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人智帝国ブリテン -2-


「隙が無いですね全く――いたっ」


 そう言いながら俺の膝に触れようとしたイルフの手をセシアが叩く。


「……」

「……」

「……」

「……」


 そう、いつもこんな感じで爆破になるのだ。


「はい、終わり! 皆触るの禁止だから!」


「えぇ~~っ! おいくらでお触り可能ですか?」


「オプションとかじゃないから!」


 そんな冗談を言い合って数分、リーボが足を止めた。


「ほら、この宿でいいんだよな? 着いたぜ!」


 僕達は人運びリーボから降りて宿を確認する。


 宿は至って普通の宿。泊まるには十分だ。


「おい、あれって……」

「あぁ、だよな」


「——っ」


 僕は慌てて目の上に手を持ってきて下を向く。


 さっきの観衆が生命国宝の皆を一目見ようと着いてきていたみたいだ。


「入ろう、リト」


 セシアに背中を押されて宿へ入る。


 僕は顔を見られるのは構わないけど、おそらく目を見たらスキルが発動してしまう。それだけはどうしても嫌だ。


「受付は女の人?」


「ええ、女性です。部屋番号は決まっているようなので、お部屋まで私が支えますよ」


 リンが受付の人と話しているようだ。


 視界が狭い僕の腰に左側から手を回し、体を密着させてくる。


「……っ」


 それに対抗するようにセシアが僕の腰に右側から手を回して密着。


 ミーシャは僕の背中に普通に抱き着いた。


「ちょっ、歩きにくいから! 離れて! 離れてーー!!」


 そんなこんなで二階の二〇二号室に向かうまでに七分かかった。

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