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61話 時間の無駄


冒険者ギルドで依頼を探して

依頼表を眺めていたら…



「おう、シャラシャル久々だな。」


友人のジアータが話しかけて来た。


「ジアータか、久しぶり。」


「さっきギルドで聞いたんだが

3位のルヴィネが

3年ぶりに依頼を受けるらしい。

俺は勝手について行くつもり

なんだが、一緒に行かないか?」


突然、依頼に誘われた。

依頼を探していたからちょうどいい。


「ああ、俺も依頼を

探していたところだ。場所は?」


「ダーク・ヘルだ。」


ダーク・ヘル!?

3年前のドラゴン・ヘルと同じく

異常発生した魔物の討伐依頼か!?

何故そんな依頼を受けに?

ジアータは3年前の

ドラゴン・ヘルの依頼の時、

世界三大危険地域で

異常発生した魔物の恐怖を

1番よく知っているはずだ…。



「あの子は俺より強い…

だが、俺はあの子が心配なんだ…。」


「ジアータ、何故そこまでして

他人を心配するんだ?」


「確かに…あの子からしたら

俺はただの他人と

変わらんだろうな…。」


ジアータは悲しそうな目で呟く…。



「あの子は昔の仲間の娘なんだ。」


昔の仲間の娘……

確かに他人って言えば他人だが

心配にはなるな…

俺だったらそこまでしないがな…。


「噂では、子供も生まれたらしい…

3年間子育てをして、

ブランクがあるのにパートナーと

たった2人で突然最高ランクの

依頼を受けるなんて自殺行為だ…。

だが、彼女の性格上、止めても無駄だ…

だからせめてサポートでもいいから

彼女を助けたいんだ…。」


確かに…3位の実力が

あったとしても子供を産んで

3年間のブランクがあるのに

いきなりダーク・ヘルに

行くのは自殺行為だな…。


「その為には8位の

君の力が必要だ…頼む!」


ジアータは頭を下げる。


「よしてくれジアータ

そんなに頭を下げられたら

断れないじゃないか。

わかったよ引き受ける。」


「本当か!ありがとう!

頼もしいよ。」


「ところでジアータ、

3位のルヴィネは今、何処にいる?」


「もうダーク・ヘルに向かっている。」


「それなら早く追いつかなくてはな。

俺は先に行って

ルヴィネを引き止めておくから

あとで合流しよう。」


「すまん、シャラシャル頼んだぞ…。」


俺はそのまま町を出て

ダーク・ヘルまで馬で向かった。

俺の馬は足が速いからすぐに

追いつけるだろう。

疲れたらポーションを飲ませて

走らせ続ける。


パートナーは連れて行かない、

場所が場所なだけに危険すぎるからだ。

俺は元々魔力が高めだから

パートナー無しで

魔法を使っても多少は大丈夫だ。


しばらく走り続ける…

全く追いつける気配がない…

それに魔物が襲って来ない…

道中、魔物の死体がちょこちょこ

転がっていたが、

3位ルヴィネが倒したんだろうか?


さらに走り続ける…

おかしいな…この辺まで来ると

魔物がかなりの

数襲って来るはずなんだが

1匹も現れない…。



………………!???



途中から道の両脇に

とてつもない数の魔物の

死体が転がっている!?

軽く1000体くらい

あるんじゃないか!?

先に通ったルヴィネが

魔物を皆殺しにしたのか?

だから他の魔物も

怖がって襲って来ないのか…?

とても3年間子育てを

していた女とは思えないな…。



この道のもう少し先に

40m程の巨大な岩があって

道を塞いで通れないから

普段は大回りしないと

行けない道なんだが、

死体の山はまだ先に続いてる。

引き返した形跡もないし

巨大な岩の前でルヴィネが

立ち往生している可能性が高い

そこで合流しよう。


ここ何年もの間

あの巨大な岩を壊そうとした

冒険者達がいたが、

誰も壊せなかった…

デカい上に岩の素材が

とてつもない硬さだからだ。

ハンマーで叩いても

魔法を集中砲火しても

火薬を大量に爆発させても

傷一つつかなかった…。

どう頑張っても、

あの岩は破壊出来ないだろう……

例え、この魔物達の死体を積み上げた

ウルツァイト3位ルヴィネであっても。




巨大な岩がある場所まで着いた……。



………!!!???


俺はそこで信じられ無い光景を目にした……



あの誰も壊せなかった

巨大な岩に大きな風穴が開いている…。


風穴の向こう側にも

魔物の死体が転がっている…。



こんな事出来る奴に勝てる魔物が

いるはずが無い…。

もし、そんなのが居たとして

俺たちがどうこうできる

レベルじゃ無い…。


ジアータ……お前は勘違いしている…

こんな化け物について行っても

お前と俺じゃ、何の役にも立たない…。


俺はこの依頼を降りるぞ…。


このまま引き返して

町に帰る…時間の無駄だからな…。


悪いな、ジアータ。


この後、デブーチ君の

インパクトが強すぎて

存在すら、忘れられる

ウルツァイト8位のシャラシャルだった…。

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