エピローグ -2-
「何より、生命国宝様方に土下座までされては受け入れないわけにはいかないさ」
王の気品を忘れ、ガッハッハと高らかに笑うアシュテルゼン国王。
それはリトに遺族の住所が記されている書類を渡した後のこと。アシュテルゼン国王と面会したセシア達は頭を床につけ、懇願した。
内容は簡単だった。"公開処刑にならないようにしてほしい"という事情の斟酌。
その願いを汲み取るかどうか悩んでいたが、今となっては過ぎた話。何より、処刑云々でさえ話の核心ではない。
「どうなさるのですか」
若干の寂しさを感じさせる声色。アシュテルゼン国王は小さく息を吐いて、答えることにした。
「国王を退位する。民を裏切る国王など、相応しくないからな」
「……そうですか」
それが人智帝国ブリテンに報知されるのは数日後の話だ。それを知る者は、現状この二人しかいない。
そして、もう一つ。二人しか知り得ないことがある。
「彼女は今頃、リーボに乗ってどこかへ向かっているよ。償い切るには難しい罪を抱えながら、人の役に立とうという旅に、ね」
「…………そうですか」
一方、同時刻。
人智帝国ブリテンから数キロメートル程離れた草原地帯にある道に、ある人を乗せた人運びリーボは歩く。
ある人とは——癖っ毛でボサボサな髪をツインテールにして、特徴的な髪色。左半分が白く、右半分が黒い。
目は赤く、一見不気味そうに見えてしまうだろう。しかし、そう思わせないほど優しい瞳をしていて、小窓から外を見上げる女性は穏やかな表情を浮かべる。
「一から、前を向いて。今度は、人を救う為に」
女性は黒い眼帯を左目につけ、そう心に誓って。
——彼女は、新たな人生を歩き出す。
『惚れさせスキル使い、求愛してくる美少女達が全員チート級だった。~戦わずに世界最強~』
第一章、完結。
初めまして、紗斗です。
まず、ここまで読んで下さり、ありがとうございました。
初投稿日、三月三〇日。総文字数一二六五八二文字(12,6582)。
約一か月で完結しました。これも皆さんの日頃からの応援やPV、レビューなどが力となり、継続することができました。
本当に、ありがとうございます。
この作品はプロットなど書かず、"とりあえず書いてみよう"から始まった物語です。最初はリト、セシア、リン、イルフ、ミーシャの人物像しか考えておらず、どういう物語にするかなども考えていませんでした。
今回は同じスキルに悩むユザミと出会ったことで、スキルという未知の存在と逃げずに向き合い、生きていく決心を抱く物語でした。
人智帝国ブリテンという一つの舞台で事を完結させ、これからリト達は、さらに多くのスキル保有者と出会い、成長していきます。
多くの国を巡り、スキルの意味を知り、また大きい壁に立ち向かわなければならない日が来ます。その時に彼らがどんな選択をするのか——楽しみですね。
と、私も考えています。次の舞台と、さらにその次の舞台もどうするかなど、ある程度は決まっています。
そして、ラストもほとんど決まっています。一つの章を書いている間に、より設定を考えることができました。
なのですが、申し訳ない報告が一つ。
惚れスキルは、ここで《《一旦》》完結となります。
理由は一つ。小説賞などの公募では文字数規定があり、これ以上書くと規定内では応募できない可能性が高いからです。
一旦ここまでを公募で送る内容として、ここから先は送らないけど書いていくということも可能です。そのモチベもありますし、設定やプロットもあります。
が、書籍化やコミカライズ、アニメ化を目指している身としては、十万程度の小説を書き続けることが最善なのかなと感じています。
かといって全く触らないということはありません。読んで下さっている方々が楽しみにしてくださっていれば、それが私達作家(と言っていいのだろうか?)が書く理由になります。
PVや☆数などでしか判断が難しいものですが、もし応援コメントで「〇〇のショートストーリーを読みたい!」「〇〇のその後を読みたい!」「リトと〇〇の寝泊まり当番をもう一つ読みたい!」などがあれば、また書きたいなと思います(個人的にも書きたい気持ち)。
なので、そういったお声や作品の評価など、辛口でももちろん構いません。残して頂けると、確実に私の執筆力向上やモチベになります。
私は読者様と交流したい派で、応援を押してくれたり、コメントを残してくれる人だけをフォローしていて、覗きに行くといったことをしています。もちろん何度もコメントを書きにいっていますし、交流を大切にしています。
もし良ければ、気兼ねなくお声かけください。あとがきでは堅苦しくなってしまっていますが、今は無き「第100話特殊エピソード」を知っている古参の方は私がどんな人間か分かっているかと思います笑
そんなこんなで、1300文字になってしまいました。ここで、【惚れスキル】のあとがきは終わりとさせて頂きます。
本当に、ここまで読ん「ちょっと、まだ終わらないの?」
「り、リン! ダメだよ! 今、あとがきだから!」
「出て行ってしまったのなら仕方ないんじゃないですか? せっかくですし、私達も出ましょう」
「ミーシャも出る」
「な、なら私も……」
「あっ、ちょっ、皆! ……もう」
「だってあたし達が喋れるのこれで最後かもしれないのよ?」
「じゃあ一つ暴露してもいいですか?」
「気になる」
「リンさんはリト様との寝泊まり当番の時、リト様が見ていないことをいいことにバスタオルを脱い——」
「きゃあああぁぁああああ!?!?!? こ、殺す! 殺してやる!」
「リトは知ってたのか?」
「あ、いや……本編では書かれてなかったけど、目を瞑ってる間になんとなく感じてたかな。後、目を開けた後に僕の足元がちょっと濡れてたから。これ、実は書こうとしてやめたって作者が」
「ド変態」
「み、ミーシャ……それはリンに言わないようにね」
「ふふふ、私の防壁魔法はそんな簡単には貫けませんよ」
「キイイイィィ!!」
「リン! イルフ! そろそろ終わりにするから集まってだって!」
「今思えば、私とミーシャがまともに思えるな」
「ミーシャはリトと【ピーー】したい」
「……やっぱり私だけがまともだ」
「そういえばそのピーーって効果音のやつ、いつもなんて言ってるのよ」
「それはもうセッ【ピーー】……あら」
「……セ【ピーー】」
「はい、いいから。ほら、皆! 前向いて! せーの!」
「「「「「ここまでご拝読下さり、ありがとうございました!!」」」」」
ドガァァァァァァン。
「なんで最後に爆発させるの!? こ、これじゃ締まりが悪」
・。・!




