残念ながら、勇者の戦いは終わらない
お祭りの喧噪からちょっと外れて、その外側をぐるっと回る感じに……。
今、ウチと裕真くんは、2人で静かな遊歩道を散歩してた。
その遊歩道は、ちょっとした丘みたいに、小高い場所を通るようになってて……おキヌちゃんたちとの待ち合わせ場所の方にも通じてるらしくて。
やから、のんびり散歩しつつ、待ち合わせ場所に行くにはちょうどいいみたい。
そんな、喧噪から離れた道を、手を繋いで2人で歩く。
ただただ、こうして2人でいっしょにおる――それだけのことで。
――とにかく、心地良くて……幸せな気分になれた。
そんで、それはきっと、ウチだけやなくて……裕真くんも。
ウチと同じ気持ちでいてくれるて、そう感じた。
……もちろん、その散歩の間に、お話もいっぱいした。
特にウチとしては――ホンマに勇者やってた裕真くんが教えてくれる、『異世界での冒険』のお話が、すっごい興味深かった。
ウチも、言うたら特殊な家の出で……いわゆる超常現象とか、それに近しい事柄が、実在するって知ってたわけやけど……。
なんせ、裕真くんの体験談は、それどころやない、完全な別世界のことやねんから!
それに、ウチはそもそも、どっちかって言うたら内気で、小さい頃は友達と遊ぶより、1人で本読んでる方が多いような子やったから……。
裕真くんが、そうして親しんできた、お伽話や冒険譚――その中で活躍する、憧れの主人公そのまんまなんやって思ったら。
何て言うかな、ますます胸が熱くなってもうて……!
あ、でも――すごい特別な感じとか、そういうのとは違ってて……。
むしろ、腑に落ちたって言うか――当たり前と言うか。
うん――そうやね。
裕真くんは、もうとっくにウチにとっては……勇者なんやもん。
やから、異世界を救った〈勇者〉て聞いても――それについては、『だって、裕真くんやねんから!』て感じ……やねんなあ。
でも……こうして聞いてると。
裕真くん、面白おかしく、何てことないみたいに異世界での冒険、話してくれるけど――。
それこそ、お伽話の主人公みたいに――ううん、それ以上に。
色んな困難に何度もぶつかって、ウチやと想像も出来へんような、途轍もない苦労をしてきたんやんね……。
うん――やからきっと、裕真くんは、ホンマに心が強くて……。
ウチはそれに惹かれて――同時に、憧れもするんやろうなあ……。
この人と、支え合えるぐらいに強くありたい――って。
「……あ――そう言えば。
千紗、今日の昼間の用事って、もしかして……」
「あ、うん……そう、前に言うてたやつ。
鈴守宗家から来た使いの人への……〈巫女〉としての直接の報告、て感じかな」
話が変わって、ちょっと心配そうにウチを見てくる裕真くんに……。
ウチは、大丈夫て言う代わりに、軽く笑ってみせる。
――そう。
ウチは今日の昼間、〈鈴守の巫女〉として、おばあちゃんも立ち会う中、〈聖鈴の一族〉の中枢……鈴守宗家からやってきた使いの人と面談をした。
その会話の中身は当然、〈世壊呪〉についてで――結果報告みたいなもの。
……やけど、宗家を完全には信用してないおばあちゃんの意見もあって、起こったことを何もかも正直に話したわけやなくて――。
亜里奈ちゃんのことを秘密にしとくのはもちろん、裕真くんたちの正体も、ヘタに宗家に知られて興味をもたれるのも厄介やから――って、伏せといて……。
で、ウチがこの間の戦いで祓った、あの大っきな〈邪疫〉……それこそが〈世壊呪〉やと(実際、亜里奈ちゃんに大きな影響を与えてたわけやし)、ウチらは信じたっていう体で。
戦いの中でそのチカラこそ祓ったわけやけど、〈祓いの儀〉まで行う余裕はなかった――って、ひとまずそういう形にしとくことになった。
亜里奈ちゃんの〈世壊呪〉としてのチカラが弱まってるのは事実やし、それに伴って〈呪疫〉の出現が大幅に減るなら、宗家もある程度は納得するはず――って見込みで。
ほんで実際、宗家の使いの人は、この話と一緒におばあちゃんが提出した各種資料やデータ、それに現在の状況から、ウチらの言い分に一応は納得したみたいで……。
今のところは〈世壊呪〉の脅威は去ったみたいやけど、依然として危険は高まる可能性もあるからって、ウチには引き続き〈鈴守の巫女〉の任務にあたるよう指示して――宗家に帰っていった。
……ただ、〈世壊呪〉の脅威を防いだって言うても――ちゃんと〈祓いの儀〉を行えへんかったことは、それこそが〈巫女〉の『仕事』と見てる宗家からしたら、あんまり良い話やないわけやから……。
結果として、素質の面からもともと低いウチの〈巫女〉としての評価は、また下がるんやろうけど……。
――もうそんなん、ウチには関係ないしね……!
