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92話 次世代の戦力候補はヤバい子でした。






…………………………


妾は…何の為に




この歳で魔法学校なんかに

生徒として潜入してるんじゃ……



何の為に…………

自分で考えた、超初心者用の

ちびっ子がやる修行方を

取り入れた授業に

参加してるんじゃ……




答えは簡単じゃ!青春を謳歌す……


いや!次世代の新しい戦力になる

才能を見つける為じゃ!!


まぁ、次世代って言っても

古強者の世代も

妾のタイム・ア・ルーラで

全員若返らせれるのじゃから

あんまり次世代である事に

こだわりは無いのじゃが

これから必ず訪れる危機に備えるには

とにかく人手が足りないんじゃ!!


もう、冒険者共も

見込みがあるかもしれない

人間はある程度チェックしたのじゃが

どいつも基本論外じゃった!


つまり、新しい世代で

才能を持つちびっ子を

見つけて鍛えるしかない!!




とりあえず、ほとんどの生徒の

実力と潜在能力は確認したのじゃ…



…………………………

確認したのじゃが…



「全く…才能を持つちびっ子が

居ないのじゃ!!

こんなに人数いたら

1人や2人居るじゃろ!!

光る原石が!!」



妾は学長室でアマルドのヒゲを

引っ張りながら叫ぶ…。



「大賢者ルナディナよ…

あなたの基準が厳しすぎるのです。」



アマルドはため息をつく……



「基準が厳しい?

当たり前じゃ!厳しくないと

戦力にならんのじゃ!

実際、ここを卒業した

キャラメル娘は今では

そなたら貧者な

4位以下のウルツァイト共より

強いんじゃぞ!

あんな奴が卒業した学園なら

もう1人くらい才能がある奴が

居るはずじゃ!」




………………………………

しばらく、沈黙が続く…。


まぁ、そうじゃろう…

妾が少しでも納得のいく実力を持つ

人間が卒業生に居るだけでも

奇跡なのかもしれん…




………………………



「そういえば、

そのキャラメル娘こと

キャメミールの姪が

生徒に居ましたな。」



アマルドがヒゲを整える…



「め、姪が?誰じゃ?」



「うちの教師のニートルの娘

ラーニアと言う生徒です。

ちょうどあなたと同じクラス

でしたね…。」



ラーニア……ああ、居たの〜

確かミローナの入学前からの

唯一の同年代の友人じゃったっけ?



ニートとあの田舎娘の娘…



…………あれ?



「両親が魔法使いなのに

何であやつはウォーリアコースに?

…何で魔法使いじゃないんじゃ!?」



妾の問いを聞いて

アマルドはまた髭を整える。



「……言われてみれば…」



魔法使いのほとんどは

親からの遺伝……

修行次第では遺伝でなくても

出来る奴も

居なくは無いんじゃが…


両親が2人とも魔法使いで

魔法の素質が無いのは

ほぼありえないのじゃ…



これはラーニアとか言う

娘を調べなくてはの!



確かミローナがちょうど

今日はラーニアと森で虫採りに

行くとか言ってたの………






ピーッ!!!!!!




妾は空に向かって

口笛を鳴らす。





バサッ!バサッ!!




ベタッ!




ドラグニングが飛んで来て

学長室のデカい窓に張り付く。



「ドラグニング!ミローナ達が

居るところまで妾を乗せて飛んで

行ってくれなのじゃ!」



……………………

ドラグニングが顔を縦に振る。


が奇妙な間があった…




「おぬし…今一瞬、面倒だと

思ったかの?」




ぶんっぶんっぶんっ!!!




ドラグニングは必死に首を横に振る。




「じゃあ!行くのじゃー!」



妾は勢い良くドラグニングの

背中に乗る。




バサッ!バサッ!!




ビューッン!!!!




ドラグニングは超スピードで

風を切りながら一気に加速する!



ほっとしながら手を振っていた

アマルドが10秒ほどで

見えなくなったのじゃ…。




………………………


数分後……



ミローナ達が遊びに行くと

言っていた場所

「ムシトレールの森」に到着…


木が生い茂った森で着地地点に迷うの…



まぁ、太い木の上にドラグニングを

泊まらせるしか無いかの…。



バサァ!!!



ドラグニングが勢いよく

適当な太さの木の上に

着地して木が左右に揺れる。



「よっこいしょ!なのじゃ。」



妾はドラグニングから飛び降り

5m程下の地面に着地する。


よっこいしょと言ってしまったが

妾の心はまだまだ

ぷりてぃーな乙女じゃよ?



「ドラグニング!

