7 話せる愛犬とステータスと拗ねる高齢者
++++2025年6月7日午前9時30分++++
だいたい10分?位だったろうか・・チュートリアルとか言われてから体が動かず、心細かったのだが体が動く様になると、あれほど【暗い】と感じていた洞窟が【よく見える】様になっていたのだ。
「ジローも体がうごくよな」「うん」「そうかそうか、もう少し先に進もうか」「いいね」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ジロー・・・・爺さん・・・・・
「おい!爺さんって誰だ!俺は若作りには自信があるんだからな・・って!おまえジローなのか?話しているの・・」
「うん。なんだか話せるみたい。それに頭が良くなった気がする!」と答えるのだった。
「そう言えばおまえ【小型犬】サイズだったが、今は【ゴールデンレトリバー】サイズになっていないか?」と今更子犬がデカい!ことに気が付いたのだった。
「ステータスも大きく向上したよ」と言うジローに俺は・・「ステー・・なに?」と聞く。
「アナウンスも言っていたよね【アンノウン】のための【体質改善チュートリアル】って。おそらく僕たちが別の世界の住民なので、剣と魔法に適した体質。そして【ステータス画面】で自分の状態を確認出来る権能を持たせてくれたんだよ。」と早口で言うジロー・・
「え?剣と魔法・・俺が魔法?」と状況に付いていけない高齢者に対してジローは・・
「とにかく『ステータス』と言ってみてよ」と指示するのだった。
「す・・ステータス!」と言うと・・
****ステータス****
種族:ヒューマン
年齢:62歳
LVレベル:45(一般成人15)
アビリティレベル:【魔銃 B】【槍術 A】
MP(魔力):5(一般成人15)
HP(体力):25(一般成人15)
AGI(回避):35(一般成人15)
STR(攻撃力):55(一般成人15)
VIT(耐性):20(一般成人15)
INT(知性、並列思考):30(一般成人15)
MNP(精神力):45(一般成人15)
状態:回復
スキル:【言語文字】
称号【ダンジョン踏破者C】
ギフト【長寿翁の加護 D】
****表示終わり****
「ネエ!お爺さん。【オープン】って言ってよ!」ジローが可愛い声で言うので俺は・・
「ステータスオープン」と言い、ジローに見せたのだ。
ジローも・・「ステータスオープン」と言い・・
****ステータス****
種族: 神獣
年齢:3歳
LVレベル:45(一般成人15)
アビリティレベル:【爪術 D】【牙術 D】
MP(魔力):5(一般成人15)
HP(体力):55(一般成人15)
AGI(回避):50(一般成人15)
STR(攻撃力):60(一般成人15)
VIT(耐性):55(一般成人15)
INT(知性、並列思考):55(一般成人15)
MNP(精神力):60(一般成人15)
状態:回復
スキル:【言語文字】【鑑定】
称号【ダンジョン踏破者C】
ギフト【獣神の加護C】
「ああ!ずるいんだ。ジローだけ神様の加護だって!俺は【翁】って誰だよ!」とヘソを曲げてしまう心の狭い高齢者であった。