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Twice System  作者: 成崎夢叶
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【イリヤバーデン】

この学園には決闘システムがある。


フィールドと呼ばれるバーチャル空間の中で己の生まれ持った能力で戦うシステムだ。


命を奪うことは無いと保証されているためか、軽率に行うものも少なくはない。


勝利すれば勝利するほど、この学園を意のままにできるのだ。


生徒会所属メンバーで構成されたグループ 【DELTA】


裏生徒会メンバーで構成されたグループ【GANMA】


Twice system 科で構成されたグループ【SIGMA】


3つのグループがこの学園を維持している。


《響力》それは、生まれた時から持っている特別な能力。


例を挙げるならば 【SIGMA】 NO.1の閑崎野狐の響力 『幻影』

彼女は、自分の周囲の環境を人の目に見えない霧状の液体で幻を作りあげる。


響力を用いたこの決闘システムは【イリヤバーデン】と呼ばれている。


今日もここで決闘が起きていた。


「おらおら!生徒会!今日の今日は許さねぇぞ!!」


実はこの学校の【イリヤバーデン】は他校とも決闘できるシステムを内蔵しているために、他校の生徒から決闘を挑まれることもあるのだ。


「あらあら、また懲りずに来たのかいねぇ。

そんなにしつこいと姉様あねさまに嫌われるわよォ?」


【イリヤバーデン】に、最初につき、挑戦者の前に立ちはだかったのは、


【DELTA】で、実力No.2であり、さらに生徒会長の稲葉美妃いなばみきの実の妹である、稲葉美心いなばみこだ。


【DELTA】のトップ2の席に座る美心の登場にさすがにその場にいた聴衆も唾を飲む。


そして、大きな門が開かれる。


「美心、そこら辺にしておきなさい。せっかくの遊び相手を、遊ぶ前に潰すのは、美しくないでしょう?決闘、受けてあげてもいいけれど、1つ条件を付け加えましょう?」


稲葉美妃……響力【魅惑】。

稲葉美心……響力【誘導】。


精神操作トップクラスの響力を持つ2人に責められた挑戦者にもはや拒否権など出させないかのような佇まいに話を聞き続ける。


「私と決闘したいというのならば、野狐……閑崎野狐に勝ってからよ。」


「あれ、珍しいわねぇ。姉様が。

そのまま勝負をせずに野狐の名前を出すなんて。」


「そういう気分な日もあるのよ、美心。

野狐ちゃんを読んできてくれるかしら?

もう学園内には到着してる頃合いだと思うの。」


美心が、【イリヤバーデン】を抜ければ、また静寂が訪れる。


「さて、野狐に勝てるのかしら??」



静まり返った【イリヤバーデン】にただ一つ、美妃の高笑いが響き渡った。

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