ウチはウチの正しいと信じたやり方で、亜里奈ちゃんも世界も守れたし――。
それを、この先も続けていくだけやから……!
……って、そういう諸々を、改めて説明すると――。
裕真くんは、「そっか」ってうなずいて……ウチに、やわらかく笑いかけてくれた。
「……にしても、ホントに強くなったよな、シルキーベルは。
いや――そうじゃない。
もともと心が強いんだから、それも当たり前か」
「そんなこと……ないよ。
その強さも――クローリヒトが、ウチに教えてくれたことやから」
やから、ウチも……同じように笑い返す。
そうして、またちょっと歩いたところで――裕真くんは。
「あ、ほら」って、ウチを呼びつつ立ち止まった。
なんやろう、って思ったら……。
ゆるやかに上りになってた遊歩道が、一番高いところに差し掛かってたみたいで、裕真くんが指差す方には――。
さすがにそこまでの高所やないから、一望、とまではいけへんけど――。
活気あるお祭りの光景が、視界いっぱいに広がってた。
それは、ちょっと遠くに聞こえる盆踊りの音頭とか、行き交う人たちの喧噪とかと混ざり合って――なんか、胸がほうっとあったかくなる景色で……!
「うわあ……! なんか、ええね……!」
「……だろ? 千紗ならそう言ってくれると思ったんだ。
うん、来た甲斐あったよ」
思わず声をもらすウチに、裕真くんはイタズラっ子みたいに笑ってみせる。
ほんで、そうかと思ったら――ちょっと、真面目な顔になって。
改めて、その景色を……真っ直ぐに見つめた。
「こういう、平和そのものの光景を見るとさ……。
ああ、みんな守れて良かったな、って――つくづく、そう感じられるんだ。
実感が湧く――って言うかさ」
「うん……分かるよ、その気持ち。
――あ、そしたら……。
ウチなんかでも、ちょっとは裕真くんに近付けた――言うことなんかな……?」
裕真くんの目線を追って、並んで同じ光景を見ながらつぶやくと……。
裕真くんは、繋いだ手をキュッと握って。
そんで――その真っ直ぐな瞳を、今度はウチに向けてくれる。
「近付くも何も……俺にとっては、千紗こそが目標だよ。ずっと。
この子の隣に立って、支え合えるような立派な人間になりたいって――そのために頑張ろうって。
……そう思える、俺の大好きな女の子だから」
「それは……ウチも一緒。ウチにとって、裕真くんは目標やから。ずっと。
この人の隣に立って、支え合えるような立派な人間になりたいって――そのために頑張ろうって。
……そう思える、ウチの大好きな男の子やから」
ウチも、誓いを同じくするみたいに、そう続けて……裕真くんと向き合う。
「――――千紗……」
そうして……見つめ合いながら。
裕真くんは、ゆっくり顔を下げて……合わせてウチも、ちょっと背伸びして。
お互いに、だんだん、近付いてきて……。
「……裕真、くん…………」
――お祭りの喧噪が、さらに遠くなったような気がして。
ウチの視界には、もう、裕真くんしかおらへんくて。
息がかかるぐらい、ウチらは――近くなって……。
ウチは、そっと……目を閉じる――――
…………はず、やってんけど。
「「 ……………… 」」
ウチと裕真くんは、揃って……そのまま、ギギギって音がしそうな動きで。