しばらくここで

待っといてほしいのじゃ!」



ドラグニングが嫌そうな

顔をして頭を縦に振る。




早速ミローナ達を探すのじゃ!




…………………


「ラーニアちゃん!

すっごく大きな虫捕まえたよ!」



っと思ったらもうすでに

妾から20m程離れた場所に

ミローナ達が居たのじゃ!

探す手間が省けたのじゃ!


森の中は鳥や虫の鳴き声で

騒がしいから妾にも

気がついて無い様じゃが…


妾に気づかないのは

ありがたいのじゃが

もうちっとミローナには

警戒心が必要じゃな…





「ミローナちゃん

それは『チョデカクワガタ』って

名前なのよ〜。」



あの滑舌の悪い田舎娘の

娘とは思えない程スムーズな滑舌で

優しくミローナに虫の名前を教える。

見た目は普通の幼女で

栗色の短めの髪にやや赤みがかった瞳

服はシンプルな白いワンピース…

ぷりてぃーではあるが

どちらかと言うと素朴な見た目じゃな…



「ラーニアちゃん!

これは?なんて名前の虫?」


ミローナが目をキラキラさせながら

ポケットから虫をわしゃわしゃ

出してくる……


わ、ワイルドじゃな…。



「左から…『レインボーアゲハ』

『パワフル芋虫』『シワ芋虫』

『ハイパー芋虫』……………」



ラーニアが虫の名前を一切噛まずに

スムーズな滑舌で答え続ける…

さすがに妾も何が何だか…

虫はそんなに詳しく無いからの…



「………『キモ芋虫』『フル芋虫』

『アルティメット芋虫』だよ〜。」



何故かほぼ芋虫だった気がするんじゃが

全ての虫の名前を言ってのけたのじゃ…



「ラーニアちゃん

凄いね!なんでも知ってる!」



「そ、そんな事ないよ。

偶然知ってただけなの〜。」



偶然って……あの量の虫の名前を

全て暗記してるって事は

相当な虫好きじゃろ……。



「あ、ミローナちゃん…

ちょっと動かないでくれる?」


「え?何で?」



ラーニアがポケットから

ハンカチを取り出し

ミローナの顔から

ツノの付け根や

最後には脇の汗を拭き取る…。



「ミローナちゃん汗いっぱい

かいてたから…ほっといたら

風邪引いちゃうかなと思って。」



「ラーニアちゃん!ありがとう!

こんなに暑くても風邪引いちゃう事が

あるんだね!知らなかった!」





……………………………………






何故か、ラーニアが

しばらく無言になる…。



「ちょっと…ミローナちゃん……」



「ん?何?」



「か、かくれんぼしない?」



「うん!分かった!!

私が鬼やるね!」



「ごめんね…ミローナちゃん…

私が鬼でもいい?」



「いいよー!

じゃあ!隠れてくるね!」



ミローナが走って草むらに隠れに行く。



………………


それからしばらく

ラーニアが数も数えず棒立ちでいる…。



…………………………………


そのままかれこれ数分間……

ずっとそのままで居るのじゃ…


ちょうど妾からは後ろ向きで

顔が見えないのじゃ…

いったいどうしたんじゃ?




ガタっ………………



突然、ラーニアが地面に膝をつく…




「み…み……………」




み、耳?

最近のちびっ子はよく分からんの…




「み、み、み、ミローナちゃん…………

とってもいい匂い……」




は?



………………………………

妾の聞き間違いかの?



「ミローナちゃん……好き…

ミローナちゃん…ミローナちゃん…」



ミローナの名前を連呼しながら

ラーニアはさっきのミローナの

汗を拭いたハンカチに顔を沈める



「スー…………ハァ……ハァ…ハァ

スーーー……ハァ…………

私の……私の天使………

とってもいい匂い……」




な、何という事じゃ………


この妾が……1万年以上

生きてきた中で1番…


……………………



「ドン引きしてるのじゃ!!!!」










あ…………………

つい、叫んでしまったのじゃ…。





「…………………あら、

ディナディナちゃん?どうしたの?」



妾に気がついたラーニアが

優しい笑顔で振り向く。


なかなか不気味なのじゃ……


「あ……えっとじゃな…

わ、妾も虫捕りに入れて

欲しいかなと………

思ってじゃの……………。」



「ディナディナちゃんも

虫捕り?珍しいね?」



「そ、そうかの?

あ、よく考えれば

ミローナとおぬしと妾で

遊んだ事無いからの!

