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アンアン目覚まし -2-
「あっ、あん♡ あっ、あ、リト様ぁ♡ ダメ♡」
——上下に動き、ベッドでギシギシと音を立てて喘ぐイルフ。
ドゴオオォォォォォォォォォォン。
ほぼ同時に右と左の壁が圧倒的火力で破壊される。
「『|世界を業火に晒す神の炎よ《フローガ・セオウタナトス》。
|今ここに終焉を齎す王の炎よ《キングスフレイム》。
|集え、我が魔法の神髄よ《マゼヴォ・オウシア》。
此処は炭と化し、世界は灰色に変わる——』
「??????????」
左には世界最強の魔法使い。
「其れは無限の斬を以て決着とする。——最終奥義『斬切ノ無限終無・剣』——」
「??????????」
右には世界最強の剣士。
ボゴオオォォォォォォォォォォン。
さらに左の壁、別の場所が破壊される。
「『精霊王』、『精霊神』。皆、壊していいよ」
『|------------《畏まりました》、--------』
『----、----、----、----』
遅れて、世界最強の召喚魔法士。
これから滅びを迎える世界が想像できた僕は。
「・。・」
そんな顔をしていた。