お祭りが見えるのとは逆の方の、遊歩道脇に首を回す。
そこには――――
「「「 …………じー………… 」」」
花垣の陰から、手にはなんか木の枝まで持ってこっちをノゾき込む、縦に並んだ3対の目があって……。
「「 ………… 」」
「あ、アタシはただの野花だ!」
「オレ様は頂点な植木だ!」
「わたしはモブな雑草よ」
「「「 ……なので、さあ、気にせず続きを―― 」」」
「「 出来るかあっ! 」」
ウチらが、思いっ切りお揃いで抗議の声を上げると――。
ぞろぞろと、花垣の陰から……浴衣姿のイタダキくんにおキヌちゃん、それにちょっとパンクな格好のウタちゃんが姿を現した。
「……っかしーな、今回はカムフラージュもカンペキだったはずなのによー」
「いやマテンロー、やっぱりキサマのその、ムダにトガった頭のせいだろ……」
「いやいや、おキヌ、お前がぐいぐい前に出ようとすっからだろ?」
「ああん? つーか、こんな枝切れ持っただけでカムフラージュになるかボケ!
投擲!――って、ぶみゅっ!」
「え、今さらそこにキレんのかよ!?
――てかお前、枝を投げ捨てる動きだけでコケるか、フツー!?」
「……毎度騒がしいわねー。
まあどっちにしても、わたしはモブだから目立たないはずだし?
アンタたちしかないわよね、原因」
「「 違わいッ! 悪いのはコイツだ! 」」
現れた3人は、なんかいつも通りの賑やかなやり取りを始めて……。
その雰囲気に、落胆みたいな安心みたいな、複雑な思いでおったら――。
「しかし、ったく、またかよ〜……。
ホンっト、よっぽどの巡り合わせだよな〜」
裕真くんも同じみたいで……。
困ったみたいな、でも楽しそうな――そんな笑顔になってた。
「うむぅ……。
しかしこれは次のチャンスのために、リャおーやマモルんも交えて、キチンと作戦を練るべきだな!……ノゾキの!」
「やーめーなーさーい」
コケてちょっと汚れた浴衣をはたきながらの、おキヌちゃんの聞き捨てならへん発言に……そこそこ強めのデコピンで抗議しとく。
「ふぎゃっ!
だからおスズちゃん、デコピンいてーってぇ〜……」
「あ〜……けど、衛は今日、来てねーんだよな?
お盆だからって実家に帰ったんだったか?」
イタダキくんの問いに、おキヌちゃんはおデコをさすりながら答える。
「そーだよ。
で、この間まではマモルん、なんか思い詰めたような顔してたしさ、実家とちょっと折り合い悪い――みたいにも聞いてたけど……。
そんな実家に自分から帰ったってことはさ、もう大丈夫ってこと――なんだろ、赤みゃん?」
「……ああ、もちろん」
話を振られた裕真くんが、自信たっぷりにうなずくと――。
おキヌちゃんも、ニカッと明るく笑った。
「ぃよっし! なら問題ねーな!
確かに今日のところは残念だけど、夏休みはまだこれからだしさ!
――とりあえず、赤みゃんばっかに任せるわけにもいかんし……近いうちに、作戦会議がてらアタシらも、マモルんのグチでも聞いてやっか!」
「ま、しょーがねー……! アイツ、ムダに溜め込みそうなトコあるしよ〜。
何かの間違いでも、アイツが一人暮らしやめて実家に戻るなんて話になっちまったら、オレ様が入り浸るのにちょうどいい場所が無くなっちまうしな……!
