ぽんぽぽぽん!【WEB】
ぽんぽぽぽん!
「おいポンポ!」
「何だよポンポポ!」
「もうすぐ、雪が来るからよ」
「降り積もった夜に、バケバケして町に繰り出さないか?」
「お兄ちゃん達ち、また悪巧みしてるの?」
「ば〜か、ポポポ悪巧みじゃ無い! 御馳走に有りつく、話しをしてたんだ!」
「ポンポポ! おいらも壱口乗るよ!」
「ポポンポ起きて来たのかよ!」
「そんな話し聞いたら、おいらのセンサーに、ピピピピピピッだぜ!」
「面倒臭せ〜なあ……もっと離れた所で、話せば良かったよ!」
「何何何お兄ちゃん達ち集まって? 何してるの?」
「ポポンポが騒ぐから、ポポンまで起きちまったよ、全く!」
「僕もいるよ!」
「ポコポンもかよ?」
「分かったよ! ちゃんと決まったら、皆んなで行こう町へ! 解散!」
そお〜っとそっと、其の日の夜は暮れてゆきました。
「おい! ポコポンこんな夜更けに何してんた!」
「にいちゃん! お星様に願ってるんだ!」
「星に願ったって、何にもなりゃしないよ!」
「このホウバな葉っぱが、魔法葉の葉っぱになりますのうにってさ!」
「ふん! そうかそうか……あんまり遅くなんないようにな……ポコポン!」
「うん! そうする! 今日は、お星様が何時もより、い〜っぱいあるよ! お兄ちゃん!」
「本当だな! ありがとな、ポコポン! 久しぶりに星をみたな……こんなに、綺麗何だな」
「はい、お兄ちゃんも此れ持って!」
「ああ……今度ほうき星が来たら、町に行くからな! 大事にしてくれよ! その葉っぱ、バケバケするのにいるんだからな!」
「わかってるって! お兄ちゃん!」
大きくて長い尾を引く、ほうき星が天空に見えだした頃の事でした。
町中に、イルミネーション煌めく、深深と雪の降り積もった。そんな或る日の夜。
「お〜し、今日いくぞ〜!」
「ボンポポ兄さん、こんな大雪の夜更けにどこ行くんだよ!」
「町だよ! 決まってんだろ!」
「みんな、呼んでくるよ!」
「ポコポン! ホウバの葉っぱ持ってきてくれ!」
「うん! わかったよ!」
「お〜し! みんな整列しろ! ホウバの精霊にお願いにいくぞ!」
「お〜っ!」
六匹の狸の兄弟が、足跡を残し森の奥へとわいわいガヤガヤ消えてゆきましたそうな。
魔法葉の葉っぱは、手に入れたのでしょうか?
町には行、けたのでしょうか?
瞬くお星様と、ほうき星は知っいるんですよ!
だってお空から、その一部始終を見ていましたからね。