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63話 ホーミング・マグネットアンカー

夫のジアータがギルドで噂を聞いて、

昔の友人の娘さんを助けに

行くと言い始めたから

ダーク・ヘルについて行ったら

パーティーメンバーが私達以外

若い子達だから喋りにくいわ…

もともとそんなに

お喋りではないんだけど…。


それにしても、最近の若い女の子達は

美人が多いわね…

キャメミールちゃんは3年前も

可愛かったけど、

さらに可愛くなったわ。

いや、たくましくなった?

前よりさらに

ガタイがいいのは気のせいかしら?


あのラーテアって子は

かなり変な子みたいだけど

ちゃんとオシャレしたら

結構可愛くなりそうね。

パートナーの汚らわしいデブ男に

何かされなければいいけど…。


そして、ルヴィネちゃん……

噂以上の可愛さ…いや、美しさ

すでに結婚してお子さんが

いると聞いたけど

とても母親には見えないわ…

純粋な乙女のような…見た目だわ。

喋り方は見た目に合わずワイルドで

びっくりしちゃったけど…。



「よ、よし!そろそろ行こうぜ!」


「そ、そうね!行きましょう!」


「ああ行こう。」


「やっどルヴィネ様の

ご活躍を見れまずね〜!!」


「イクちんよぉー!!」


え?もう行くのかしら?

シャラシャルさんがまだ来てないけど?

今まであんまり喋らなかった

私が急に喋ったら変に思われそうだから

何も言わないけど…。


ルヴィネちゃんとキャメミールちゃんが

何の迷いも無く

ダーク・ヘルに向かって

真っ直ぐ先頭を歩いて行く…。

確かにあの2人は強いみたいだけど

ちょっと油断しすぎじゃないかしら?




ドダダダダダダダダダダダダダダダ

ダダダダダダダダダダダダッ!!!!



数万体くらいの

オーガやサイクロプスなどの

人型タイプの巨大な魔物達が

全方向から走ってくる。


見たところ、数も強さも

3年前のドラゴン・ヘル以上…。

私は膝をついて絶望する…。

いきなりの規格外…

いくらウルツァイトの力でも

こんな状況…10秒ももたない…。

夫のジアータも膝はついてないものの

内心絶望しているみたい…。


「さ、さすがにあれはヤバいちんよ!」


あの汚らわしいデブ男も恐怖している…。


「ああ〜♡ごの角度がら見える

ルヴィネ様のお尻は最高でず〜!!」


ラーテアちゃんは

こんな時でも残念な子ね…。



「キャメッションー

雑魚は頼んだぜー。」



「仕方がないわねー

あんたちゃんとカバーしなさいよ!」


え?雑魚?この子達は

この強力な魔物の大群を

雑魚って言ったの?



ドスンッ!


キャメミールちゃんが

長さ2メートル程の

杭を地面に差し込み、杭の上が開く。



ドババババババンッ!!!!



その中から30㎝程の杭が

空に向かって無数に放たれ、

あたり一面に降り注ぐ

そして私達の上にも…。


確かに強力そうな範囲攻撃だけど失敗作?

これじゃ私達も死んでしまうわ。



キンッ!!



私の頭上ギリギリで杭が何かに弾かれる。

いったい何が?


「みんな私から離れんなよ

守りにくいから。」


守りにくい?


キンッ!キンッ!キンッ!

キンッ!キンッ!キンッ!


私達に向かって降り注ぐ杭だけが

何かに弾かれる…

いや、誰かに弾かれる。


………………

まさか!

目にも見えない速さで

ルヴィネちゃんが1人で杭を弾いてる!?


周りの魔物達は無数に降り注ぐ杭に当たり

原型をとどめないくらい

ぐちゃぐちゃに潰れている。

ルヴィネちゃんは

その強力な無差別攻撃を弾いている!??


む、無茶苦茶だわ!!

こんな事する冒険者は他には居ない…

いや、居るはずがない…。

この子達は正真正銘の化け物…。



しばらくして無数の杭の雨が止んだ…。

魔物達は、半分くらいに減ったけど

絶望的なのに変わりはない…。



「下準備は完了ね!