頂点たる者の義務として、面倒ぐらい見てやらねーとよ……!」
おキヌちゃんに続いてのイタダキくんの言葉――。
そして、それらに静かにうなずいてるウタちゃん。
そんな3人に……。
ウチと裕真くんは顔を見合わせて、『良かった』って思いを共有する。
――いろいろあったけど……。
国東くん、あなたを見ててくれる友達は、ちゃんとここにもおるからね――って。
* * *
実家の剣道場で、引き戸を開け放ち、庭に面した縁に座って。
僕は、夜空と――その方角のさらに先にある、広隅を見つめていた。
確か、今ごろ……向こうは、夏祭りのはずだ。
当然、ここまでその喧噪が聞こえてくるはずもないんだけど……。
でもこうしていると、まるでそれが身近にあるように感じられて――みんなと一緒にいるような気がして。
心がホッと……あたたかくなる。
――こうして実家に帰ってきてから、僕は……何度も、じいちゃんと剣を交えた。
そして……それはもう、完膚なきまでに負けた。
本当の僕は、弱かったんだって――。
弱いままに、ただ単なる『力』を磨いていただけなんだって――。
改めて、思い知った。
でも――それが何だか、どうしようもなく清々しかった。
こうして帰ってきて、今の自分の素直な心で、じいちゃんと剣を交えられたことを――本当に良かったって、心からそう思えたんだ。
「……良い剣になったな、衛」
――ふと気付けば、僕と同じく道着姿のままのじいちゃんがやって来て……。
そんな風に言いながら、僕の隣に並んであぐらをかいた。
じいちゃんは、すごく姿勢が良い上に、達人としての気配みたいなのを備えてるからか……実際は少し小柄なぐらいなのに、ずっと大きく見える。
そして、口数は少ないし、厳しいときはとことん厳しいけど……そればっかりじゃない、情に厚くて家族思いの人だ。
……そう、なにせ……。
頑迷に、間違った『強さ』に傾倒していた僕を――それでも、いずれ必ずその過ちに気付いてくれると、そう信じてくれていたんだから。
「――ありがとう、じいちゃん。
でも……僕一人だけじゃ、そこには至れなかった。
じいちゃんの言う『本当の強さ』に、気付くことなんて出来なかった。
そう――。
その『強さ』を、身を以て教えてくれた……僕の過ちを、全力で止めてくれた――。
そんな友達がいてくれたからなんだ」
「そうか……。
本来であれば、ワシがお前を導かねばならなかったのだろうが……」
じいちゃんは、重々しくそう言葉を紡ぐ。
でも――それは違う、じいちゃんが悪いわけじゃない。
これまでの僕は、自分が追う『強さ』こそが正しいと――信じ込んでいたから。
そうでなければならないと――自らを偽っていたから。
だから、じいちゃんに何を言われたところで……きっと僕は、聞く耳なんて持たなかっただろう。
そして、そんな僕の歪んだ『強さ』――いざとなれば〈勇者〉として鍛えたチカラを振るうことも出来る、僕の『強さ』を打ち砕くのは……いくら剣の達人たるじいちゃんでも、ムリな話なのだから……。
どのみちじいちゃんは……僕が自分でその過ちに気付くのを、信じて待つしかなかったんだ。
「……衛……。
お前は、本当に――良い友に巡り会えたのだな」
「うん……本当に。
本当に、僕は……恵まれてるよ――」
裕真が――僕に、『本当の強さ』を見せてくれた。教えてくれた。
僕が、本当はまだまだ弱いことを……気付かせてくれた。
だから、僕は――今、自分が弱いことを、誇りに思えるんだ。
弱いと分かったなら、認められたのなら――。
そこから、強くなっていけるのだから。
「そうか……。
いずれ、その友人に直接会って、礼を言いたいものだ――」
「……そうだね。
じいちゃんでも驚くと思うよ? なにせ――」
僕は、自然と浮かんだ笑顔で……遠く、広隅の方を見やった。
「……裕真は、僕にもったいないぐらいの友達で――。
そして……本当に。
どうしようもないぐらい、勇者なヤツなんだから……!」
*
*
*
*
* * *
「……ああ、いたいた!」
……何はともあれ、おキヌさんたちとは合流したわけだし、あとは待ち合わせ場所でハイリアを拾ってみんなで祭りを――。
