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83話 最低最悪のパートナー

ブッシュゥゥゥゥゥゥ!!!!



尻から大量の血が噴き出る。


この頃、痔がさらに酷くなって来たな…

少し歩いただけでこのありさまだ。

だが、今日はあまり血を

噴き出さないように

気をつけなくてはならない。


今日は魔法学校の入学式。

入学式初日から教師がケツから

血を噴き出していては

いきなり、新入生達に変な

アダ名をつけられてしまう。


実際去年の新入生達には

ブラッド・ヒップという

アダ名をつけられた

その前は紅蓮臀部。


今年は、娘のラーニアも

新入生として入学する。

自分の親父が

ケッ血のティーチャーズとか

変なあだ名で呼ばれてしまったら

いじめに発展するかもしれない。


ケッ血のティーチャーズ……

ふふふっ、我ながら響きがいいな…

痔を患っているのは俺1人だから

「ズ」は必要無いが

ケッ血のティーチャーは

ちょっと違う気がするし

「ズ」をつけておこう。




「ニートル!そろそろ式が始まる。

その汚い尻を拭いて席につけ!」


細身の同期の男が注意して来た。

俺はこいつの事が大っ嫌いだ…


この男は、ずる賢く

基本的に自分の事しか考えずに

周りの人間を蹴落として生きてきた。

いざ、自分が危険になれば

泣きわめいて、蹴落とそうとした

人間に必死で助けを求める男…。


まぁ、それは昔の話で

今は反省して丸くなって

妻と子供も養っているが…

丸くなろうが何だろうが

俺は、この男の事が大っ嫌いだ。


しかも、この男は魔法を使えないから

俺が魔法学校の教師になった日に

学長命令で無理矢理

この男と組まされた。

こいつのせいで毎日が最悪の気分だぜ…。



「おいナーバムル 汚い尻って…

俺は結構 痔の事気にしてんだが…」


「気にしてる?

じゃあ、とっとと医者に行って

治してもらえ。」


医者には何度も行ったが

どの医者も答えは同じ…

うつむいて、こう答える…

残念ですが……ってな。


それをこの男は毎日責め立てる。


「ナーバムル…お前…。」


「何だ?」


「お前は、昔から最低最悪の

パートナーだな…

俺は何年お前と組もうが

一生お前の事が大っ嫌いだな。」


俺はそのまま、尻にタオルを敷いて

ナーバムルの隣の席に座る。

教師は基本的にパートナーがいる場合は

隣同士の席に座る決まりだ。


「同意見だ。

俺もお前のようなニートは

一生大っ嫌いだろうな。」


ナーバムルが小馬鹿にするように笑う。


「いや、ニートじゃねーし。」


毎日のようにしている会話が

終わると式が始まった。


式場は、普段戦闘訓練に使う

旧コロッセオを改築した建物で行う。

毎年校舎の中で式を開くんだが

学長が突然、今年は屋根の無い場所で

式を開こうと提案して来た。

何でか理由を聞いて見ると…

新入生が屋根を壊すかもしれないから

っと答える…

ちょっと意味がわからないが

屋根を壊すくらいの化け物が

新入生の中にいるという事か?


旧コロッセオに入ってくる新入生達を

見渡してみる………

特に目立った生徒はいない。

例年と同じくほぼ全員

貴族やちょっとした

金持ちのお坊っちゃん、お嬢ちゃんだ。

ついでに新入生の保護者達が

座っている席も見渡してみる……。



………………………あ。


保護者席にルヴィネと俺の妹のキャメミール

そして妻のラーテアがいる。

ルヴィネの隣には仮面を被った

大男とルヴィネの姉?っぽい女性と

小太りのおっさんが居た。



そうか、今年はあのルヴィネの子供が

入学して来るのか。

きっと恐ろしい才能を

秘めた生徒なんだろう。

まぁ、流石に屋根を壊して

入場はないだろうがな。






バサッバサッバサッバサッ!!


ビリビリッ!!



突然、激しく羽ばたく音と電撃の音が

空から聞こえて来た。



「な、何だあれは!?」



空には3m程のドラゴンの影……。




「ギャオォォォォォォ!!!」




鼓膜が破れそうな程の雄叫びを上げる。




「 電気を纏ったドラゴンなんて

聞いた事ない!? 新種か!?」


ナーバムルが目を見開きながら

上を見上げる。

周りの生徒や保護者がざわつき始める。




ビュオォォォォ!!!




ドラゴンがそのまま

旧コロッセオに向かって急降下して来た。


「お前達!もたもたしてられない!

魔法を撃てる者は全員

あのドラゴンに集中放火しろ!!」


副学校長が教師達に命令する。



バババババババババババッ!!!


ビュンビュンッ!!!


ズシャシャシャシャシャッ!!!



とっさの判断で3人の教師達が

炎と風と水魔法をそれぞれ

フルパワーでドラゴンに放つ。


3人共凄腕の魔法使い。

あのドラゴンはいくら未知の新種でも

即死はほぼ確実だろう。

問題はドラゴンの死体が

生徒や保護者の上に落ちて来る事

だが、問題ない。


俺とナーバムルが同時に

100体ずつ分身を出す

合計で200体。


「ナーバムル、お前は右側を頼む。」


「俺に指図をするなニートめ。」


分身を走らせてドラゴンの死体が

どこに落ちても数体の分身で

受け止められるように

旧コロッセオ内に散らばる。


だが、その必要は無かった。




ブォンッ!!!



ドラゴンの背中から

白銀に輝く巨体な斧が振り回され、

一振りで3人の魔法を全て防いだ。


ドラゴンはそのままの勢いで

急降下して来る。


「クソ!!直接受け止めるぞ!!」


ナーバムルが分身を

落下予測地点に集結させる。


落下予測地点は新入生が入場している真上。


「俺の方は位置的に

間に合わない!頼んだ!!」




バァッサァァ!!



ドラゴンが急にストップして

10mくらいの高さでホバリングする。



「遅刻してごめんなさ〜い!!」


ドラゴンから女の子の声が聞こえた。



ドシンッ!!



ドラゴンの背中から

ツノの生えた金髪で

ショートカットの少女が飛び降りて

着地した時に地面が激しく割れる。



ストンッ…



もう1人、銀髪のロングヘアの少女が

ドラゴンの背中から綺麗に着地する。




2人共6歳くらいだが

10m以上の高さから平気で飛び降りた……。


まさかあの2人がルヴィネの子供達か?



確かに…あんな入場の仕方をされるなら

屋根の無い場所で正解だったな…。

それにしてもドラゴンに乗って来るなんて

いきなり説教をしなきゃ

いけないじゃ無いか…。



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