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Twice System  作者: 成崎夢叶
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死神

蘇芳とは、初めてあったのではない。

12の時に会っていた。

ハッキリと覚えている。忘れる時などなかった。

蘇芳が楓に取り付かなければ、楓は死ぬことなんてなかった。


蘇芳は、死神だ。

死神として此の世を生きている。

蘇芳は一見、可愛い男の娘に見えるが、その弓矢の弦で命を刈り取る。

彼にとって、刈取れれば何でもよかった。

楓に会うまでは。


蘇芳が現世を彷徨っていたら、一人の少女に出会った。

それが楓だ。楓は、一目惚れされたのだ、死神に。

蘇芳はカノジョに取り憑いた。

そこから彼女は病に侵された。

酷くのしかかる悪寒と怠さと吐き気。

彼女の心は荒んでいった。


ある日、彼女の部屋に着いたら、部屋は血塗れで彼女の首は刈り取られていた。

好意を向けられていた死神、蘇芳に。

蘇芳はすぐ様、空へと羽ばたき、彼女の兄が何事かと来るまで、ただひたすらに泣いた。

一家を抜け出した時もそうだった。実兄、柊の死もそうだ。

一家を抜け出した5年前、彼は崖から落ちたと言われていた。

それは、違う。蘇芳の殺されたんだ。事故死なんかじゃない。


この死神は、この化け物は、平然と殺しを行う恐ろしいやつだなんてとっくに知っていたはずだ。じゃあ何故今、怯んでいる。

なぜ体が動かない!

震える足を強く踏み切り、蘇芳に攻撃を仕掛ける。



「業火は地獄の炎、罪人を焼き尽くす。

この炎で、強く命の重さを味わえ!」


身にまとった炎をさらに高ぶらせ、蘇芳を焼き尽くした。

手元に残ったのは灰だが、これで完璧に仕留められたのかどうかはまだ分からない。イザーレンのルオンが生きている限りはどうなるかなんて分からない。


でも確実に1度は仇討ちができた。


兄の仇と、師の仇を。


秘密部屋を出ながら、彼はひっそりと呟いた。

教えることが好きで、教師になりたいと言っていた楓の想いを継ぎ、

教師としてこの国のどこかにいる楓の兄に伝えるように。












「ちゃんと、仇討ちできました。楓先生。見ていますか。


ねぇ、何処にいるんですか。ちゃんと教師できてますか。


純さん。」




エンデルア学園教師、山口純と、佐藤(戸隠)湊が再開するのが、

もうあと少しなんて、これっぽっちも思ってもいないまま。

蘇芳くんは男の娘です。誤字じゃないです。男の娘で((くどい

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