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Twice System  作者: 成崎夢叶
31/48

螺旋状

「葉月。母様から連絡が。」


王宮の地下にある隠れ部屋に葉月と夜乃は隠れていた。

バーチャル空間が普及し始めたこの世界で、葉月と夜乃は世界を変えかねない。



「父さんと……わかった。」


葉月は隠れ部屋の本棚からひとつの本を取り出す。

本を開き、葉月はメガネをかける。


「夜乃、俺は今から直接エンデルアに通信を取る。

その間に湊兄ちゃんが来たら、事態を説明してくれ。」


「わかった。」


葉月は夜乃に体を託す。


暫くして、不意に扉が開く。


「(湊……じゃない!じゃあ、一体……誰?)」



夜乃が思考を巡らす。

ここを知っている人は今、湊と母様しかいない。

でも、この気配は違う。両者じゃない。




「こんにちはぁ。わが女王様。

だからさぁ……言ってるじゃないか。

ひれ伏さないとダメだって……






だからさぁ、早く葉月を渡してよ。




早く、死ねって言ってんだよ!!!!」

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