
水を主に使うが、人によっては氷も使う者もいる。
長所はいつも冷静に状況を判断でき、その時に応じて魔法を自由自在に操れること。
短所は反魔法をされると戦闘能力のないただの人間になってしまう。
紋章の色は青。
そんな水属性の龍は、ブリューナク。
次に風属性の特徴としては、全体的に身軽ですばやい攻撃や、空からの攻撃と合わせて魔法を使うことが得意だ。
風を操ることができ、広範囲を攻撃することができる。
長所は敵を翻弄して、いつ魔法を発動させるのかを予測させることができないこと。
短所としては打たれ弱いこと。
一撃でも攻撃が当たると敵を翻弄することができずに、倒されること。
紋章の色は緑。
そんな風属性の龍は、ウィンドレイク。
次に土属性。
この属性はもともと体が丈夫で防御力が高い。
魔法の種類は少ないが、防御系魔法が多い。
長所はどんな攻撃でも一撃で倒されないこと。
短所は素早い攻撃や、遠距離攻撃に弱い。
紋章の色は茶。
そんな土属性の龍は、グラビトン。
次に闇属性の特徴としては、敵を異常状態にしたり、敵の魔法を一時的に封じたりと細かい攻撃をする。
だが、闇の恐ろしいのはそれではなく、相手を動けなくさせ、攻撃力の高い魔法で一撃で仕留めること。
長所は敵を倒しやすいこと。
短所は意思が強い奴には動けなくするのは無理なこと。
紋章の色は黒。
そんな闇属性の龍は、ファブニール。
次に光属性の特徴は、味方を回復させたりするだけでなく、全距離に対応できる魔法の多彩さが武器。
反魔法禁止もあり、サポートもできる。
長所はどんな局面でも戦えるところ。
短所は魔法に対する攻撃や防御はできるが、物理攻撃に弱い。
紋章の色は黄。
そんな光属性の龍は、アヴァロン。
最後に無属性の特徴としては、この属性は世界で一人しかいないとても稀な属性。
その能力は全魔法を使えなくさせ、肉弾戦に持ち込む。
もしくは相手の使おうとした魔法を吸い取り、自分が使う。
長所は全魔法に効果的で相手は無属性のことをあまり知らないこと。
短所は肉弾戦に持ち込んだ時に、対人格闘ができないと意味がなくなること。
紋章はなし。
そんな無属性の龍は、ジークフリード。
それぞれの説明のところにあった紋章とは、体のどこかに描かれている魔法陣のような形をしているものだ。
これは生まれた頃からあるが親からの遺伝というわけではない。
また、龍の力を持つ者の紋章の中心には龍の頭が描かれている。
龍の頭は生まれたときからついていたり、後からつくこともある。
そしてこの世界、フェイルドには六つの国によって統制がなされていた。
それぞれの国は専門の属性がある。
後継者は必ずその専門の属性にしか生まれない。
火属性が専門の国、スヴァローグ王国。
水属性が専門の国、エーギル王国。
土属性が専門の国、ガイア王国。
風属性が専門の国、レイノルド王国。
光属性が専門の国、ヘイムダル王国。
闇属性が専門の国、チェルトボーグ王国。
この六つがこの世界を統治、統制している国だ。
さて、上でも説明したがこの世界には魔法が様々ある。
大きく分類すると上記の七属性となるが、さらに細かく説明するならば、基本魔法、初級魔法、中級魔法、上級魔法、最上級魔法、龍魔法の六つだ。
基本魔法は戦闘向けでないため、一般の家庭で使われる程度だ。
このクラスは魔法力が弱くてもできるため、この世界の全員ができる。
初級魔法は若干戦闘向けだが、他のクラスには威力が劣る。
とはいえ、油断をすればやられるものでもある。
中級魔法は完全に戦闘向けの魔法だ。
この世界の過半数ぐらいの人間が使える魔法だ。
使う者によって威力は違うが。
上級魔法は戦闘向けの魔法でその威力は絶大だ。
相手によるが一撃で倒せるほどだ。
最上級魔法は使える者が非常に限られている魔法だ。
ほとんどの敵を一撃で倒せる。
