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Twice System  作者: 成崎夢叶
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時雨の定め

「……はい、もしもし。」


「急にすまんな。至急実家に来て欲しいんだ。」


戸惑った。

家を出て生活している自分に実家あそこへ戻る権利などない。

そう思っていたからだ。


じゃあ生徒達はどうする?

水無月先生がいないこの状況。


響力強化に特価した人物は少ないこの状況で出ていって良いものか。


「行ってこい。ここは大丈夫だ。」


ふと、後ろから声がした。


「なんでわかったんですか。本田先生。」


「カッカッ……覚族を嘗めるでない。

お前らからしたら老いぼれかもしれんが、まだまだ現役だぞ?」


本田光秀……妖科 学科長を務める覚族の男性。

学園長と同期で、この学園では古株なため、誰も頭が上がらない先生だ。


そんなに追い詰められると、否定もしがたい。


「お前さんな、確かに実家に帰りづらいかもしんねぇけどよ。

そんなことでちんたらしてりゃぁ、野狐に笑われちまうよ。

実家がアドガメント創設者の一族だもんなぁ。

そしてお前はその孫だろう?」


本田先生のその問いに、何も言えなくなってしまう。


「お前、知ってんだろ。

アドガメントの生徒会長が、白夜……いや白狐と言った方がいいのかのぅ。

お前が家にいた時は、そちらの名だったからなぁ。


なぁ、なんで逃げ続ける?お前はそんなに器の小さい男だったか!?

答えろ……白狐は、お前の……異父弟だろっ……!?」


胸倉を掴み、怒鳴りあげる。

幸い、生徒は周りにいないから注目を集めることは無かった。


「俺は……逃げてなんかない!

あの時、白狐がイザーレンに囚われた時、俺は何も出来なかった!!

あの家に出来損ないは必要ない!!

必要ないなら、自分で出ていくしかないじゃないですか!!」


「あのなぁ……唯一お前の出自を知ってる身としては、なにも言うつもりはなかったんだが……。


電話……なんで実家に呼ばれるか教えてやろうか。

お前の父親が敢えて隠したその事実を。」


声を潜め、静かに呟いた。


「アドガメント創設者兼学園長の、時雨白雷しぐれ はくら


何者かによって殺された。


お前は最後までお前の味方だった、祖父の葬式にも出ねぇのか。


だから、今すぐ行ってこい。


こっちのことは心配するな。




行ってこい、成哉。」









「っ!……すいません、ありがとうございます。」


そう言って成哉は学園を駆け出して行った。













「…………いつからそこにいた?」


「すいません、野狐には、言わない方がいいですかね。」


「あいつは、白狐と同じ狐の子だ。万一あれば、大災害だぞ。

純、それでも行かせる気なのか?」


「俺は、ただ野狐には、俺と違って苦い人生を送って欲しくないですから。」


「惚れておるみたいだなぁ。」


「あはは、本田先生、それは帰ってきた成哉にも言ってやってくださいね。」

あぁ〜やっと!成哉の出自が書けた!!めっちゃ書きたかったからよかった……


時雨家(成哉の生家)の話、成哉の苗字、なぜ本田先生がそれを知ってるかなどはもうちょい先になります!お待ちください!!


そして、良いお年を!!

次回更新は1月3日、更新できると思います!

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