この機会に3人で遊ぶのじゃ!」





……………………

「違うよ…ディナディナちゃん…

私は虫捕りが好きな女の子が

珍しいなと思ったの。」



「へ?………おぬしも女子の癖に

虫好きじゃったじゃろ?

あんなに名前覚えてんじゃから…」







………………

「そんな所から見てたんだね…」



!!??

しまったのじゃ!妾とした事が!

何でそこから見ていた証拠を

わざわざ暴露したんじゃ!

不味いの…あまりのドン引きに

冷静さを失っているのじゃ……



「私は虫は大っ嫌いだよ……

汚いしウネウネしてて

とっても気持ち悪いから…」



ラーニアはそう言いながら

さっきの芋虫を大量に手で鷲掴みする…



「でもね…ミローナちゃんは

珍しく虫が大好きなの……

だからミローナちゃんの為に

学園の図書館で昆虫図鑑を借りて

全種類暗記したのよ……………

そしてこの子達は醜くても

とってもいい子達……

だってミローナちゃんが

今まで以上に私を愛してくれる

きっかけになってくれてるんだから…

私とミローナちゃんを赤い糸で結ぶ

恋のキューピットなの……だから…」




グチュグチュグチュッ……



ラーニアは芋虫達を

優しい顔で見つめ


そのまま芋虫達に頬ずりする……




「と〜っても愛おしい存在だわぁ♡」




……………………………


な、何んじゃろう………

言葉が出ないのじゃ…………

何て不気味な幼女なんじゃ……



「ま、ま、ま、まぁ………

し、幸せそうじゃの!

よかった!よかった!」





グチャッ!!




う……

何だか聞きたく無いような

何かが潰れる気持ち悪い音が……



「幸せそうでよかったですって?

何の努力もせずに

幸せを手に入れてる

あなたが言うのね……?」



ラーニアがさっきまで

キューピットと言っていた

芋虫達をグチャグチャに

握りつぶしている……



………………

「へ?」




「ディナディナちゃんはいいよね…

ミローナちゃんの近所に

住んでるってだけで

ミローナちゃんの側に居られる…。

何の努力もしてないのに幸運な

あなたが私に幸せそうで

よかったですって?」



いや、妾そもそもミローナの

ひいばぁさんなんじゃが…



「その上、私とミローナちゃんの

2人だけのプライベートな時間に

入ろうとするなんて………

せっかく幸せで

いい気分だったのに…」



ベチャァァ!!!!!!


ラーニアが潰れた芋虫を

地面に投げつける!!





「それ以上にクソな気分に

なっちゃったじゃないのっ!!

このクソ白髪女がぁぁぁぁぁ!!!」




ドカッ!!!




「な、何じゃ!!??」


ラーニアが叫ぶと同時に

視界の外から何かに殴られた!?



油断していたとはいえ、

その破壊力はミノタウロスの

腕力を軽く

上回るくらいの破壊力じゃ!!

当然幼女姿の妾の軽い体では

吹っ飛んでしまう!!




ビュンッ!!!!



妾は吹っ飛んだ先にあった

木の幹に水平に着地する!


あまりの勢いに木の幹に

妾の足がめり込み傾く…


次の瞬間…………




グサッ!!!




妾の右手の中指の爪の間に

針がぐっさりと刺さった!?

茂みから飛んで来たようじゃ!!




「な、何者じゃ!!!!

おぬし!!??」



さっきの位置から一切動いてない

ラーニアは世にも恐ろし表情で

妾を見つめる……………。



「何者も何も………

私はミローナちゃんを世界で一番

愛している人間よ……。

本当はあなたを殺せば

ミローナちゃんが悲しむから

したくなかったけど……

その悲しみも私の愛で埋めて

あげればいいだけだわ!!

だから大人しく死になさい!!

クソ白髪女ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」



このイカれた女子……

何の魔法かは分からんが

相当、頭が切れるやつじゃ……


まず、最初に妾を殴った

物は確実に魔法で形を作ったものじゃ…

吹っ飛ぶ瞬間にタイム・ア・ルーラで

腐食させようとしたんじゃが…

無理じゃった……

タイム・ア・ルーラは

物質しか対象に出来ない…

つまり、物質では無い魔法で

出来たもの……


そして着地のほんの一瞬の隙を狙い

爪の間にピンポイントで

何らかの方法で針を撃ち込む…

かなり硬い妾の皮膚に

針が通らない事を見越して

わざわざ爪の間を狙ったんじゃ…


しかも、 その針が毒針と来た…



ラーニアの魔法が何かも

分かってない状態で


妾がまさかのピンチ!!



しかし…とうとう見つけたのじゃ!


妾の探していた

次世代の戦力となる人間を!!





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