龍魔法は龍の力を持つ者しか使うことができないものだ。
その威力は計り知れないものがある。
そんな世界で龍の頭が描かれた紋章が約130年ぶりにそろった。
それは新たなる敵との闘いの幕開けだった…。
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今から約130年前、龍に選ばれし七人がそろったとき、上空から突如漆黒の龍が舞い降りてきた。
その禍々しき龍は七人に攻撃を始めた。
七人は龍の力を使い死闘の果てに封印することに成功した。
だが再び七属性の龍が現れしとき、邪龍は目覚めるであろう。
この話は何回聞いただろう。
昔、何度も今は亡き父と母に聞かされていた。
なぜ今思い出したのか分からない。
空を仰向けで寝ていながら見ていた少年――アレン・ドライグは少し居心地の悪いような顔をしていたが、頭を振り、必死にその顔を隠そうとしていた。
だが、一度思い出したものはなかなか消えなかった。
結局、両親が生きていたころを思い出してしまった。
今から18年前アレンは生まれた。
だが、生まれたころからあるとされている紋章が体のどこにもなかった。
それは全人口に対して一人しかいないといわれている無属性を指していた。
アレンの属性が無属性と知った時、両親は戸惑った。
だが、少しずつ慣れていた矢先のことだ。
アレンを狙ってフェイルドを分割する六つの王国がやってきた。
無属性は魔法が効かず、さらに吸収できる能力を持つため、どの王国ものどから手が出るほど欲しいのだ。
そう、世界を自分のものにするために。
両親はまだ赤ん坊だったアレンと共に逃げた。
見つかるたびに逃げ、アレンが四歳になった時、両親は護身術を教えた。
だが、逃げるたびに追手はさらに増え、アレンが捕まった。
その時に父がアレンを助け、王国の追手と戦った。
父は赤い石が先端に付いているネックレスをアレンに投げ渡し、死闘の末、命を落とした。
アレン達は悲しむことができなかった。
そして再び見つかった時、母がアレンを守る犠牲となった。
その時に母から渡された物は黄色の石がはまっている指輪をつけて走った。
その後、アレンは逃げ延び、今を暮らしている。
両親からもらった名前を変えて。
今はアークと名乗っている。
アークは龍の力を宿している。
普通、紋章の中に龍の頭が描かれているが、アークの場合は右の二の腕の部分全体にかけ龍の姿が描かれていた。
それを隠すため、腕に包帯を巻き、その上から服を着ている。
そのおかげなのか、はたまた名前を変えたためかはわからないが、最近では追手が来なくなった。
今はスヴァローグ王国の城下町の辺境にある山の中で過ごしている。
「…食事にしよう。」
アレンは立ち上がると、森の中に入っていく。
その森の中には魔物がたくさんいる。
普通の人は入らない場所だ。
だがその魔物たちは市場では高額で取引されている。
そのため、魔物を狩るハンターが多くなったのだが、実力不足で逃げてきたり、食われたりしている。
アークもハンターの一人だ。
アークの都合上、そのほうがいいからだ。
今回の獲物はどれにしようか思っていた時、水辺にユニコーンがいた。
ユニコーンは薬として重宝されており、そのため価値も高い。
金貨にして十枚ほどだろうか。
大体一般の仕事をしている人の月収が銀貨六百枚程度だというから価値の高さが分かる。
この世界のお金は金貨、銀貨の二種類に分類され、年によって変わるが、金貨一枚に対して銀貨約三千枚相当となる。
つまり金貨十枚は銀貨にして約三万枚。
今の物価からすると一般の人が生活していく中で約五年は働かなくても暮らしていける。
普通のハンターならばお金目当てに討伐しようとするだろう。
しかしアークはお金はどうでもよかった。
ユニコーンは元々生息数が少なく、人々が乱獲したら絶滅する恐れがある魔物だった。
