212/282
絵の具の味
小学生の頃の話。
その日私は友達の家に遊びに行っていて、2人でお絵描きをしていた。スケッチブックに鉛筆で絵を描いて、それを絵の具で塗るというガチお絵描きだった。
その時、部屋にはその子のお父さんがいて、でっかい湯のみでお茶を飲みながらテレビを見ていた。
ある時、その子が筆を湯のみで洗っているのを見た。おじさんはテレビの方を向いていて、気づいている様子はなかった。
直後、おじさんは湯呑みに手を伸ばし、普通に茶を啜った。
「うっ」となるわけでもなく、全く異変を感じていないようだった。
友達もそれを気にするでもなく、普通にお絵描きをしている。
( 'ω')?




