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セイバーズ  作者: 六花
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第一章 早朝の迷い

コンピューター、インターネット、電子機器、電気を使用する物はこの世の中に山ほどある。

普段我々が何気なく使用しているもの。

生活を便利にしてくれるもの。

電気を使用することを覚えた人類はそれを最大限活用し、自分達の生活に取り入れてきた。

大昔、今から約300万年前。

地上に現れた人類は狩りをし、果実をとり、群れを作って生活していた。

それが大昔の人類の暮らし方。

人類の生きる術。

そして現在、2050年。

買い物はネット通販、移動は電気自動車、友人との交流はネット上で。

非常に便利な世の中である。

それが現在の人類の暮らし方。

人類の生きる術。

少年は眠りから覚めた。

体つきはひ弱で肌は色白。

顔は高い鼻とすっと一本線の口があり、目は寝起きでもしっかりと開いている。

水沢雅樹。

エリア5東中高学校に通う中学3年生。

現在雅樹が住んでいる所は日本の中では区分型1900地域の中の第500地域に分類され、その中の東地区に雅樹は暮らしていた。

この世界には区分型と散乱型があり、区分型の方は全世界の約7割をしめる。

このような地域の区分の仕方の目的は区別をしっかりすることによって移動の不便さを解消することにあるらしい。

なお、この世界の世界共通語は日本語となっており言葉の表現の自由さ、並びに全体的な学力の向上などの効果が期待されている。

故に日本語は世界共通語となった。

全世界同意の上での決定らしいが、全世界の人々が日本語を話せるようになる学習体制をとることに関しては、雅樹は少し強引なのではないかと考えていた。

さらに、国ごとに違いはあるものの日本は外国人の移住を広く受け入れていた。

そのため、雅樹の学校は外国人と日本人の人数の値が約5対5である。

全員日本語は話せるためコミュニケーションの面では不便はない。

いつからこのような体制になったかはよくわからないが、祖母に尋ねたところ昔はもっと国それぞれの文化が多種多様で今は管理が行き届いている管理的政府体制の見本だと言われているアメリカは昔は自由の国と呼ばれ、色々な国から移民が来ていたという。

祖母の話を聴いただけでも今と昔では世の中の風貌がかなり違っていたことは容易に想像できた。

雅樹の父と母は雅樹が幼いころに他界した。

二人とも科学者で実験中の事故による死だったと聞かされている。

その後は祖母に引き取られたが雅樹が中学3年生になる直前に心臓麻痺で他界。

祖母の死は雅樹にとって大変なショックではあったものの、それと同時にこんなに科学が進歩しているのに医療はなぜ進歩が見られないんだという怒りの気持ちも少しながらにあった。

現在は一人暮らしだが、国が定めた保護者及び家族のいない高校3年生以下の子供には国から生活費が支給されるという制度により生活に困ることはなかった。

学校の友人らには自由でいいよなあとかなんでもできるだろ?といったような声が飛んでくるが、表向きには明るく肯定するものの、内心彼らは夜一人で食べる夕食がどんなにまずいか知っているのだろうか?という気持ちやただいまと言って返事が返ってこない時の虚しさがどれほどのものか知っているのだろうか?という気持ちでいっぱいだった。

高校に入ったらさっさと相手を見つけて結婚したいと思っていた。

昔は男性が18歳、女性が16歳で結婚の自由が許されたそうだが、現在は男性も女性も16歳統一であった。

そして、今雅樹には決めなくてはならないことがひとつあった。

ふと、目の端に一枚のプリントが映る。

「セイバーズか・・・」

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