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ときにモノガタリは動きだす
朝、起きたら隣の町を抜けた先にある山に向かい、手当たり次第見つけた獣を狩り、毛皮をその町で売って、肉を喰らって寝るサイクルを繰り返す生活。
人はこんな生活を窮屈だと思うかもしれないけれど、俺にとっては、今暮らしている場所だけで世界が完結されていようとも構わない。
この世界には、あの忌まわしき大災害「竜の怒り」への恨みと、彼女を守ることができなかった自分自身への憤り、これらへの未練しか残っていない。
彼女の最期の言葉「あなただけでも、生きて…」 この言葉が頭の中を反芻して離れない。この言葉だけが俺に残された一筋の光…………のはずだった
あの少女に、出会うまでは……
初投稿&初連載ゆえ、至らない所も多いかもしれませんが、頑張りたいと思います!