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世界最強(?)



 彼女達の伝説はあまりにも有名だった。



 世界で最も権威のある神聖ヴィロナス王国の伝説名誉騎士——セシア・テレスリア。


 彼女は世界最強の剣士と呼ばれ、率いた軍は無敗。


 弱冠二十歳で一つの軍を統括するセシアは敵国であった三国を陥落させ、ヴィロナス王国の権威を最も高めた伝説の人物。


「私は王国に仕える騎士。この身は王国の為にあり、脅かす者がいれば——斬るまで」




 剣と対を成す魔法国家マギアの天才魔法使い——リン・フィセンシュリオル。


 数百万といる魔法使いの中でも二人しか存在しない最高位である大魔法士シェトラの一人。


 彼女の魔法は、未だ底が知れない。


「もうあたしは魔法の域になんていないの。魔法の研究は勝手にやって頂戴」



 神秘と幻想の集う妖精エルフの島——妖精ノ楽園(ティル・ナ・ノーグ)


 透明の羽や長い耳、超越的な美しさを秘める種族・妖精エルフ。そんな中でも妖精エルフが主に使う治癒魔法を極め、蘇生リヴァイバルを習得した唯一の少女——イルフ・アーシェスリア。


 彼女のおかげで救われた命は万は下らない。


「私は強くなりたいわけじゃありません。ただ癒されてくれれば、それでいいのです」



 世界で認められた特級指定魔法である召喚魔法を極め、総勢五千の精霊召喚魔法を使用することができる数の少ない召喚魔法士——ミーシャ・ペトラ。


 その精霊召喚魔法によっては万の軍と対等と言われるほどの実力を持ち、同時召喚も容易い彼女の存在を世界が知るのは早かった。


「やってみたら、できただけ。ミーシャは、人の命なんてどうでもいいの」



 そんな生命国宝と謳われる彼女達より、重要視される男がいた。


「まさか……こんなことになるなんて……」


 この男が優れているのは——



 ——剣?  否。

 ——魔法? 否。

 ——武術? 否。



 とりわけ目立たず、弱気な彼が持っていたのは——


 ——世界でさえ存在していることしか特定できていない希少スキルの一つ、恋慕《惚れさせ》スキルだった。



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