そう思い、移動しようとしたところで……声を掛けられる。
振り返れば、そこにいたのは……小走りに駆け寄ってくるドクトルさんだ。
「……おばあちゃん?」
「どうかしたんですか?」
「あ〜……すまないねみんな。
ちょーっと、この2人を借りたいんだが……いいかな?」
苦笑混じりに、俺と千紗を指差すドクトルさん。
いったいどういうことだ……? と、俺が疑問に思ってる間に、おキヌさんたちは顔を見合わせるのも一瞬――
「「「 了解しました! どぞどぞ! 」」」
と、ほぼ即答で俺たちを差し出していた。
…………で…………。
あとでまた合流しよう、ってことにして、おキヌさんたちと別れた俺と千紗は――。
言われるまま、すぐ近くに停めてあったドクトルさんのバンに乗り込む。
「ほんで……どうかしたん? おばあちゃん」
俺と並んで、後部座席に座った千紗が問うと……。
運転席でダッシュボードを探っていたドクトルさんは、座席越しに振り返る。
「うむ……実は少し前に、アフリカのトオとモモちゃんから連絡があってな」
「お父さんとお母さんからっ!?」
「ああ、そうだ。
――裕真くん、2人のことは覚えているかな?」
「あ、はい、それはもちろん……!」
千紗の両親――杜織さんと百枝さん。
今は確か2人揃って、大学で先生やってる杜織さんの仕事として、連絡もロクにつかないアフリカ奥地の遺跡調査に向かってるはずだけど……。
「ほんで……お父さんたち、元気なん?」
「ああ、元気は元気なんだが……。
どうやら、調査の拠点にしている近くの集落ごと――遺跡の秘密を狙う、謎の邪教集団から襲撃を受けているようでな……」
「「 え……ええええっ!!?? 」」
ドクトルさんの口から飛び出たとんでもない事実に、俺たちは揃って大声を上げる。
「とは言え、集落の人たちと力を合わせて、なんとか一旦敵を退け……今は、いわば膠着状態のようなものらしいが。
……まあな、たまにこういう目に遭うんだよ……トオのやつは」
「いや、って言うか――お二人は大丈夫なんですか!?」
思わず尋ねる俺に、ドクトルさんはわりと冷静に、「うむ」とうなずく。
「トオはああ見えて、実は百戦錬磨の結構な手練れだからな。
モモちゃんのサポートもあるなら、そうそう心配するようなことにはならないだろう。
連絡でも、そんな風に言っていたしねえ」
「け、けど……!」
「まあ、そうだな。
それでも、不安要素は少しでも減らしたい、助けになってやりたい――というのが、家族として当然の思い……。
――と、いうわけで……だ!」
ニヤリと不敵に笑いながら、ドクトルさんは――。
俺と千紗の肩を、ガシッと掴んだ……!
「裕真くん――いや、勇者クローリヒト!
そしてシルキーベル!
2人には、我が息子たちの救援として――謎の邪教集団からみんなを守るべく、アフリカに向かってもらいたい!
…………バイト代は弾むから!」
「「 え――――ええええっ!!?? 」」
…………………………。
亜里奈の――〈世壊呪〉の問題にも、一応の決着がついて。
さて、これでそれなりに平穏な生活が戻ってくると思いきや……。
どうやら――勇者の戦いってやつは。
まだまだ、そう簡単には終わらない…………らしかった。
どうも、ここまで長らくお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました!
今話をもちまして、多くの読者の皆さまに支えていただいた本作『4度目も勇者!?』も、ひとまずの完結となります。
本作を少しでも楽しんでいただけたのなら、作者としてはこの上ない喜びなのですが……。
いかがでしたでしょうか。
よろしければ、最後に評価でも付けて下さいますとありがたいです。
……一応、続編の構想もありますので、いずれまたお目に掛かるかも知れませんが……。
その際には、またお付き合いいただければと思います。
スピンオフに関しては1作、『魔王に恋した乙女の、誇りと意地の物語』というハイリアとシュナーリアのエピソードが投稿済みですので、そちらもよろしくお願いします。
それでは、改めましてもう一度……。
最後までご覧下さいまして、まことにありがとうございました!




