魚のフィーレには、A面とB面と呼ばれる面があります。A面の方が価値が高いのですが、違いや意味などをわかる方はいるでしょうか。
魚を3枚卸しにした際、身が左右に分かれてフィーレが2枚できます。
そのうちの片方をA面、もう片方をB面と呼びます。
そして、そのどちらかが価値が高いとされています。それはどちらでしょうか。
答えはA面です。
いえ、A面ですと言われたところで、左右のどちらがA面なのかもわからないと思います。
なのでわかりやすく解説したいと思います。
日本の文化では魚を基本的に、左頭の腹手前、にします。魚を捌く前の状態で見た際に、頭は左を向くように、腹は自分の方に向くように置くのが「良い」とされています。盛り付けの基本です。
なので、左向きに置いて見えている面をA面と呼びます。
反対に、裏側になって見えていない方の面をB面と呼びます。
B面の方は、左頭の腹手前、を満たす置き方をできません。
こちらの面で頭を左に向けると、背が自分の方に向いてしまいます。腹を自分の方に向けると、頭が右を向いてしまいます。
これが、和食における「魚の面の価値の違い」です。
覚えておくと、接待やマナーで役立つかもしれない情報ですね。
……ただ、個人的には、どうでもいいと思っています。
A面とB面で美味しさの違いはほぼ無いと思いますし、頭が左右のどちらを向いていてもいいと思います。
このようなことを接待やマナーで指摘されるのだとすれば、「形だけの文化に拘る価値観の合わない人」ととしての判断基準にはなるでしょうか。