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封印までに
「ルオンを封印するためには天狐とその守り人が必要なの。
2人がルオンを殺したって魂を奴は操るの可能性がある。
そのためにこの宝物殿の中核、この石碑があるんだ。
数々の極悪人は、死してなおここに封印されてきた。
ここを使うことで僕の人生も終わるしね。」
エンはそうやって野狐たちに説明を続けていく。
ルオンを。人を殺す。
いくら正義のためとはいえど、高校生にかせるには重たすぎる。
「人殺しなんて考えないでね。
ルオンはもう一度死んでるんだ。亡霊だよ。
やつは持病で1度死んだが、その強い復讐心をバネにして
みずから響力でつなぎ止めている。
天狐の炎で元の人形を焼き去り、封印できればあとはここに閉じ込めればいいだけ。
死ぬ前に言っておくけど、この石碑、後で壊してね。
絶対に、奴らが出てくることないようにってさ。」
その言葉で、覚悟を決め、着々と準備を進める。
まだ、狙われてることに気づかずに