いなくなっては生態系に多大な影響を及ぼすと考え、狩ることをやめた。
そこから数分歩いて行くと、ヘルキャットの群れがいた。
ヘルキャットは常に群れで行動し、狩ろうとすると連携攻撃を仕掛けてくる。
しかし、食肉としては栄養豊富なので市場では一般人からは贅沢物とされている。
アークはヘルキャットの群れを見た。
数にして大体二十体ぐらい。
これぐらいならばいけるだろう。
アークは静かにヘルキャットの群れに近づきタイミングを計り、走る。
ヘルキャットたちは奇襲に会うような形で驚いていたが、徐々に落ち着き、アークと向き合ったが、そのアークの左手には一匹のヘルキャットが捕まっていた。
そのヘルキャットは絶命していた。
アークは持っているヘルキャットを置くと、群れのほうへ、走っていく。
ヘルキャットたちは前後左右に分かれ、鋭い牙と、鉤爪で一斉に攻撃してきた。
アークは一匹に狙いを定め、ヘルキャットの弱点である後ろ脚の付け根に向け、鋭い蹴りを放った。
蹴られたヘルキャットは倒れ、ほかのヘルキャットたちの攻撃はすべてかわされた。
倒れたヘルキャットをアークは拾い、その場から走って逃げて行った。
「とりあえず二匹。」
そう呟きながら走っていると前からフレイムボアが走ってきた。
フレイムボアは体長2mもある巨体な体と鼻から噴き出す炎が武器の魔物だ。
それの様子がおかしい。
何かに脅えているような感じだ。
フレイムボアはアークに気づいていたが、そのまま逃げて行った。
「おかしいな…。」
フレイムボアはどんな敵だろうと突っ込んでいくはずだが、この逃げようはただならない。
そう思っていると、フレイムボアが走ってきた方向から人間の背丈ほどの頭に角の生えた鬼が数匹、2m以上ある背丈の鬼の親玉のようなやつが一匹いた。
ゴブリンと、オーガだ。
彼らは人間ほどの知恵は持たないが、それでもほかの魔物よりは知恵が高く、さらに運動神経も高い。
そのため、魔物からも人間からも恐れられている。
アークは身を潜めながら彼らの様子をうかがっていた。
だが、手に持っていたヘルキャットの臭いに気づいたオーガが近づいてきた。
アークは覚悟を決め、オーガの前に立った。
好戦的な彼らに見つかったら戦うしかない。
アークはヘルキャットを下に置き、オーガ、ゴブリンの前に対峙した。
彼らは連携攻撃はしない。
それを知っていたアークは一匹一匹に神経をとがらせて注意深く観察した。
やがてゴブリンが動き出した。
それにつられるかのように周りのゴブリンも襲ってくる。
アークは各々に襲ってくるゴブリンの攻撃を見切り、反撃をする。
時に蹴り、殴り、投げ、相討ちをさせた。
ゴブリンは基本的に手に武器を持っている。
その攻撃をよけると大抵ほかのゴブリンにあたり、相討ちをしてくれる。
アークはその方法を用いて次々とゴブリンを倒していく。
「さぁ、最後に残ったのはお前だけだぞ?木偶の坊。」
オーガに向かって右の人差し指で挑発しながらアークは言い放った。
オーガは自分の両拳を思いきり合わせ、そのまま地面に右手を振りおろした。
それは土属性の中級魔法、ロックピラー。
その名の通り岩の柱だ。
敵がいるところに岩の柱を出し、敵を突き刺したり、真上へ飛ばしたりする技だ。
だが――
「アンチマジック!!」
アークが右手を突き出しながらそう言った瞬間、魔法が発動しなくなった。
困惑しているオーガに向け、アークは近づき、そのまま人間でいう鳩尾に肘を入れた。
巨体なオーガの体は沈み、びくともしなかった。
「甘いな。」
アークはオーガの角を腰にさしていた刀で切り取った。
オーガの角は丈夫で様々な局面で使えるからだ。
アークは切り取った後、街へと山を抜けて行った。
二作品連載なんて生意気かもしれませんがよろしくお願いします。
感想があればぜひ書いてください。
参考にします。




