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私が人生で唯一父に怒鳴った日
今でも覚えてる。
あれは小学五年生の頃、場所は某パチンコ屋の向かいにある二階建てのダイソーの駐車場でのことだった。
買い物を終えた私と父は2人で車まで歩いていたのだが、なぜか私は父に「レジの人、目おっきかったね」と言った。
父は興味無さそうに「そうなんだ」とだけ。
それに対し私は「うん。お会計の時に見たもん」と答えた。
すると父は少し驚いた顔をしたあとニヤニヤして、「おっぱい系って、お前エロいなぁ!」と言ってきた。お会計をおっぱい系と聞き間違えたようだった。
しかし私はそれをちゃんと訂正する余裕もないほど焦ってしまい、「ちがうわ!!!!」とだけ怒鳴って黙ってしまった。
これでは私が本当におっぱい系の何かを見ていて、うっかり言ってしまったのを咄嗟に隠したみたいじゃないか。
でも、それ以上何も言えなかった。あまりにも動揺していて、頭が回らなかったのだ。
というのを定期的に思い出して1人で「うあああああああああ!!」となっている。