いくわよ!ルヴィネ!」


「おう!」


し、下準備!?今の地獄絵図のような

攻撃が下準備!?


ガッシャンッ!


さっきの巨大な杭の上がさらに開き、

キャメミールちゃんが巨大な杭に触り

恐ろしい量の魔力を込める…。

こんな魔力量…見たことない……

今、目の前に居る

19歳の若い魔法使いは

今まで私が見てきた魔法使いの中で

最強の魔法使いだわ……。


さっきは化け物って

言ったけど訂正する…

この子達は………



「ホーミング・マグネットアンカー!」



もはや神の領域に達している!!


バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!


30㎝程の杭の第2射が水平に近い状態で

全方向に飛んでいき、生き残った

魔物達を追いかけて皆殺しにする。


魔物達はどこまで逃げても

超高速の杭に全身を

突き刺され、絶命する。

標的の魔物が絶命すれば

杭は、他の標的を探し串刺しにする。


杭は私達にも襲いかかるが

ルヴィネちゃんが弾いて防ぐ。


…………………

「いったい…どういう仕組みなの…?」


つい、聞いてしまった…

魔法使いとしての好奇心で…。


「ああ、私の魔法は対象物を

マグネットのようにくっ付けたり

反発させたりできるんですが、

第1射のアンカーを

半径数km圏内の地面に刺して

そのアンカー達を使って

第2射のアンカーを方向転換させたりして

込めた魔力が切れるまで、

ここにいる生き物全てに

襲いかかるように自動設定しました。

全ての生き物は微量な

電気を纏ってるんですが

それに反応させてるんです。

欠点は敵味方の区別が

つかない事ですね…。」


キャメミールちゃんが

丁寧に説明してくれた。


恐ろしい…無数に飛んでくる杭を弾く

ルヴィネちゃんもすごいけど…

キャメミールちゃんの

魔法技量の方が恐ろしい…。


飛んでいる物の方向転換を

自動設定出来る時点で

おそらく達人レベルなのに

さらに生物の微量な電気に反応して

襲いかかる設定なんて…

何100通りの命令を組み合わせているの?




何で……何であの子達はあの若さで

私達の想像すら出来なかった

領域に達しているの…?



私とジアータが冒険して来た

世界はいったい……何だったの?


私達夫婦の方がいろんな経験をして来たのに

ちょっと努力しただけの若者に

ここまで力の差を見せつけられるなんて

悔しくてたまらない……。



しばらくして

ホーミング・マグネットアンカーの

自動設定の魔力が切れて攻撃が終わった。

辺りの魔物は全滅…

数分で討伐依頼のノルマを達成した…。


ガッシャンッ!ガッシャンッ!


巨大な杭に、飛んで行った

無数の杭が収納されて行く。



「これ、自分達も襲わなかったら

最高なんだけどなー。」


「あんたが居たら

そんな事関係ないでしょ?」


「弾くの面倒くさいんだよ。」


「あら?まさか

あのルヴィネが疲れちゃったの?」


「全然疲れてねーし。」


ルヴィネちゃんとキャメミールちゃんは

アレだけの大技を使ってピンピンしてる。


「じゃあみんな

ノルマ達成したから解散する?

とりあえずラーテアちゃんは

明日アダヴィダ村に遊びに来てねー。

良かったらジアータおじさん達も来る?」


ルヴィネちゃんが友人を

誘うかのように夫に言った。


「いや、遠慮しておく…。」


「そうか、じゃあ

また今度な!おじさん!」


ルヴィネちゃん達は崖の方角に走っていく。


「ルヴィネ!そっちは崖の方向だ!」


夫がルヴィネちゃんに注意する。


「ああ、崖の下に用があるんだよ。」


「崖の下に!?

あそこは未開の地じゃないか!」


「実は未開ではないんだけどな…

とりあえず、私らは崖の下に

行くから、グッバイ!!」


「グッパイちーん!!」


汚らしいデブ男が手を振る。


ルヴィネちゃんとキャメミールちゃんは

人間離れしたスピードで

崖の方角に走って行った…。

実は未開の地ではないって

どういう事かしら?


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