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最後の約束 -2-
「——————」
王城の前は広々とした空間が広がっている。何一つ視界を遮るものはなく、見上げるほど大きい王城が聳え立つ。
その手前には武装した大勢の兵士が横に並んでいる。その中央、人智帝国ブリテンの現国王アシュテルゼン・リ・ブリテンの元に、リトの求めていた姿はあった。
「ユザミ……」
手には木製の手枷が嵌められている。抵抗する素振りは見せず、それを受け入れているのは手に取るように分かった。
左目を開いているのに、恐怖に怯えている様子は無い。無表情だが、どこか吹っ切れているようにも見える。
並んでいた一人の兵士がユザミに駆け寄ると、手枷が外された。
リトとユザミは正対する。そして、二人は歩き出した。
「——」
「——」
互いの声が聞こえる距離で二人は立ち止まる。
——最後の問答が、今、始まる。




